▲▲ 2009 /  ▲▲

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NO531   梅雨もどきの空続く。

2009  5 / 30(土)  

  ここ数日はひょうが降ったり、雷雨だったり、厚い真っ黒な空に覆われたり、急にパラパラきたりと、いまひとつ不安定な空模様が続いている大町です。気圧配置の上からは梅雨とはまったく違うようですので、九州をはじめ梅雨入り宣言も出ませんが、まるで梅雨そのもののお天気といった感じです。昨年は9月に修正があって実際は5/29という例年よりかなり早い梅雨入りになった信州でしたが、今年はいつの梅雨入りになるでしょうか。順調な梅雨入りが待たれるこの頃です。

  さて岳のほうは順調に雪消えも進んでいるようです。柏原新道のある爺ヶ岳南西斜面の残雪も、扇沢から見ると順調に少なくなってきているようです。次週初めには種池山荘への再小屋開けに入山して、タイミング等を見計らって柏原新道の残雪のカット作業に当たる予定です。カット作業終了のお知らせをするまでは、柏原新道の上山は危険ですのでお止めください。作業が終了してからもスコップでカットした最低限の幅の雪の上を上り下りする訳ですので、今しばらくは夏の登山道とは全く異質のものです。慣れない方には全くおすすめはいたしません。安心して登山できるには6月下旬までお待ちください。

   今日も午前中の一時は好天に恵まれましたが、午後はふたたびの梅雨空もどきのあいにくの空模様です。

柏原新道最上部。ガラバ〜富士見坂〜種池山荘 柏原新道が左上の種池山荘に向かう斜面。
 

NO530  針ノ木岳 『慎太郎祭』。

2009  5 /  23(土)  

  今年も恒例の針ノ木岳『慎太郎祭』が6月7日(日)に針ノ木大雪渓の下部にて開催されます。まだまだその時期は残雪も多く、夏山シーズン到来! とまではいきませんが、夏山シーズン到来近し!といった感じの頃です。針ノ木大雪渓は残雪もたっぷりで雪渓歩きがもっとも楽しめる季節です。神事等の開山祭のあとには針ノ木峠までの記念登山もあります。峠まではちょっと・・・という感じの方には雪渓下部にての自然観察会もありますのでこぞってご参加ください。

祭典は大沢小屋から20分ぐらい上がった雪渓にて開催。お申し込みは

大町市観光協会へどうぞ。TEL 0261−22−0190

 

NO529   九州の山々もすてきな季節ですね。

2009  5 / 20(水)  

  ゴールデンウィーク 明けに遠く九州は宮崎県から何回かお越しいただき、昨年も来山いただいた小林市在住のH.Mさんからお手紙を頂戴いたしました。今夏もご友人グループに同行されての後立山縦走にお見えになられるとのこと。うれしいかぎりです。手紙にはお近くの霧島連山で咲き出したミヤマキリシマやわたしはまだ見たことのないノカイドウという花の写真も同封されており、はるか南九州の山々の香りが届くようでした。わたしは今年も6月初旬に北九州市での北アルプスの集いに出かける予定ですが、その折には九州の山へぜひ足を運びたいものです。そしていつの日にか 本場 霧島山のミヤマキリシマにも会いに行きたいと思っております。

  さてお手紙には先月の4月29日に大幡山で登山者の不注意でガスコンロが原因の山火事が発生してミヤマキリシマなどがかなり消失したという残念な内容がありました。実はその後白馬岳の大雪渓上部でも同様に山火事が発生してかなりのハイマツ帯などが焼ける事故があっただけに、 東西で似たような事例がありびっくりいたしました。白馬岳の火災は登山者もしくはスキーヤーのタバコやコンロ等からの失火が疑われていますが、北アルプスの高山帯での山火事なんて今まで聞いたことがないだけに、関係者一同びっくりするとともに、事態を重く受け止め今後の対策を検討しています。山火事といえば春の山菜シーズンの里山でのものがすぐに思い浮かびますが、高山でも発生するということを皆さんにもしっかりと受け止めていただいて、タバコやコンロの使用には十二分に注意していただきたいと思います。

  H.Mさんにはお手紙をありがとうございました。夏にお目にかかれますこと楽しみにしております。

霧島連山の大幡山で咲き出したミヤマキリシマ。名前の由来どおり霧島山では見事なんでしょうね。

世界中でも えびの高原だけに自生する国の天然記念物でもあるノカイドウも開花だそうです。

 

NO528  大町はいちばん輝く季節です。

2009  5 /  19(火)  

  大町も北部の一部をのぞいて田植えも終わり、早苗にそまった水田が美しい季節です。残雪の北アルプス、周囲の山々の新緑がさらにひきたててくれます。わが家の田んぼも小屋開けに追われながらも、ゴールデンウィーク後に無事植え付けも終え一安心です。

