▲▲ 2007 / 5月 ▲▲

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NO315  例年、富士山ってこんなに残雪がありましたっけ?

 2007/ 5/  31(木)

   当最新情報にても、今年の4月から5月にかけては例年になく降雪の回数が多いことを、何回か書いてきましたが昨夜からきょうの日中にかけても稜線は雷とともに雪がパラパラする肌寒い天候です。小屋周りで新雪は2センチほどです。過去にも6月に入ってからも新雪が降ったことはありましたし、7月1日にあられがパラパラしたこともありましたが、今年ももうしばらく気を付けなければならないようです。柏原新道の通行再開も、暑い日差しとまとまったあたたかな雨とがバランスよく行ってくれれば雪融けも順調に進み一番いいんですが、なかなかうまくは参りません。 もうしばらく時間がかかりそうです。

   ところで爺ヶ岳から見る富士山はまだかなり白く見えるんですけど、いつもこの時期、こんなに白かったでしょうか。同じく南アルプスも例年以上に白い感じがします。静岡や山梨、関東地方にお住まいの方々はどんな印象をおもちなんでしょうかね。今春の北アルプスと同じで低気圧の通過のたびに寒気が流入して、雪になっているのでしょうか。今夏は暑い夏になるという予想が巷間言われておりますが、早く安定した空模様になってほしいものです。まずはその前に 順当な梅雨入りと穏当な梅雨明けでしょうか。


富士山です。(5/29)

北岳と仙丈岳。(5/29)

水田のイネの生育も心配。

柏原新道が通る爺ヶ岳斜面5/29

黒部の谷は残雪少な目の感じ。

火打山と焼山。(5/29)

NO314  6月3日(日) は針ノ木岳『慎太郎祭』 開催!

 2007/ 5/  31(木)

   北アルプス後立山連峰に夏山シーズンの到来を告げる針ノ木岳『慎太郎祭』は今度の日曜日に針ノ木大雪渓にて開催されます。昭和33年7月13日に第1回大会が挙行されてから、今年で50年。半世紀という長きに渡って脈々と開催されてきた『慎太郎祭』は夏山シーズン到来という華やいだ気分をかもしだしてくれる、今ではなくてはならない北アルプスの風物詩です。大正6年に大町山案内者組合を作り、大正14年に大沢小屋、昭和5年に針ノ木小屋を創設した百瀬慎太郎の遺徳を偲んで始まった大会も、いよいよ50回。 当初からたずさわって来られた関係者のみなさんの喜びもひとしおの事と思います。今回は150ページにも及ぶ記念誌も刊行し、『慎太郎祭』の現在過去未来をおおぜいの皆さんで語りつくしています。私の拙文も載せていただきました。また私どもの初代 柏原長寿が大沢小屋ができる前にあった、大沢の石室の小屋番に入っていた逸話なども紹介されており、興味深いお話がたくさんありました。この立派な記念誌は針ノ木岳『慎太郎祭』に参加された方にプレゼントされます。いつも楽しみな記念バッヂ、そして今回はさらに記念の手ぬぐいもプレゼントされるということで楽しみも倍増です。参加を希望される方は直接6月3日当日の午前7時30分に扇沢駅 前の大会受付所にて受け付けていただき、針ノ木大雪渓の祭典場へ、そして希望者は針ノ木峠までの記念登山に参加していただきます。 事前予約は必要ありませんので、当日2000円の参加費を受付所にてお支払いいただき、ご参加ください。峠まで登られる方は軽アイゼン、ピッケル等をお持ちになったほうが安心でしょう。(雨天順延 6月10日へ)


大沢小屋と針ノ木岳(H18)

昨年の慎太郎祭にて。安全祈願

記念登山に峠へ向かう。(H18)

慎太郎翁レリーフ。大沢小屋。

内容も充実の50周年記念誌。

歴代の記念バッヂ見るも楽し。

NO313  いつの間にか・・・・

 2007/ 5/  30(水)

