▲▲ 2012 / 5月 ▲▲

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NO  1142   柏原新道の開通は、ほぼ平年並みか・・・ 

2012  5 / 28(月) 

     当最新情報の、NO 1140でも書きましたが、雨不足気味もあったりで、柏原新道の中間帯から上は、なかなか雪解けのスピードがアップしません。今春は全体的には積雪は、やや少な目の印象で、雪解けも早めに推移するかと期待したのですが、5月の低温傾向も重なり、思ったほどに、早まることはありませんでした。 この分でいくと、柏原新道が通行できるようになるのは、平年並みの6/13ごろ以降かと思われます。 また毎年くどくどと申し上げていますが、その際も、中間帯より上部は小屋のスタッフがスコップで 、最低限の幅をカットした雪の急斜面を延々と歩く訳です。滑落でもしたなら、大事故は必至です。かなり安心して通行できるようになるのは、やはり6月の末ごろでしょうか。岳はどこへも、逃げて行きませんので、慣れない方には、安心して登下降できるようになってからの登山をおすすめいたします。

今日明日と雨や雪が混じりそうな、不安定な天候になりそうな北アルプス。 種池山荘(左上)と、柏原新道が左斜上する最後の急斜面は、まだまだ一面の積雪です。(5/28)

NO  1141   盛況だった第1回 『山小屋サミット』。 

2012  5 / 25(金) 

   あっという間の一週間ですが、先週の週末5/18〜20に、東京は秋葉原にて、石井スポーツグループ主催による、第1回 『山小屋サミット』 が開催され、わたしも参加して参りました。山小屋サミットなどといえば、全国各地の山小屋オーナーが集まっての 侃侃諤諤の会議かと思われますが、そういったものではなく、全国の山小屋関係者や山岳ガイドが夏山シーズンのご案内や相談に応じたり、登山用品メーカーの新製品の展示会、併せて登山用品の即売会も開催という、夏山シーズンに向けての一大イベントといった感じの催しでした。

   秋葉原と言う土地柄か、それとも山ガール、山ボーイブームの影響か、お若い方々がたいへん目立つ感じがしました。とにもかくにも、おおぜいの皆様にお越しいただけ たことに感謝申し上げる次第であります。、石井スポーツさんも試行錯誤のすえに、開催された、今大会でしたが、今後も山小屋、ガイド、メーカー、販売店等が一堂に会しての、夏山シーズン前の、お客様の ちょっとした疑問や心配に対応できるような大会に育っていければうれしい次第です。石井スポーツさんをはじめ、関係者の皆様には厚く御礼を申し上げます。

 
フットワークも軽い石井スポーツの松山社長(左)と、ご存知アドバイザーの越谷さん。 山小屋オーナーや関係者が全国各地のコース案内や素朴な疑問にお答えしました。

NO  1140   雪解けもすすみそう。 

2012  5 / 24(木) 

    岳では5/18にも15センチ近い新雪が降ったりして、肌寒い日が多かった5月でしたが、残すところ一週間あまり、ようやくここへきて、お天気も安定傾向といったところでしょうか。本日も昨日に続いてさわやかな五月晴れの鹿島槍ヶ岳周辺です。ややもすれば、5月に入ってからは、雪解けのスピードも少々ダウン気味でしたが、このあとは加速していってくれることでしょう。  そうでなくっちゃね。ただそれにつけても、そろそろあたたかなまとまった雨が欲しいところです。あたたかな雨が、いちばん雪解けを進めてくれるんですが・・・

