▲▲ 2003 / 6月 ▲▲ 

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NO77  涙がでるほどうれしかった梅雨の中晴れ、冷池山荘工事はようやく一歩前進。

2003/06/25  

 梅雨入り後は連日の厚い雲、濃いガスにおおわれてほとんど滞ってしまったヘリコプターによる資材輸送でしたが、約10日ぶりに6/21、22と行うことができました。約50トン近い砂、砂利、セメント、トイレの資材などを荷揚げすることができました。言葉には言い表せないくらいの本当にうれしかった、ほっとした両日の晴天でした。資材が上がらずいったん下山していた職人さんも久しぶりに上がり、冷池山荘の男性スタッフも総出で骨材の片付け、そしてコンクリートミキサーで煉ったコンクリートのトイレ棟基礎型枠への流し込み作業にあたりました。きつい作業ですがみんな頑張ってくれました。6/23からは再び梅雨空におおわれてしまっただけに本当に助かりました。これでようやくトイレの建前作業も見えてきました。あとはまた天候の回復を祈るのみです。ヘリが飛べなかった間には新越山荘の小屋開け作業にも皆で行ってきました。営業開始は7/1からです。もう来週は7月へ入りますが毎度のことながら信じられない速さです。


環境

天気   

◎6/10に長野県北部、6/12には富山県が梅雨入りしました。

◎梅雨らしい天候が続きましたが6/21、22と久しぶりに晴れ上がりました。

◎その後は梅雨空が戻り、6/25の午前中は梅雨入り後初めての本格的な雨になりました。梅雨前線の南下後は急速に回復して夕方は久しぶりにきれいな夕焼けになりました。

6/25種池山荘からきれいな夕焼けでした。

   ハクサンイチゲ

  キバナシャクナゲ

積雪

◎例年よりやや早いペースで順調に融雪が進んでいます。

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◎主稜線では 雪のあまり積もらない斜面、雪融けの早い斜面などで早咲きのキヌガサソウ、シラネアオイ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、イワウメ 、キバナシャクナゲ、チングルマなどが開花し 始めました。 なお7月中旬以降に大きなお花畑になるところはまだまだ数メートルの残雪の下です。お花の本番はまだまだ先ですのでご安心を。

登山道の状況

◎赤岩尾根は最上部の雪渓トラバース注意。

◎柏原新道は通行が可能になりました。ただし上部にはまだ大小10箇所ほどの雪渓が残っています。

◎柏原新道の雪渓トラバースは滑落要注意!!です。軽アイゼン、ピッケル等あれば安心です。

◎朝晩の雪が硬く引き締まるときや下り時は注意してください。

◎登山道はまだ点検整備不十分ですので各自注意して通行してください。

◎主稜線にもところどころ残雪がありますので注意が必要です。

アドバイスや注意

◎梅雨寒に備えた服装が必要でしょう。

混雑状況

◎6月下旬まではほとんど登山者はいません。

◎海の日連休、7/26(土)などの予約がかなり増えてきています。

◎新越山荘の営業開始は7/1(火)からの予定です。

新越山荘の前庭はまだ2m近い残雪です。大きな小屋の傷みもなく一冬を過ごしてくれました。

小屋開け作業中は梅雨空の毎日でしたが、水槽タンクを出し終わった向こうには剣岳が顔をのぞかせました。 新越山荘方面は登山道上に何箇所か雪が残っています。この先の針の木岳周辺もまだまだ残雪多いです。正面は鳴沢岳。
6/21、22は待ちに待った梅雨の中晴れ。北アルプスには今年が初登場のヘリ コプターK-MAX(関根パイロット)がフル稼働。 いよいよ冷池山荘トイレ棟の基礎型枠への生コン打設作業開始。長い充実の?一日でした。夜のビールのうまかったこと。 ようやく上がった待ちに待ったコンクリート資材。ヘリポートから上げる側も小屋で受け取る側もてんてこ舞いの一日でした。

6/23,24と種池山荘と冷池山荘に宿泊して鹿島槍ヶ岳をピストンした東京の自由学園の生徒さん達。皆さん元気そのもの。種池山荘では130人で18升ものご飯をおかわりをしてくれました。うちで作ったお米をいっぱい食べてくれて本当にうれしいです。