   5月もほんとうにあっという間に、残すところ一日だけになってしまい、相変わらず気ばかり焦っています。また4月の下旬にはこのホームページもあっという間の五周年を迎えていました。いつの間にやら最新情報の更新も300回を超えていました。そして皆さんが訪れてくださる度のカウンターもいつの間にやら切りのいい333,333回を超えていました。いろいろと慌しさにかまけて気付くのも忘れていました。いずれも自分にとっては大切な数字ですのでさらに励みにして参りたいと思います。 毎日たくさんの皆さんにお越しいただきうれしいかぎりです。これからも最新写真を中心にできるだけ更新をしていきたいと思います。

   5/28に新越山荘の除雪作業に行った日は素晴らしい夕焼けになりました。能登半島もきれいに姿を横たえているのが見えました。大きな地震に見舞われた能登半島でしたが、みなさん頑張ってください。山の上からも応援しています。私もいろいろとあったこの2ヶ月でしたが、気持ちも切り替えて6月へ。そして スタッフともども夏山シーズンインしていきたいものです。


能登半島の先端までくっきり。

貫禄の剱岳。(5/28)

自然のつくる色ってすごい。

燃え盛る別山。(5/28)

剱立山連峰。(5/28)

“小窓の王”と“小窓”。

NO312  絶好の五月晴れの中を、新越山荘の除雪作業に行ってきました。

 2007/ 5/  29(火)

   昨日の28日には新越山荘の除雪作業に行ってきました。いつもなら連休直後に除雪機を使って一気に全部やってしまうんですが、今年は諸諸の事情ですっかり遅くなってしまいました。冷池山荘と種池山荘の除雪もほぼ完了しましたので、4人で一晩泊まりで行ってスコップとスノーダンプ等を使ってやってきました。連休直後に偵察してきた時からは既に3週間が過ぎ、さらには5/25の90ミリ近いまとまった雨のおかげで雪もかなり少なくなっていました。例年残雪に押されたり、引っ張られたりして傷みやすい箇所の壁部分や窓枠部分の最低限をを除雪してきました。二日間の作業で、急を要する部分の除雪も終わり、6/20過ぎのの新越山荘の小屋開け作業もなんとかスムーズにいけるよう段取りができました。また小屋の傷みもほとんどないようで安心することができ、二日間の好天に感謝するとともに帰路に着くことができました。


NO311  久しぶりのまとまった雨は、雪融けを進める慈雨になってくれそうです。

 2007/ 5/  25(金)

   山の上は5月6日以来の本当に 久々のまとまった雨降りです。この間、3日に一度ぐらいの割合で雪降りになってしまい、なかなか雪融けも進まずやきもきしていましたが、今日の雨がこのあとも雪に変わらなければ雪融けを かなり進めてくれそうです。予報よりも降り出しの早かった雨は、夜明けから降り出し午後にかけて雨足も強まっています。水不足気味の四国地方や乾燥気味の畑にとっては待ちに待った恵みの雨、“慈雨”になったはずです。山の上にとっては雪融けを加速させてくれるといった、下界の方々にとっては考えもしない意味 においても“慈雨”になってくれました。花粉症の方にとっても雨の日は有り難いんでしょうね。 人間の都合で雨も有り難がられたり、厄介者になったりでちょっと申し訳ない気持ちになってしまいます。    写真は本日5/25の光景です。


NO310  4月の入山後、初めて3日連続の快晴です。

 2007/ 5/  23(水)

   雪の舞う日が本当に多かったこの一ヶ月でしたが、ようやく5月らしい爽やかな青空が鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳の上空にも3日連続で広がっています。日中の小屋周りの除雪作業も、ようやく Tシャツ1枚の姿でできるようになりました。流れでる汗も心地よく感じられるここ3日間です。

