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NO 591  夏山シーズンもいよいよ最終週。

2009  8 / 28(金) 

  8/21にお湿りがあってから、再び好天が続きました。その間には鹿島槍ヶ岳頂上では初氷もあったりで季節は一気に秋モードへ入っています。今夜から明日にかけては前線の南下もあって、ちょっとくずれそうな予報です。今夕には小雨がパラパラしています。明日からの週末は8月最後の週末、子供たちにとっても夏休み最後の週末、明日の冷池山荘は8月夏山シーズンの 掉尾を飾るにふさわしいご予約もいただいております。なんとか大したくずれにならないよう願うばかりです。

  3ヶ月予報では9月から10月は残暑がきびしいとか・・・・  大いに期待したいと思います。そう次週はもう9月入りなんですね。これからは何年かに一度はあるであろう、大型連休 “シルバーウィーク” も初めてあります。お客様にとっても小屋にとっても7月から8月にかけての長雨のリベンジになるような9月になってほしいものです。計画がまだな方はそろそろ山行先を決めなければならないころでしょうか。ひとつ気がつくことは、花の枯れ具合や草紅葉の進み具合がいつもより早めの感じがすることです。ここ数年主稜線の紅葉のピークは10月に入ってからでしたが、今秋はもう少し早まるかもしれないですね。でも残暑きびしいといった予報からは・・・・   当情報でも随時紅葉情報をお伝えしてまいります。   写真は日に日に秋色ふかまる、新越山荘。今週もお天気に恵まれました。

NO 590  お客さま情報では、鹿島槍ヶ岳頂上では初氷です。

2009  8 / 25(火) 

   昨日のガスも夜までにはとれて星空が広がりました。そして今朝は放射冷却も加わり相当冷え込みました。小屋の今朝の温度は4度ほど、小屋より500m近く標高の高い鹿島槍ヶ岳頂上ではさらに3度以上温度が低いことは想像に難くありません。早朝3時半ごろに小屋を出発して鹿島槍をピストンされてきたお客様のお話しでは、頂上は前々日の雨や昨日のガスの水滴が凍りついて氷ったり、真っ白になっていたそうで、寒くて寒くて360度の大展望もそこそこに早々に退散してきたそうです。頂上での初氷の記録は、確認がなかなか難しいのではっきりしたものがありませんが、かなり早い部類の記録になるのは間違いありません。おそらく白馬岳や剱岳立山、槍穂高などの300 0m級の山々でも初氷を観測したのではないでしょうか。何年かに一度は8月末ごろに高いところの山小屋では初氷を観測してニュースになるもので、決して異常でも何でもありませんのでご心配なく。先日も書きましたが冷池山荘では平成14年に8月22日初氷という超最速記録がありますが、その年の秋のおとずれについては『今までの情報』 の2002年版の8月9月10月を紐解いてみてください。その年は山での初雪も里での初雪もやや早めに推移したようです。さて今秋はどんな感じで季節は進んでいくでしょうか。

  滅茶苦茶短かった今年の夏ゆえ、本音はもっともっと残暑がぶり返して続いて欲しいところですが、どうやら季節は完全に秋へ向けて大きく舵をきったようです。これからは日に日に深まる秋模様とともに、なんと言っても紅葉のゆくえが最大の関心ごとになっていきますね。ここ数年は主稜線での紅葉のピ−クが10月へずれ込み、昔にくらべ遅めの傾向が顕著ですが、今年はどうなることやら・・・・

皆さんにとってはどこの山の紅葉を見に行くか、いつごろ見に行くかということはこれからの一ヶ月間最大のぜいたくな悩みになりそうですね。当情報でも刻一刻と最新の情報をお伝えして参りたいと思っております。   PS.紅葉、誰と見に行くか?  これもやっぱり大事でしょうか・・・

秋の訪れを最初に教えてくれるのは爺ヶ岳のウラシマツツジ。紅い部分もちらほら。

同じくミヤマダイコンソウの葉も紅く染まりはじめました。お花の葉で紅葉するものも多数あり。

種池山荘横のチングルマ畑。チングルマの綿毛だけをねらってお見えになる写真家も。(8/24)