   ところで先日までは、ちょっとお腹の出具合がいつもより、ちょっとメタボ気味? に感じられた、爺ヶ岳の “種まき爺さん” の雪形も、ここへきて、いい形になってきました。このあとはさらに、スタイルを整えていってくれることでしょう。  またみなさん、気がかりの登山道の雪解け状況ですが、柏原新道はまだまだ “ケルン” から先は、種池山荘までの、ほぼ全線の2.5キロ間において、深い残雪の中です。まだとても危険度が高く、手を付けられる状況にはありません。今の感じでは、例年並みの6月中旬ごろの仮開通といったところでしょうか。赤岩尾根のほうもまだかなりありそうです。夏山モードはまだまだ1カ月以上先のようです。雪解けが進み、鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳登山がかなり安心してできるようになるのも、例年6月末以降のことです。それまでは残雪が心配の方は、残雪の心配が小さい、奥秩父の山々や近郊の山々で新緑と咲きだしたお花をお楽しみください。先日イベントに参加した際に、雲取山の雲取山荘のご主人、新井さんにお話しを伺ったら、雲取山荘は例年、今頃がいちばん混み合うんだということで、びっくりしました。なんでも夏休み中は、登山者がみんな北アルプスや八ヶ岳に行ってしまい、たいへんすいているのだそうです。  ところ変わればですね・・・  目からうろこでした。

爺ヶ岳の “種まき爺さん” も日々形を、スタイルを整えていきます。(5/23)
手前に赤岩尾根、奥は冷池山荘の建つ主稜線。(5/23)
種池山荘と、柏原新道が斜上する “ガラバ” から上の斜面。滑落したら重大事故は必至です(5/22)

NO  1139   この時期らしい、晴天の鹿島槍ヶ岳です。 

2012  5 / 23(水) 

   先週から今週にかけては、いろいろと雑用雑務に追われて、更新もなかなかできず失礼いたしました。なんとか時間をやりくりしてやっていきたいと思っています。一昨日は 金環日食、昨日はスカイツリーの開業とビッグイベントが続き、日本中で盛り上がりましたね。私はというと、金環日食は専用グラスをどこかにしまい忘れて、探しているうちに、いいところは終了。ちなみに大町は部分日食でしたが・・・  スカイツリーの方はと言うと、テレビで見て何だ? っていうものでもないし・・・  テレビ桟敷の人間は、まだイマイチ盛り上がりにかけます。実際に、お天気のいい日に、自分で上がってみないとだめですね。それにしても、あれだけ、なにかにつけて、634、ムサシ、634、ムサシってこだわっていたものが、どうして6月3日の4時のオープンじゃなかったんですかね? 私としては、それが不思議で、不思議でなりませんでした。 きっとどこぞの気象予報会社に、梅雨入り前の、5月22日が、この時期としては東京の晴れの特異日! だなんて、入れ知恵されたんではないでしょうか。目論見はみごとにはずれてしまい残念でした。かといってスカイツリーの価値が下がるものでもありませんので、ご安心を。これからも予約されている方や、予定されている方は、お天気予報とにらめっこですね。う〜ん、なんか山登りに似ている・・・  スカイツリーも鹿島槍ヶ岳も、お天気が悪くても、どこへも逃げてはいきませんので、ぜひお天気のいいときに、のぼってみてくださいね。

   ちなみに後立山連峰は昨日も、昼過ぎまではまあまあのお天気でしたが、今日はさらにさらに感度をアップして、最高のお天気です。このあともしばらくは、お天気が続きそうとの予報。梅雨入りを前にして、残雪と新緑のコントラストが美しい北アルプスに連日、お目にかかれそうです。

新緑もさわやかな鹿島槍スキー場より。ゲレンデ内ではカタクリやミズバショウも咲きほこります。(5/23)
一枚の絵のようですね。今年の5月は、いつまでも雪の日が多かったです。(5/23)

NO  1138   ようやくの田植え日和。 

2012  5 / 15(火) 

   無風快晴の昨日、無事に我が家の田植えが完了いたしました。前日の14日には、大町は平年より8度近い低い温度の、マイナス0.3度と冷え込み、霜も降りました。今春は5月に入ってから、大町はいたって寒い日が続き、早くに田植えをされたお宅は、低温続きと 一昨日の霜で、苗の生育がすっかり狂ってしまっていただけに、ようやく温度も上昇し始めた時期に、田植えができたことは、なによりでした。順調にいけば、9月下旬に収穫されたお米は、うまくいけば10月に少しだけですが、お客様にも召し上がっていただけるかもしれません。