   この好天の中、ようやく今季最初のヘリコプターの荷上げが行われました。待ちに待った一ヶ月間、心より待ち望んだヘリの飛来でした。アカギヘリはまだ山岳物輸が再開されておらず、今回は別のヘリ会社のスケジュール調整がようやく叶い実現したものです。関係者の皆さんには心より御礼を申し上げる次第であります。小屋では雪の中ボッカした野菜や肉類を少しずつ大切に使ってきましたが、久しぶりに新鮮な野菜をたらふく食べることができました。ヘリコプターのありがたみを今まで以上に強く感じる今回のフライトでした。4月の事故の教訓はヘリ会社だけでなく、山小屋経営者としてもしっかりとかみくだいて今後にいかしていきたいと思います。不安定だった天候に終始したこの一ヶ月間でしたが、ようやく訪れた雲一点ない五月晴れのごとく、私の心の中の雪雲も少しずつ遠ざかって行ってくれそうです。


未明には雪も上がって。(5/21)

初ヘリにふさわしい最高の朝。

ようやくの荷上げ開始です。

待ちに待った到来。

爺ヶ岳稜線またも冬化粧(5/21)

NO309  柏原新道の現況。

 2007/ 5/  22(火)

   たびたび当最新情報にてもお伝えしておりますが、鹿島槍ヶ岳周辺はゴールデンウィーク後も雪の降る日が多く、標高1900m前後より上部は雪融けのスピードが一向に上がりません。柏原新道が通る、爺ヶ岳の南西斜面も 入山当初は残雪少なめで、いつもより早めの開通も期待されましたが、思うようには雪融けも進まず、中間帯から種池山荘にかけては、まだほぼ100%雪の下です。最終的には平年並みの6/10頃以降の開通に落ちつきそうです。ただし開通といっても、真夏の登山道とはまったく違います。いたるところに残雪が残っています。全国各地の山岳道路が開通オープンする季節ですが、除雪車で完全に除雪した山岳道路とはまったく状況が違いますので、“大きな勘違い” をなさらぬようお願いいたします。近年残雪期の山をすごく安易な気持ち、人まかせ、超軽装備で登ってくる人が多多見受けられます。雪があれば、滑り落ち たら谷底までまっ逆さまということだけは覚えておいていただきたいものです。私たちもある程度まで雪が消え、ところどころで夏道が現れてくれば、スコップでカットする作業を始めますが、その作業にしても大変危険な作業であることをご理解ください。


柏原新道が通る爺ヶ岳南西斜面。(5/22)

種池山荘の直下はまだご覧の雪です(5/22)

NO308  水田と残雪の北アルプスの競演。

 2007/ 5/  19(土)

   この季節の北アルプス山麓での楽しみのひとつは、残雪の北アルプスを水面に宿す水田の数々です。大町から白馬にかけて、すでにほとんどの水田には苗が植えられましたが、5月中はその光景を楽しむことができます。今は亡き橋本龍太郎首相は若い頃、今の安曇野市豊科に赴任されていたから、この素晴らしい光景を当然ご存知だった訳ですが、今の安倍 晋三首相は果たしてご存知でしょうか? 安倍首相の“美しい国” の原点たる日本の風景はどんな所なんでしょうか。ぜひ皆さんもいつの日にかお訪ねください。


 

NO307  爽やかな5月はどこへ・・・・

 2007/ 5/  19(土)

   例年でしたら梅雨入り前のこの時期って、天気も比較的安定する時期なんですが、今年はまったく違います。昨夜から今朝にかけても山は雪になり10センチほどの新雪です。 午前中は晴れ間ものぞきましたが、それも束の間、午後にはまたまた“雷雪” です。とにかく雷を伴った雪の舞う日がやたらと多い今年の5月です。ゴールデンウィークの頃のほうがかえって良かったくらいの感じです。それでも1500mより下ではショウジョウバカマも咲き出していますので、季節が確実に歩を進めているのは間違いありません。