3日間とも梅雨空で残念でしたが6/25には皆さん元気に下山。自由学園は登山や農作業や林業なども学園生活に取り入れた素晴らしい学校です。うちの山小屋にも何人ものOBが今までにアルバイトにきてくれました。

6/8の慎太郎祭の日の針の木岳と右側にはスバリ岳。今日の雨で雪融けも進みますが、針の木大雪渓は8月までたっぷりと残雪があります。今は針の木岳頂上と針の木小屋の間の雪渓トラバースに気をつけて。

NO76  山小屋の建設はいつの時代も“プロジェクト X”です。

2003/06/16

先週の今日は鹿島槍ヶ岳は一日中無風快晴のおだやかな天候でした。そして翌日は梅雨入り宣言。それ以降は連日の梅雨空が広がる空模様です。こんなに青空が恋しいのは久々です。毎日空模様と天気予報とにらめっこが続きます。悪天候の為ヘリによる資材荷揚げがなかなか思うようにできず冷池山荘の工事も完全に滞り、目途が立たない状況です。もうすぐに7月入り、気ばかり焦ってきますがどうしようもありません。ひたすら天候の回復を祈るのみです。

 6/8には晴天の下、針の木岳慎太郎祭が開催されて私も参加してきましたが夏山シーズン入りを待ちに待った皆さんが表情をほころばせながら針の木岳を目指されたのが印象的でした。各地で開山祭が開かれる時期ですがシーズン突入を前にして今年は例年以上にプレッシャーも増しそうです。


環境

天気

◎6/10に長野県北部、6/12には富山県が梅雨入りしました。

◎梅雨入り後は連日どんよりとした厚い雲におおわれた天候です。雨量そのものは比較的少なくたまにパラパラするくらいです。6/16も同じ状況です。

積雪

◎例年よりやや早いペースで順調に融雪が進んでいます。

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◎主稜線では 雪のあまり積もらない斜面、雪融けの早い斜面などで早咲きのキヌガサソウ、シラネアオイ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、イワウメなどが開花し 始めました。 なお7月中旬以降に大きなお花畑になるところはまだまだ数メートルの残雪の下です。お花の本番はまだまだ先ですのでご安心を。

◎稜線でもミネザクラがピンクの花をつけ始め最後のお花見を楽しめます。

登山道の状況

◎赤岩尾根はまだ4ヶ所ぐらい大きな雪渓が残っています。最上部のトラバース注意。

◎雪渓は巻き道を通ったり、気をつけてトラバースしないと危険です。

◎柏原新道は一応通行が可能になりました。ただし上半分はほとんど雪道です。

◎柏原新道の雪渓トラバースは滑落要注意!!です。軽アイゼン、ピッケル等必携です。

◎朝晩の雪が硬く引き締まるときや下り時は注意してください。

◎登山道はまだ点検整備不十分ですので各自注意して通行してください。

アドバイスや注意

装備、計画、体調、技術などに優れ、自力で正確なルート判断ができる方でないと まだまだおすすめできません。

昨年の5月、6月の当ホームページの情報を必ず参照ください。

混雑状況

◎6月下旬まではほとんど登山者はいません。

◎海の日連休、7/26(土)などの予約がかなり増えてきています。

◎新越山荘の営業開始は7/1(火)からの予定です。

新越山荘へ小屋開きを前に偵察に行ってきました。小屋まわりの雪もかなり消えましたが前庭はまだまだ高い残雪です。(6/14)

新越山荘への途中はキヌガサソウがすでに咲き誇り、ナナカマドの新緑も美しい。途中は所々に残雪があります。

冷池山荘の厨房の増築工事。二又を組んでチルホールという手動の道具を使って今回は最大300キロの鉄骨を持ち上げました。鉄骨工事は大町市の(有)梅沢鉄工所。 梅雨入り後ヘリコプターの荷揚げが悪天に阻まれ工事も大変です。1階は厨房及び食品庫、半地下部分は発電機室と生ゴミ処理機室になります。