   今年も精一杯、お米作りもやっていきます。明日はお天気も良さそうなので、苗の植え直しもしなくっちゃ・・・  その後には、すぐに畦の草刈も待っています。

みるみるうちに、水面は黄緑色に染まっていきます。(5/14)
4ヵ月後には、たわわに稲穂をつけてくれることでしょう。(5/14)

NO  1137   写生に、撮影に・・・ 残雪の北アルプスが美しい季節。

2012  5 / 13(日) 

   昨日の山行きの疲れで、ちょっとだけ遅く起きた朝。カーテンを開けた窓の向こうには昨日の吹雪と濃霧がうそのように、穏やかな北アルプスが横たわっていました。田植えや代かきが終った水田を、水鏡に映すその光景は、四季を通じても、もっとも美しい季節と言っていいでしょう。それを毎日のように眺められるというのは、まさに北アルプスの麓に住む者の特権です。

   新聞を読んでいると、『ピンポーン』。玄関へ出ると、おじさんがいて、車をうちの駐車場に置かせてくれないかとのこと。伺えば、静岡県富士市から写生のサークルで、今朝大町へ到着されて、写生場所を探していて、すっかりこの辺りが気に入られたとのこと。 もちろん大歓迎! 得意の分野ですので、見える山の名前もお教えしたところ、たいへん喜んでいただけました。きっと皆さん素敵な残雪の後立山連峰と田植えの終った水田風景を描かれたことでしょう。

   それにしても、昨日でなくてよかったですね! 最高気温が12度の昨日の大町じゃ、寒くて寒くて写生どころじゃなかったですね。今日は大町温泉郷に泊られて、明日お帰りになるとのこと。今日明日は温度も久しぶりに20度を超えて、ぽかぽかの中での、最高の北アルプスと安曇野ののどかな光景。最高の写生旅行になることでしょうね。ぜひまた大町にお出かけくださいね。

最高の五月晴れの一日。私たち大町市民の宝物を描いてくださってありがとう。(5/13)
満足いく写生ができて良かったですね。今日の午後も明日もまたまた楽しみですね。(5/13)

NO  1136   後立山連峰はまだまだ真冬の世界です。

2012  5 / 12(土) 

   5月に入ってから、まるまる一日じゅう晴天の日が、一日たりともない後立山連峰。それもほとんどは、降れば雪といった感じです。それでも今日は、お天気回復して午後にかけては、どんどんと良くなるものと期待していたのですが、結局は今日も、ほぼ一日中雪が舞い続ける鹿島槍ヶ岳周辺でした。4月後半の暖かさは、完全消滅。5月前半は今冬〜今春の寒さが完全復活の雰囲気といった様相です。いい加減に5月らしい、おだやかな天候になってほしいものですが・・・  まだまだ冬山の計画、心構え、そして冬の装備、ウェアーが必携の北アルプスです。

   さてそんな中、今日は日帰りで、お天気の回復も期待しつつ、新越山荘の偵察兼雪消しをまきに、Mくんと一緒に登ってきました。早朝の扇沢出発時から、小雪がぱらつくお天気も、主稜線に到達するころには、青空が広がり、剱立山連峰もバッチリと登場するものと、淡い期待を抱いての登行になりましたが、結果は真逆の悪化の一途。作業を済ませると、ほうほうの体での下山となってしまいました。それでも新越山荘の無事と、周辺の状況等の確認もできたことだけは何よりでした。

ここ3日間ほどでも、30センチ近い新雪。北アルプスはまだまだ冬の世界です。登山口には新緑も近づいてきているというのに、主稜線の木々にはさらに霧氷も厚くまといます。(5/12)
新越山荘の無事がなにより。あとは順調な雪解けを待つのみです。今季も7/1からの営業開始予定です。(5/12)

NO  1135   天候不順だった連休後半も終了。

2012  5 / 7(月) 