   長野県の梅雨入はだいたい平年並みの6/8 頃が予想されていますが、このあとは何とか天候も安定してもらって、その後は順調な梅雨入り、そして穏やかな梅雨明けを迎え、さんさんと輝く太陽と青空を早く仰ぎたいものです。写真はライチョウも遊ぶ連休前後の 雪の上がったおだやかな一日です。


NO306  とにかくお天気は長続きしません。

 2007/ 5/  17(木)

   この最新情報のNO303でも書きましたが、通常は5月中に降雪があってもまったく不思議ではない北アルプスです。しかし今年はかなり様相が違うようです。本日も未明からの雪は昼までに 15センチ近い降雪になっています。ゴールデンウィーク後の降雪は5/10に15センチ、5/13に2センチ、5/15に7センチ、そして本日15センチといった具合であり、ちょっといつもの年とは雰囲気が違います。 それも多くは雷を伴って・・・・・  小屋の周りの除雪したところも、翌日には吹き溜まりになってしまいやり直しといった有様です。どうも季節が一ヶ月ほど遅れている感じがしてなりません。あまりにも暖かくて雪も少なかった今冬への反動でしょうか。本来ならこの雪も雨に変わり、残雪をどんどん融かしてくれるはずなんですが、今年はうまくいきません。今春山の上で雨らしいまとまった雨になったのは5/6だけです。 例年よりも残雪の少なかった柏原新道の沿線ですが、雪融けのピッチは今ひとつ上がりません。柏原新道の開通も例年並みの6月10日あたりに落ち着くかもしれません。沖縄の梅雨入りのニュースが夢のように聞こえてきます。


種池山荘でも除雪作業。

天気がいいと作業も快調。

こんな天気が続くともう最高。

頑張って2階の窓も開放。

気持ちいい五月晴れも・・・

翌日はまたまた冬へ逆戻りです。

NO305  ゴールデンウィーク後に行った新越山荘方面の光景です

 2007/ 5/  16(水)

   新越山荘の偵察から赤沢岳方面まで足をのばした際の、周辺のようすをご覧ください。雪そのものは例年に比べるとかなり少ないです。岩小屋沢岳周辺の雪庇もかなり小さめなものです。稜線から俯瞰する針の木雪渓も残雪のボリュームにいつもの年のものはありません。

  北アルプスにシーズン開幕を告げる針の木岳『慎太郎祭』 も、6月3日(日)の開催まで半月余りとなりましたが、今年の夏山はどんなお天気に、雪融け状況は、お花はどんな開花ぐあいになるのでしょうか。ちなみに今年の『慎太郎祭』 は節目の50回記念大会になります。ぜひ参加いただき初夏の雰囲気も漂い始める針の木雪渓を散策して、故 百瀬慎太郎の遺徳をしのんでいただきたいと思います。詳しくは大町市観光協会のホームページにて。参加費用は2000円、今年は50回の記念誌と記念手ぬぐいも特別に付きます。もちろん例年通り記念バッヂと下山後のお汁粉サービスもあります。こぞってご参加下さいませ。


針の木大雪渓。

針の木岳とスバリ岳。

赤沢岳の“猫の耳”と剱岳。

凍て付く今年の5月の主稜線。

雪に埋もれる赤沢岳頂上。

赤沢岳からの鹿島槍、五竜岳

鳴沢岳頂上は吹きっさらし。

新越山荘は深い雪の中。

穏やかな春の午後。

今年の雪庇はいつもの半分ぐらい

NO304  新雪と黄砂が創る “雪の紋章”。

 2007/ 5/  13(日)

   北アルプスにはたくさんの“雪形”があります。多くは毎年同じ位置に、おおよそ同じ形で姿を見せるものです。でも、今日お見せするのはその時が最初で最後の“雪形” です。黄砂でよごれた黒っぽい雪面に新たに新雪が積もってできた、おそらく もう二度と見ることのない、その日一日だけの“雪の紋章”です。何度振り返って見ても楽しくなります。今回のものは5/10の新雪と5/11の想像以上の強風にあおられてより先鋭的 ? な感じなものになりました。ただしこれも日差し次第ですぐに消えてしまうことでしょうから、“雪の徒花” と言ったほうが正解かもしれません。でもまたひとつ山での楽しみが増えました。 左から2番目の写真だけ題名をつけてみました。恥ずかしげもなく “私のハートが届きますように” です。柄にもないですね。


