NO573 待望の北陸地方の梅雨明け発表。
2009 8/ 4(火)
山の上は
昨日に続いてまあまあのお天気でした。日中は濃いガスにおおわれる夏山特有の状態でしたが、これは夏山独特のものですからいたし方ありません。とくに今夏は梅雨が長引いて山肌も例年以上の水分を含んでいますのでなおさらのことです。
また夕方近くになってから少しパラつきましたが、これも夏特有のこと。逆にこれからはいつでも午後を中心に夕立や雷の発生があることを念頭に置かなければなりません。
そしてそれに合わせるかのように北アルプスの西側半分が含まれる北陸地方の梅雨明け発表とあいなりました。昨日の当H.Pの私設気象台の発表のとおりになりうれしい限りです。あと梅雨が明けてないのは東北地方と・・・・ 梅雨明け発表はとうの昔にあったけど実際は明けきれていない東京周辺ということでしょうか。でもそちらの方も今週末までにはすっきりしそうですね。ようやくの夏の訪れ、待ちに待った夏山シーズンの到来です。このあと週末まで今しばらく不安定なところもあるようですので、夕立等には十分な注意が必要なのは云うまでもありません。そして週末には期待の太平洋高気圧も結構強まってきそうな予報です。すべての週末が雨模様だった7月、そして8月第一週の週末、この5週連続の悪循環も断ち切ることができそうな期待の今週末の予報です。週末の土曜日と日曜日が両日ともに良かったのなんて、6/26、27日以来のことです。ようやく下界でも岳の上でも夏を体感できそうでうれしい限りです。間に合ったというのが実感です。そう8/7はもう立秋です。
▲天気
◎鹿島槍ヶ岳周辺はほぼ梅雨明けしたと思われます。8/3の好天に続いて4日もまあまあのお
天気です。ただもう数日は不安定気味な傾向も見られますので夕立等にご注意下さい。朝の最低気温は平年並みの11度ぐらいです。
◎梅雨明けと同時に今度は急激な温度上昇や強烈な日差しがおそってきます。最高気温は23度ぐらいまでは上昇して日中は暑いくらいになります。
◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気より『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。
さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。
▲花
◎稜線ではシナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、イワカガミ、ハクサンフウロ、クルマユリ、ニッコウキスゲ、ウサギギク、エゾシオガマ、コマクサ、エンレイソウ、
コバイケイソウ、キヌガサソウ
、チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマ、ミヤマキンバイ、ニッコウキスゲ、カラマツソウ、アオノツガザクラなど
いろいろなお花が咲いています。お盆過ぎまで夏のお花は楽しめそうです。
◎布引岳から鹿島槍ヶ岳頂上間ではタカネツメクサやイワオウギなどの乾いた岩礫地に咲く花々が咲いています。
◎すでに秋の花ともいうべきハクサントリカブトなどの早咲きも見うけられますし、トウヤクリンドウのつぼみもふくらんできています。山の夏はあっというまに行き過ぎてしまいます。
▲登山ルート等の状況
◎鹿島槍ヶ岳及び爺ヶ岳周辺の登山道には残雪はほとんどありません。軽アイゼン等まったく必要ありません。
◎針の木大雪渓は中間帯の雪はまだたっぷりあります。針ノ木小屋の直下や上部では巻き道が出ていますので、夏道の上を歩けますので心配いりません。なお不安な方は軽アイゼン、ストック等お持ちください。
針ノ木小屋で軽アイゼンを借りて大沢小屋で返却することもできます。
◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間は特に問題ないようです。
ただし鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。
◎海の日連休以降、多くの登山者が各コースを歩かれていますが支障報告はありません。
◎今年の梅雨の総雨量は相当に多かったです。さいわい周辺で長雨による被害報告等はありませんでしたが、斜面はまだまだ水分を大量に含んでいます。落石等へ十分に注意をはらってください。
◎大谷原(タクシー・マイカー最終地点)から赤岩尾根登山口の西俣出合までの登山道でもある工事用道路では2箇所でガケ崩れの防災工事をすすめています。現場通過の際には工事関係者の指示にしたがって仮設道路等を通行してください。
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 ※こういった事前規制は北アルプス各所の登山口への車道でもあります。
▲アドバイスや注意
◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、
一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でもしっかりと情報収集をしてください。
◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。
またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。
◎
◎天気よくなれば温度高く、日差しも一気に強くなります。帽子、サングラス、日焼け止め等忘れずに。毎年長い縦走で焼けて軽いやけどに近いような方も見受けられますので、日焼けに弱い方は半そで、半ズボン等はご注意下さい。
◎雷と夕立に注意。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう。
◎熱中症対策をお願いいたします。特に女性はトイレを心配して水分の摂取を控え気味ですので、注意が必要です。スポーツドリンク等を早め早めに摂取しましょう。
▲混雑状況(8/ 4現在)
◎今週末8/8(土)の冷池山荘
のご予約はまもなく定員に達しそうな状況です。
ご予約をされなかった方は、他の日への変更や種池山荘への宿泊にご変更下さい。今週末は天気も良さそうな予報ですので混み合いそうです。
◎8/10からの次週の平日は、あまり込み合いません。ご予約も少なめです。
◎なお例年お盆の時期は意外と込み合いませんので穴場です。
現時点で冷池山荘で8/14,15 いずれも50人ほどのご予約状況です。8/13,16はまだ20人ほどの予約状況です。どの日も定員に達することはないと思われます。
◎今年限定の9月の大型連休 “シルバーウィーク”
は現時点でのご予約はほとんどありません。8月末頃から予約も入ってくるものと思われます。このあとでは8/29(土)の冷池山荘のご予約が増えてきています。
◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。
◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えるとお断りすることもありますがご協力お願いいたします。
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