ミヤマシシウドが天に向かって大きく背を伸ばす頃には秋の雲がぴったりです。

NO 589  大人も子供たちも、寒い寒いの連発。

2009  8 / 24(月) 

  朝の内こそちょこっとだけ視界も利きましたが、その後は終日に渡り主稜線はガスにおおわれる一日。朝の温度は6度、日中も濃いガスの下で日差しはまったくなく、温度も上がらず、午後2時の温度は8度ほどととても寒〜い一日でした。しかも主稜線の登山道では6mぐらいのやや強めの風が吹いていたので、体感温度はほぼ0度ぐらいの感覚だったでしょうか。夏休み前の学校登山が雨天順延になっていた中学校の皆さんが登ってこられましたが、もう種池山荘へ到着するなり『寒い寒い』の大合唱でした。稜線を行き交う登山者はみなさんカッパを羽織られたり、長袖をもう一枚重ね着されたりしていました。たまに半そでのTシャツ一枚で爺ヶ岳を縦走される方を見れば、おもわずその体力、その若々しさに感動? してしまうくらいの今日の寒さでした。寒気に伴うガスの発生でしょうが、基本的にはお天気は良いはずで、明日はふたたびスカッとした青空が広がってくれることと期待しています。

朝の内は鹿島槍も少しは見えていましたが・・・

行き交う登山者は晩秋のいでたちでした。

中学生たちもしっかりと重ね着して頂上へ。

明日の回復を期待して冷池へ、歩を進める。

NO 588 爽やかな天気が続きます。

2009  8 / 23(日) 

 朝方は黒っぽい雲が多かったお天気でしたが、時間がたつに連れて西側の空からどんどんと青空が広がって、お昼前には最高のお天気になっています。週明け、そして週中とこのお天気は続きそうです。

 

NO 587 お天気は一日で回復。いいお湿りになりました。

2009  8 / 22(土) 

  30ミリほどの雨もも未明までに上がり、週末は朝から最高のお天気に回復です。一昨日までの大快晴は七日間続きましたが、今度は何日間続くか今から楽しみでなりません。稜線を彩るお花たちも夏と秋が入り乱れていますが、頭上の雲も稜線を行き渡る風も夏と秋が拮抗している感じです。たっぷりかいた汗もあっというまに引いてしまうとても爽やかな一日です。

まだまだ青いナナカマドと鹿島槍ヶ岳(8/22) 種池山荘前のミヤマシシウドと爺ヶ岳(8/22)
 

NO 586  長く続いたお天気も一服。

2009  8 / 21(金) 

  8/14の天候安定以来、昨日までまるまる一週間も続いた “大快晴” も一服のようです。週初めの予想よりもほぼ一日早く今朝から小雨が降り出しました。ただ雨の中心は北海道や東北になりそうなので、鹿島槍ヶ岳周辺は明日の朝にかけて降ったり止んだりのお天気になるのではないでしょうか。その後は低気圧の東進、前線の南下につれてお天気も回復していくことでしょう。そしてその後来週の週中にかけては大陸から大きな移動性高気圧がやってきそうですので、今回の  “大快晴” 以上にもっとひんやりとした爽やかな秋の大気に包まれそうです。お花の主役も完全に夏のお花から秋のお花たちにバトンタッチですね。お時間のとれる方は来週の週中はねらい目ですよ。小屋もたいへんご予約も少ないですのでぜひともお出かけ下さい。

  今週末の8/22(土)は冷池山荘と種池山荘でやや込み合うぐらいです。定員に達することはないと思います。明日は早めにお天気が回復することを願っています。

8/17に紹介した新越山荘のクルマユリは満開に。左側のお花は秋に咲くタカネヨモギ。(8/21)

昨日までの大晴天がうそのような今朝の新越山荘。厚い雲が頂上をおおう。(8/21 AM8:00)

針ノ木岳、蓮華岳も雲にすっぽり。正面の大きな雪渓が針ノ木大雪渓。まだ延長600mあまり。

ベニバナイチゴも実をつけて。クロマメノキ、コケモモ、シラタマノキetcもう結実の時です。

コバイケイソウの葉の黄化も日に日に深まります。安曇野も今日は雨雲の下のようです。(8/21)

まだまだ元気な、盛夏のお花ニッコウキスゲ。久しぶりの雨にうるおいます。(8/21 AM8:00)

NO 585  ようやくバッチリ!