  一昨日の雨は山の上では一時降雪になったようですが、積雪にまでは至らなかったようです。まとまった雨、そして続く五月晴れに雪融けも順調にすすんでいます。遅れてい た沖縄、奄美地方の梅雨入りも昨日には入ったとか・・・・  このあとは南から順に梅雨入りのニュースも届いてくれることでしょう。大町は梅雨入りまでのこの季節がもっとも輝く季節。  わたしも2番目に? 好きな季節です。そう大町にはほかにも素敵な季節がいっぱいですよ。 北アルプスはもちろん登るのが一番ですが、下からや遠くから眺めるのも最高ですね。

大町市郊外の中山高原の菜の花畑にて。美味しい手作り菜の花油になります。(5/18)

大町市新行地区の心落ち着く風景。 景観形成に熱心な農家は畦に芝桜を植えられる。
道路沿いの花や木々の新緑も最高の季節。 ウォーキング人も晴れやか。大町に暮らす贅沢。
 

NO527  山荘はしばしのお休みです。

2009  5 /  14(木)  

  あっという間にゴールデンウィークも終わり、あっという間に5月も後半入りですね。このままあっという間に6月に入って、あっという間に7月入りでしょうか。

  先にもご報告いたしましたが、今年のゴールデンウィークは鹿島槍ヶ岳周辺では序盤に大きな遭難が相次いでしまいました。そして最終盤にもまた残念な事故が鹿島槍ヶ岳吊り尾根で起きてしまいました。ほかにも五竜岳でもゴールデンウィーク真最中に大きな事故が発生しており、北アルプス域内での今ゴールデンウィークの重大事故はこの周辺に集中してしまいました。とにかく残念です。

  このあと6月中旬までは入山者もほとんどいなくなる季節です。まだまだ岳は冬山の領域の範囲内がつづきます。私どもの山荘も柏原新道が開通するであろう6月前半までお休みに入ります。写真は今G.W中。

まだまだ真っ白。子づくりに忙しい季節へ。

遠く加賀の名峰 白山。雪多し。

連休中、新越山荘と鳴沢岳。

柏原新道がある爺ヶ岳南西斜面。

大きな雪庇が毎年出る岩小屋沢岳稜線。

穏やかな日が続いたG.W中盤。劒岳。

   
 

NO526   連日の春山日和、これまたこの季節の表情でしょうか。

2009  5/ 2(土)

  ゴールデンウィークもいよいよ後半戦へ、メインの5連休がスタートしました。4/28(火)から続いている穏やかなポカポカ陽気も、5/4,5辺りには一段落のようですがどうなることでしょうか。大きなお天気の崩れにならないよう願いたいものです。入山翌日の4/25(土)から3日間続いた猛吹雪、猛烈なブリザードで除雪作業も大幅に遅れて冷池山荘は営業開始の29日はお客様を2階の非常口からお招きするのがやっとでしたが、ようやく昨日からは正規の一階玄関からご入場いただけるようになりほっとしています。スタッフ一同除雪に、準備にがんばってくれました。お客様もぼちぼちお越しいただいております。種池山荘のほうも除雪作業には冷池山荘同様、難儀いたしましたがこちらも皆で頑張ってくれて、ほぼ小屋の周囲の最低限の除雪を完了いたしました。小屋の傷みもあまりないようでこちらも一安心です。

  さて先のNO525でも速報いたしましたが、それを書いたときに知り得ていた情報以上に、とても大きな残念な遭難が冷池山荘から主稜線伝いにすぐ南側の鳴沢岳と冷池山荘の目の前の鹿島槍東尾根とで起きてしまいました。報道されていますように前者が3人パーティ、後者が2人パーティ。捜索は前者が富山、長野両県警で2日間、後者が長野県警により3日間に渡って行われましたが両者ともに、全員が死亡というたいへんに残念な結末を迎えてしまいました。両パーティとも4/26の猛吹雪の中での行動が遭難に結びついたのではと報じられていますが、私にはこの場で事故原因等を推測するだけの情報は何もありません。ひたすらご冥福を祈るばかりです。4/25(土)から3日間続いた猛吹雪もこの時期としてもけっして珍しいものではないし、一方4/28(火)から連日続いている穏やかなポカポカ陽気も、これまたこの時期特有の不思議なものでもありません。両方の極端なお天気が同居しているのがこの時期の特徴でしょうか。北アルプスでは5月いっぱいは10センチ、20センチの降雪があっても一向に不思議でありません。今後計画されている皆さんも、お天気最優先で決して無理のない計画でお願いしたいと思います。

ようやく玄関まで掘り起こしました。遠く後方剱岳。(冷池山荘)

テントの方も数名。残雪期は小屋前に張れます。

連日秀麗なる鹿島槍が、目覚めを知らせてくれます。