トイレ棟工事も便槽の配管が終わり、埋め戻されてようやく待望の建物の基礎工事に着手です。基礎工事は大町市の伝刀工務店の皆さんです。 トイレ棟の基礎工事は型枠が無事に入りました。現地でコンクリートをミキサーで練って打設するんですが天気悪く砂、砂利、セメントが荷揚げできずひたすら待つのみです。

NO75  柏原新道は通行可能になりました。ただし上部の約2kmは雪道です。

2003/06/07

 雪融けも進み上部もところどころ路面が現れたり、雪渓の斜度もかなりゆるくなってきたので、3つの山荘の副支配人と私の4人で3日がかりのトラバースカットが終了して、6/7に柏原新道は通行が一応可能になりました。といっても上半分はほとんど雪道です。柏原新道というよりは柏原新道沿いにトレースがついたと言う方が正解かもしれません。とても夏山の安全な柏原新道とは違いますので勘違いなさらないで下さい。アイゼン等必携、登り下りともに慎重に行動してください。これからも時々カットしますがすぐにトレースがダレてしまうこともありますので要注意です。(昨年の5.6月最新情報を要参照)

 冷池山荘のトイレ棟、発電機室棟工事も並行して順調に進んでいます。山の上に下にと飛び回る毎日です。明日は台風で順延になった針の木岳慎太郎祭です。シーズン入りも間近になり慌しい毎日です。皆さんもそろそろ今夏の山行計画をたてる時期になり気もそぞろかと思います。昭和38年館部分が最後の年になる冷池山荘へもぜひおこし下さい。


環境

天気

◎台風4号通過後、6/2〜6/7晴天が続いています。6/7午後は夕立になりました。

◎長野地方気象台の発表では長野県も6/11頃には梅雨入りの予報。梅雨寒に対応した服装が必要。

積雪

◎例年よりやや早いペースで順調に融雪が進んでいます。

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◎主稜線ではショウジョウバカマ、ヒメイチゲ、コメバツガザクラ、キジムシロが開花しました。 大きなお花畑になるところはまだまだ数メートルの残雪の下です。

◎下部ではタムシバ、シャクナゲ、ムラサキヤシオツツジ、ミネザクラ、ミツバオウレンなど。

登山道の状況

◎赤岩尾根はまだ4ヶ所ぐらい大きな雪渓が残っています。最上部のトラバース注意。

◎雪渓は巻き道を通ったり、気をつけてトラバースしないと危険です。

◎柏原新道は一応通行が可能になりました。ただし上半分はほとんど雪道です。

◎柏原新道の雪渓トラバースは滑落要注意!!です。軽アイゼン、ピッケル等必携です。

◎朝晩の雪が硬く引き締まるときや下り時は注意してください。

アドバイスや注意

装備、計画、体調、技術などに優れ、自力で正確なルート判断ができる方でないと まだまだおすすめできません。

昨年の5月、6月の当ホームページの情報を必ず参照ください。

混雑状況

◎6月下旬まではほとんど登山者はいません。

◎海の日連休、7/26(土)などの予約がかなり増えてきています。


こちらの写真クリックで、大きくなります。

種池山荘直下の柏原新道最上部を石畳付近から仰ぎ見る。左下へ斜めに下る雪渓を2つトラバースしてから山荘へ向かって直上します。滑落要注意です。(6/6)

新道最上部の急斜面のトラバースをスコップでカット作業中。40度近いような急斜面ではザイルで確保しての慎重な作業に終始します。下り時はちょっと怖いくらいです。(6/6)

柏原新道石畳付近より最上部を望む。石畳から上はほとんど全線でまだ雪におおわれています。この辺りは気持ちいい残雪歩きです。

石畳を抜けた辺りも広い雪面になっており100m近いトラバースです。このぐらいの斜面といえど油断は禁物です。(6/6)

冷池山荘へ待望?のトイレの便槽を運ぶ(株)アカギヘリコプターのベル204B 。ヘリコプターは山小屋にとっては大切なライフラインのひとつ。今回の工事ではお世話になります。(6/3)

2基の便槽が好天の下ヘリで順調に荷揚げ、設置されて皆一安心です。どうしてもこの便槽が設置されないとトイレ棟の基礎工事に進めれない構造なので本当にホッとしました。梅雨も近づき空模様が心配ですが工事にもはずみがつきそうです。(6/3)