NO303  種池山荘の除雪も開始。

 2007/ 5/  12(土)

     当初の計画が大幅に変わってしまった今年の春山入山になってしまいましたが、冷池山荘の除雪作業もひと段落になったので、5/11にはメンバーが種池山荘へ入りました。当初の予定から3週間遅れでの小屋開けです。前日からの雪は朝には上がったものの、 想像以上に発達した低気圧に向かって吹き込む強風の中を、冷池から移動する者、下から上がる者で種池山荘へ向かい、無事に小屋へ入りました。今日からはまた人力での除雪作業が始まります。

    5/10から翌早朝にかけての新雪は20センチ弱というところでしょうか。前にも書きましたが、この時期の降雪はまったくおかしくありません。5月一杯はおろか6月上旬までは降雪があっても北アルプスでは全然不思議なことではありません。種池山荘や冷池山荘の工事の際にも、5月下旬に大雪に見舞われ難儀したものです。まだまだ冬山の領域にあることは間違いありません。 おりしもこんな状況の中で剱岳頂上では、5/10から動きの取れなくなった2人パーティがヘリで救助されたとのことでした。5/11の夕方近くに防災ヘリで救助されたとのことでしたが、あの強風の中でよくぞ救出したものだと、びっくりしました。どこの3000メートル級の山岳に登られるにしても まだまだしっかりとした冬山装備、冬山計画でお願いしたいものです。


以下5/11の表情。日中の気温は0度ぐらい。

爺ヶ岳中峰。写真ではわからない強風。

爺ヶ岳北峰。体感温度はマイナス15度ぐらい。

道標も凍て付く爺ヶ岳中峰。

ミヤマハンノキに木花咲く。

鹿島槍はようやく夕刻に姿を見せる。

NO302  除雪に追われた毎日も、ひと段落。

 2007/ 5/  10(木)

     入山後は連日、スタッフ総出での除雪作業の連続でした。一番最初にゴールデンウィークに間に合うように2階にお客さん用の玄関を確保してからは、大屋根の上の大量の残雪を除いて、屋根やひさしを雪の重みや圧力から開放してあげ、その後は周囲を徐々にスコップでカットする、スノーダンプで遠くへ運ぶの繰り返しで、昨日までにようやく大きな冷池山荘の2階の窓を全部掘り出すことができました。養生の鉄板を外して窓を開けてやると半年振りに新鮮な大気が小屋の中全体へと流れ込み、代わりによどんだ湿った小屋の中の空気が外へ逃げ出します。小屋も大きく深呼吸をして生き返ったようです。

    この後も徐々に冷池山荘の除雪を進めつつ、種池山荘の除雪作業にも向かいます。雪焼けで6分、日焼けで4分、スタッフの顔も見事なまでの真っ黒さです。除雪機の上がらない今春は除雪機のありがたみを覚えるとともに、また人力のすごさも再認識することとなりました。スタッフのみんなありがとう。


新雪の翌日の鹿島槍ヶ岳。今日も元気が湧いてきます。

厳しい冬を越えたライチョウにとっても、待ちに待った季節の到来。

前日の雪も上がり、ダケカンバには霧氷がつく。

山小屋にとっても重い雪から開放される春は待ちに待った到来。

ここは1階ではありません。2階の玄関を最初に掘り出す。

登山者が肩の荷物を下ろすのと同じ。屋根も何十トンもの雪から開放。

NO301  雪の舞う日が多かったG.Wに終わりを告げる雨の一日です。

 2007/ 5/  6(日)