2009  8 / 21(金) 

   今夏の不安定な天候は山岳雑誌の取材のクルーにも本当に大変だったようです。来年発行の『岳人別冊 夏山』や『ヤマケイJOY』の取材は、当然のことながら前年の夏に行われる訳ですが、今年は延期延期の繰り返し、登ってきても良い写真が撮れず日にちを置いての再度の取材等等、カメラマンもモデルさんも本当にお疲れ様でした。今回の“大快晴”  で両社とも無事に終了することができました。待ちに待った甲斐があって、きっと選択するのがたいへんなくらいに素晴らしい被写体をたくさんものにされたことと思います。来夏の発行が今から楽しみです。うち等スタッフの集合写真もバッチリだったかな?

『岳人別冊 2010夏山』の取材は塩田諭司カメラマンと爽やかなモデルさんお二人。お疲れ様でした 取材を受けた常滑市の知多山峰会の皆さん。来年誌面が楽しみですね。掲載に期待して乾杯!

NO 584  最高の展望が続く、絶好の登山日和。

2009  8 / 18(火) 

  8/14から5日間連続のほぼ無風快晴の素晴らしいお天気が続く北アルプスです。鹿島槍ヶ岳周辺はほぼ終日にわたってガスも沸き立つことがない秋 によく見られるような天気です。ただ日中は連日22度を超える日差しがたいへん強い正真正銘の真夏のお天気ですので、日焼けや熱中症への対策は非常に重要です。幸いというか、この間に夕立や雷雨は発生してはいませんが、 そちらへの備えも怠ることの無いようお願いしたいと思います。天気もお客様の動きもようやく安定してきました。 写真は本日AM8:00の冷池山荘テント場付近からです。

冷池山荘テント場からの剱岳。(8/18)

盛夏、晩夏、初秋の花に見とれながら鹿島槍へ。

蓮華岳と針ノ木岳。手前は種池山荘稜線。

冷池山荘と爺ヶ岳。(8/18)

ハイマツに囲まれた冷池山荘テント場から。

剱立山連峰の展望も連日バッチリですよ。

NO 583  お盆も過ぎて。

2009  8 / 17(月) 

  8/14の天候安定以来、連日の晴天が続いています。4日間連続の晴天なんて先日までの雨天続きの際にはまったく考えられなかったことです。このあとももうしばらくこのお天気が続きそうで、本当にほっとしています。昨日今日と主稜線でもようやく最高気温が22度ぐらいまで上がるようになり、温度の上でもようやく夏を体感できるようになってきました。ただオホーツク海高気圧が張り出しての好天ということでしょうか。朝は意外に温度が下がり6度ぐらいまで下がってひんやりと した日も。今週後半にはまた日本海側より前線の南下も予想されていますので、この好天もその頃には少しだけお休みかもしれませんね。またそのあとにはさらに秋の空気が南下してきて初秋の気配もさらに深まることでしょう。山の上は秋のお花の勢力が日増しに強くなってきています。超早い年には白馬岳や槍穂高のような標高の高い山小屋では、8月末ごろには初氷が張るような年もある北アルプスです。私どもの小屋でも平成14年には8月22日に初氷を記録しています。これからは日に日に日が短くなるとともに、初秋の気配がそこかしこにかいま見られる季節へと移っていきます。そういえば去年は記録的には8月8日に富士山で初雪を記録したんですよね。正直なところ今年はもっともっと夏が長く居座ってほしいのですが、小屋の周りのお花のぐあいを見ていると、やはり着実に秋はやって来ているようです。写真は今日の新越山荘です。お客様がたいへん少なかった今シーズン、新越山荘スタッフ一同お客様のお越しを首を長〜くしてお待ちしております。今シーズンの宿泊営業は9/27のお泊りまでです。