   皆さんすでにマスコミ報道でご存知のとおり、大きな気象遭難が相次いだ連休後半の北アルプスです。当方の爺ヶ岳でも60代の女性が凍死するという、残念な事故が発生してしまいました。10人を超える亡くなられたみなさんには慎んで哀悼の意をささげます。毎年のように繰り返される山岳遭難ですが、単に気象遭難というだけでなく、あらゆる点から、徹底して事故原因を究明して、今後に活かしていかなければ、また繰り返されるばかりかと思います。

   なおテレビニュースでは、遭難が相次いだ5/4の夕方の温度が、マイナス2度まで下がっていたと、ビックリしたように報道していましたが、温度的にはまったく驚くようなものではありません。ごくごく当たり前の温度です。この時期でもマイナス15度、降雪も一晩に70センチぐらいになることも、ままある北アルプスです。今回の吹雪よりもっともっと強烈に、長時間続いた猛吹雪も過去には何度もあるゴールデンウィークです。過去には7/1にみぞれが降ったこともあります。まだまだ5月いっぱいはもちろんのこと、6月中旬まで降雪や凍結に気をつけなければならないことは当然のことです。まして雪渓上での滑落注意なんていったら、それこそ場所によっては、シーズン終了まで注意しなければならないことは言うまでもありません。毎回大きな事故があった後は、みなさん教訓にすべく注意されるわけですが、時間の経過とともに、どうしても脳裏から離れていってしまいます。なんとか末永く、今回の大量遭難がおきたことを、頭の片隅に置いておいてほしいものです。

   さて冷池山荘のゴールデンウィーク営業も昨日にて終了。スタッフも時おり雪の舞う本日下山いたしました。このあとは、柏原新道が通行可能になるであろう、6月中旬以降の再開を予定しています。ゴールデンウィーク中にお越しいただいた皆様には厚く御礼を申し上げます。

うっすらと染まる鹿島槍ヶ岳には、まだまだ寒気をともなう雲も流れる。案の定その後は雪がチラチラする、肌寒い一日になる。(5/7)
昨日からの5センチほどの新雪が、黄砂によごれた鹿島槍ヶ岳を真っ白に装う。4月後半はあたたかい日が続きましたが、5月になってからは寒い今年の春が復活気味です。(5/7)

NO  1134  現地最新状況

2012  5 / 4(金) 

  連休後半は、天候不安定気味ですが、本日の午後3時頃からは、山荘のまわりは吹雪に変わっています。午後7時現在小屋周りで数センチの積雪になって います。明日あさっても不安定な状態が続きそうですので、完全な冬山装備、しっかりした計画で慎重な行動をお願いします

NO  1133   ゴールデンウィーク中盤は、お天気も一服へ。

2012  5 /  1(火) 

  あっというまの5月入りですね。4月中旬まで続いた寒さもどこへやら・・・  岳も4/14の降雪以降は、降れば雨模様です。今冬今春のいつまでも続いた寒気模様の流れからは、ゴールデンウィーク寒波の到来も心配していたわけですが、本格的な寒波到来はなさそうな気配ですね。

  ただゴールデンウィーク入り、序盤戦の好天は早くも一服模様のようです。昨日も昼前には、大気の状態がいまひとつで、雷や短時間の雨やあられが降ったりしました。ただその後は回復して、今朝もまあまあのお天気で迎えましたが、その後は急速に雲が厚くなり、午後には小雨模様です。明日あさってにかけても、いまひとつの空模様になりそうです。夏なら雨模様でも、登山道を見失うようなことは、早々ありませんが、この時期はどこも雪にまだ覆われており、登山道というものは現れておりません。雨模様やガス模様のときには、トレースやルートを見失わないように、慎重な判断が必要なのは言うまでもありません。連休最終盤にはお天気も、再び回復しそうですので、無理な行動は自重ください。

5月入りの本日は好天で明けたものの、もう剱岳方面には怪しい気配の雲が広がり始める。冷池山荘の屋根には、除雪で吹き上げられた雪山の影が映る。この時期にしか見られない光景です。もちろん屋根越しに剱岳や立山が見られるのも、この時期だけの光景です。(5/1)