    大型連休最終日の5月6日は、岳の上も雪でなく、まとまった雨降りの一日でした。天気のよい日もありましたが、一方では雪の舞う日も多く、総じて肌寒い感じの今年のゴールデンウィークでした。今回のゴールデンウィークは当初の予定から営業 形態が大きく変更になり皆様にはご迷惑をおかけいたしましたが、大きなトラブルもなく幸いでした。また当山域では遭難や事故の報告がまったく無かったのも朗報でした。

   ヘリ荷上げができず、除雪機という機動力がまったく使えない中での冷池山荘の小屋開けでしたが、少ない人数でスタッフが頑張ってくれて除雪と接客に当たってくれました。このあとはスタッフは種池山荘へも移動して除雪にあたる予定です。営業の方は柏原新道が通行できるようになるまでは、冷池山荘も種池山荘も休ませていただきます。今後の温度や雨量にもよりますが、今年は残雪が少な目ですので、柏原新道は6月上旬までには開通できると思います。情報は随時当H.Pでお知らせいたします。 また爺ヶ岳の南尾根はこのあと雪融けがすすむと、登山靴やアイゼン、ピッケル等で木の根などの植生がたいへん傷つきやすくなります。私としては柏原新道が通れるようになるまでは爺ヶ岳登山は自粛していただければ幸いに思います。

   出足で大きく予定がくるってしまった今シーズンのスタート。いろいろと心配や悩みは尽きませんが、少しずつ軌道修正して、あっという間にやってくる夏山シーズンへ向かっていきたいと思っています。みなさんはいいリフレッシュをされたでしょうか。明日からのお仕事がんばってください。


吹雪、しかも“雷雪”が多かった今年のG.W。

少人数、人力だけで皆がんばってくれました。

除雪機のない今回は助けてもらいました。

雲影が流れすぎる勇壮なる鹿島槍ヶ岳。

前日の雪も上がり、気分爽快鹿島槍をめざす。

爺ヶ岳をバックに冷池山荘テント村。

NO300  “風薫る五月” というよりは、稜線はまだまだ風吹きすさぶ5月入りです。

 2007/ 5/ 4(金)

    5月に入っても連日雪が舞う肌寒い不安定な天気で、好天が云われた4連休の初日5/3も予想に反して冷たい強風が吹き、午後4時ごろからは雷雨ならぬ“雷雪” にも見舞われました。本日5/4も稜線では相変わらず風は強いものの、ようやく一日を通して安定した天気になってくれました。

  大型連休も早いもので、残すところ2日間だけとなりましたが、今年のゴールデンウィークは思いのほか肌寒い日が続きました。いつもならTシャツ一枚で稜線歩きが楽しめる日が数日はあるのですが、今年のゴールデンウィークはちょっといつもとは様相が違っていたようです。まだまだ今春の3月、4月の肌寒い陽気が続いているように思えます。といっても、北アルプスでは例年5月いっぱいは、雨でなく雪になる日があってもまったく不思議でないんですが。

  今日も天狗尾根から、東尾根から、赤岩、南尾根からと多くのパーティが行き交い、残雪の双耳峰に歓声を上げられましたが、明日には皆さん全員下山につかれるようです。皆さんはどんなゴールデンウィークを楽しまれたでしょうか。

NO299  早くも5月入り。ゴールデンウィークも後半へ。

 2007/ 5/ 2(水)

    連休と連休の狭間の5月1日と2日は雨がパラパラのあいにくのお天気、登山者の姿もほとんど見えません。意外に温度も高めで雪にはならないかなと思いましたが、そこは “岳” です。5/2は昼前から昼過ぎまで猛吹雪に変わり新雪が6センチほど積もりました。しかしお天気の神様も明日からの4連休にご配慮くださったのか、夕方には雪も止み、晴れ間も少しのぞきだしました。明日は天気予報も絶好の五月晴れの予想。春山登山日和を期待できそうな気配です。ただ5/5以降は西から天気も崩れてきそうですので、油断なきようお願いいたします。