小屋の前には盛夏代表、まもなく咲き出しそうなクルマユリが。

小屋の前には晩夏代表のウサギギク。後ろにはコウゾリナ。

連日のみごとなまでの晴天。正面に鳴沢岳、右奥は立山。

早着き後はベンチで乾杯。読書しながらのコーヒーも最高!

まあまあの当たり年だったコバイケイソウも穂が付き黄化始まる。

スタッフも後半の巻き返しへ? 土産品のディスプレーをお色直し。

NO 582  最高の空の下、新越街道を針ノ木へ。

2009  8 / 15(土) 

  今日もあまりガスが湧き上がってこない、視界がよく効くお天気です。新越山荘に昨夜お泊りになったお客さまも意気揚々と針ノ木岳へ爺ヶ岳へと出発されました。皆さんずうっとお供をしてくれる剱岳と立山に元気づけられての山行になることでしょう。新越街道は “隠れた花街道” 、夏の花と秋の花が混在した沿道にきっと大満足されることと思います。針ノ木大雪渓は中間帯にまだ雪渓が800m近く続き、ひんやりとした空気の中を歩けます。これもまた夏の北アルプス登山の魅力ですね。最上部の急登は既に夏道が通れますので心配ありません。アイゼン等も通常はもう必要ありません。

  天気が悪く入山者がすごく少なかった7月の長野県内の山岳では、遭難や事故も近年にない記録的な少なさでしたが、ここ数日は入山者の増加とともに遭難や重大事故等も多くなってきています。いつものことですが、余裕のある日程や行動、適度な水分補給と体調管理に心配りし、午後を中心に雷雨には最大限注意しなければなりません。出発前の柔軟体操!大いに結構なことですね。今日もきをつけていってらっしゃいませ。

柔軟体操の最中も、視線の先は針ノ木岳ですね。頑張って下さい

剱もいつも以上に大きく見える。剱岳見るなら新越山荘が一番。

夏のお花は終盤へ。秋のお花が早、見頃へ。初秋の気配ただよう

NO 581  気分はこれぞ本物の “梅雨明け十日” 。

2009  8 / 15(土) 

  北アルプスは気分も晴れ晴れ、お天気も晴れ晴れ!もちろん槍穂高から妙高連山、浅間山、八ヶ岳、富士山まで視界も晴れ晴れ、最高のお盆休みになっています。 下界でもようやく天気が安定してきましたが、『残暑お見舞い申し上げます』 なんて申しません! 今夏はどなたも 『残暑大歓迎!申し上げます』 ですね。写真は今朝の冷池山荘からです。

北西方向には雨飾山、焼山、火打山、妙高山、乙妻、高妻山。

今朝の気温は10度。鹿島槍上空には秋の雲が来着。(8/15)

雲海の先には左に四阿山、右に煙たなびく浅間山。

NO 580  お客様も満面の笑顔。

2009  8 / 14(金) 

   本日はさわやかなお天気に恵まれ、主稜線には終日ガスがかかることもなく最高のお天気でした。今後の天気予報を見ても周辺の新潟も金沢も長野も晴れマークのオンパレードです。このお天気が一日も長く続いてくれますように。

  7月に続いて、8月に入っても天候不順が続きお客さまの出足はなかなか戻ってきてくれませんが、今後の動向に心から期待したいものと思います。ようやくの天候の安定、ようやくやってきた本物の夏空、ようやく戻りつつあるお客さまの笑顔・・・  わたし自身もようやく気も晴れ、安堵の胸をなで下ろすことができそうです。

鹿島槍ヶ岳とともに冷池山荘前庭に憩う。登頂してきた人も、明日登る人も至福の一日。(8/14) 求めていたものが全て揃いました。そして登頂を祝い生ビールで乾杯! (8/14 種池山荘)
 

NO 579  待ちに待った安定したお天気が到来。

2009  8 / 14(金) 

  8月4日の北陸地方の梅雨明け宣言後も、台風の影響もあったりでぐずついたお天気が続いた北アルプスですが、ようやくお天気も安定傾向に向かいそうです。遅れること実に一ヶ月余り、ついに名実ともに夏山トップシーズンが開幕できそうです。

  今日は明け方までの濃いガス、細かい霧雨も7時ごろから急速に消え去り、写真のようなみごとな夏空が上空には広がり、足下にはみごとな雲海が埋めつくしました。温度は11度とそんなに低くはありませんが、澄んだ大気は初秋を思わせる心地よさです。このお天気ができるだけ続くことを願わざるをえません。お盆は14日、15日の冷池山荘と14日の種池山荘がやや込み合うぐらいで、ゆったりしていただけそうです。各山荘とも定員に達することはありません。来週も平日はご予約かなり少な目です。なお天気が続くようでしたら22日(土)の入り込みはかなり増えていくかもしれません。ぜひともそんなお天気が続きますように。

これからは連日この雄姿を見せてください。(8/14)

ガスが消え去ると足下にはみごとな雲海。

冷池山荘から種池、針ノ木岳を望む。(8/14)

黒部側のガスが消えると立山連峰登場。(8/14)

お布団から抜け出すと毎日逢えるといいですね。

木々も爺ヶ岳稜線も盛夏の表情へ。

NO 578  長かったトンネルにも出口の明かりが・・・

2009  8 / 13(木) 

  11日はまあまあのお天気、そして昨日の12日は夏のお天気と初秋のお天気が混じりあったような良いお天気になりました。7月後半からの長雨や山荘の機械系統の故障等で段取りが狂いがちだったヘリの荷揚げ作業もようやく一段落でほっとしたところでした。ただ本日は残念ながら終日の雨降り、台風8号くずれの低気圧および寒冷前線の通過に伴うものでした。しかしながら梅雨時から長く続いた長雨状態にもようやく出口の明かりが見えてきたようです。週末以降は全国各地の週間予報にもずらりとお日様マークが並びました。東日本は太平洋高気圧がドーンと張り出してのものではなく、北の高気圧が南に張り出しての晴天のようですが、とにかくお天気が続くようです。北アルプスでは明け方は肌寒さを覚えるぐらいになるかもしれません。薄手の長袖が一枚ほしいところですね。一方で日中は温度も上がりそうですので、日焼け対策と熱中症対策が必要になってきましょう。

  ところでお盆シリーズも始まりましたが、お客様の入り込みとご予約は近年ではもっとも低調に推移しています。景気、天気、運気の3気に見放された今夏ですので、いたしかたありません。運気に関してはシーズン入り直前の北海道での大遭難発生や、お盆直前の静岡の大地震発生など、運にもめぐまれていません。今回の地震でも東名高速道路の不通にともなう中央道の大渋滞による予約キャンセルなども出る始末です。お天気に関しては、これで4年連続の天候不良です。昨年は8月13日までは見事な梅雨明け後の晴天が続きましたが、お盆以降は体育の日連休まですべての週末が雨混じりの恵まれない天気になってしまいました。今年はこのあと昨年とは逆に、今日までの長雨が8月14日をエポックに秋まで大晴天が続かんことを願うばかりです。

  お盆中は予約状況からもどの山荘も定員に達することはありません。14日15日の冷池山荘がやや込み合うぐらいでしょうか。新越山荘はお盆中も毎日十数名のご予約だけです。ほんとうにごゆっくりしていただけますので、ぜひともお出かけください。お花も夏の花から秋の花へと変身中で、両方のお花をたっぷりと満喫、独り占めできますよ。今後8月中でいちばん混みあいそうなのは8月29(土)の冷池山荘になりそうです。

8/12の冷池山荘上空には秋の雲到来。今週末から来週にかけてはよく見られるでしょうか?楽しみ

涼しい初秋の大気が鹿島槍ヶ岳にやってきました。敏感なお花たちも秋の花に移行中。(8/12)

山小屋も大変ですが、ヘリ会社もパイロットさんも日程に追われ本当に大変な今年の長雨(8/12)

種池山荘前にはミヤマシシウドが咲きました。本格的な夏が来ぬまま初秋の花が天に向かいます。

NO 577  早く通り過ぎてほしい台風9号と8号。

2009  8 / 10(月) 

  各地に大きな被害をもたらしている台風9号 の影響がたいへん心配されましたが、鹿島槍ヶ岳周辺は午後にかけて小降りになり、夕方近くには青空が広がりました。意外と早い回復? に少々びっくりするとともに、お客様もふくめ皆で大喜びです。このまま早く通り過ぎてほしいものですね。

どんどん雨もガスも上がり鹿島槍ヶ岳がゆったりと姿を見せる。

種池山荘横のチングルマ畑も最盛期が過ぎました。

夕方には黒部の雲海の上に劒岳も。

 

NO 576  いったい いつになれば・・・

2009  8 / 10(月) 

   お盆前最後の週末、期待の週末でしたが・・・  各地で集中豪雨が発生する不安定な天気が続いている週末以降ですが、幸いにも鹿島槍ヶ岳周辺は大きなくずれはありませんでした。しかし、 この週末もやっぱり今ひとつ不安定な消化不良の天候が続いてしまいました。土曜日は早朝と夕方が小雨模様、日中はほぼ終日にわたって稜線はガスにおおわれて視界の利かないお天気でした。ただ日中は雨の心配がなかったのはラッキーでした。そして日曜日もほぼ終日にわたって小雨が降ったりやんだりといったあいにくのお天気。ただこちらも小雨がパラパラする中にあっては視界はわりに利いて、朝方を中心に富士山や南アルプスまで遠望できたのは幸いでした。

  またお客様のキャンセルも意外と少なく、三つの山荘ともそれなりににぎわうことができてほっとしたところです。お客さまも毎週末ごとの悪天候に、計画の延期延期でこられたが、 もういい加減に“延期疲れ“ も感じられてのことでしょうか。また夏のお花の最盛期に間に合わすべきさいごの週末だったということもあるでしょうか。それでも今夏の悪天続きの週末の中にあっては、まだ良しとしなければいけないこの週末のお天気 でしたので、お客さまもそれなりにご納得いただけたようでした。それにしましても、このあとも台風9号の本州への接近、台風8号くずれの低気圧の通過等々・・・・ なかなか良い因子がしばらく見当たりません。 本日も台風9号の影響で雨降りが続いています。

  一体全体、いつになったら夏空が続いてくれるのか・・・  北アルプスだけでなく、日本中で燃えるような夏空を欲する “ため息の夏” になってしまいましたね。

明け方の雨も上がりなんとか御来光と鹿島槍の双耳峰にご対面。(冷池山荘:8/9) その後は小雨が降ったりやんだりのお天気。紅葉のときこそ好天下のご再訪を!(8/9)

剱岳や立山方面も一応視界良好。雨模様の中ですが展望にはそれなりに満足頂けたようです。 遠く富士山、八ヶ岳、南アルプスもバッチリ。昨年は大入りの富士山も今年はどうでしょうか。

NO 575  お花畑は見ごろを迎えましたが・・・

2009  8 / 7(金) 

  遠く台湾付近にある足の遅い台風8号からの湿った大気が流れ込み、今日は終日の雨模様です。午後は雷もともなうあいにくのお天気になってしまいました。この状態は明日も続きそうで、久しぶりに期待した土日連続の晴天も微妙な感じになってしまいました。雨や雷雨への備えだけはしっかりとお願いいたします。

  PS. 夕方には雷雨も上がり少しだけ晴れ間もでましたが、その後はまた小雨模様です。予報では明日の日中は雨も上がるような予報。ぜひともそう願いたいものです。ただ午後からはまた雷雨の可能性が高いようですので注意が必要です。

種池から新越山荘への途中。

イワカガミ、キンポウゲ、キバナノコマノツメ、エゾシオガマ・・・・

アオノツガザクラが次々に咲き出し、白い絨毯を敷く。

 

NO 574  “梅雨明け十日” のお天気が続きます。

2009  8 /  5(水) 

  梅雨明け3日目も夏のお天気が続きました。朝のうちはご覧の写真のような絶好の夏山模様ですが、その後日中はガスにおおわれるお天気です。ただそのガスも夕方までにはすっかりとれて夜は鹿島槍上空にはみごとな天の川が横たわりま した。これぞ夏山の典型的な天気といっても過言でありません。日本南方の台風8号が今後も西へ進路をとりそうという予報は、太平洋高気圧が日本上空に張り出してきている証しでしょうか。今週末から来週初めにかけても好天に恵まれそうな気配です。ここ3日間は最高気温もようやく20度を超えるようになり、遅ればせながら北アルプスにも“夏”がやってきたようです。百花繚乱の稜線のお花たちも、このお天気がしばらく続かんことをことを願っているようです。

種池山荘前のコバイケイソウも微笑む連日の好天です。(8/5 AM 7:00) “山笑う” は春の山の表現ですが、鹿島槍もようやくの梅雨明けに微笑んでいるかのようです。

NO573  待望の北陸地方の梅雨明け発表。

2009  8/ 4(火)

  山の上は 昨日に続いてまあまあのお天気でした。日中は濃いガスにおおわれる夏山特有の状態でしたが、これは夏山独特のものですからいたし方ありません。とくに今夏は梅雨が長引いて山肌も例年以上の水分を含んでいますのでなおさらのことです。 また夕方近くになってから少しパラつきましたが、これも夏特有のこと。逆にこれからはいつでも午後を中心に夕立や雷の発生があることを念頭に置かなければなりません。

  そしてそれに合わせるかのように北アルプスの西側半分が含まれる北陸地方の梅雨明け発表とあいなりました。昨日の当H.Pの私設気象台の発表のとおりになりうれしい限りです。あと梅雨が明けてないのは東北地方と・・・・  梅雨明け発表はとうの昔にあったけど実際は明けきれていない東京周辺ということでしょうか。でもそちらの方も今週末までにはすっきりしそうですね。ようやくの夏の訪れ、待ちに待った夏山シーズンの到来です。このあと週末まで今しばらく不安定なところもあるようですので、夕立等には十分な注意が必要なのは云うまでもありません。そして週末には期待の太平洋高気圧も結構強まってきそうな予報です。すべての週末が雨模様だった7月、そして8月第一週の週末、この5週連続の悪循環も断ち切ることができそうな期待の今週末の予報です。週末の土曜日と日曜日が両日ともに良かったのなんて、6/26、27日以来のことです。ようやく下界でも岳の上でも夏を体感できそうでうれしい限りです。間に合ったというのが実感です。そう8/7はもう立秋です。

天気

◎鹿島槍ヶ岳周辺はほぼ梅雨明けしたと思われます。8/3の好天に続いて4日もまあまあのお 天気です。ただもう数日は不安定気味な傾向も見られますので夕立等にご注意下さい。朝の最低気温は平年並みの11度ぐらいです。

◎梅雨明けと同時に今度は急激な温度上昇や強烈な日差しがおそってきます。最高気温は23度ぐらいまでは上昇して日中は暑いくらいになります。

◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気より『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。 さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。

◎稜線ではシナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、イワカガミ、ハクサンフウロ、クルマユリ、ニッコウキスゲ、ウサギギク、エゾシオガマ、コマクサ、エンレイソウ、 コバイケイソウ、キヌガサソウ 、チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマ、ミヤマキンバイ、ニッコウキスゲ、カラマツソウ、アオノツガザクラなど いろいろなお花が咲いています。お盆過ぎまで夏のお花は楽しめそうです。

◎布引岳から鹿島槍ヶ岳頂上間ではタカネツメクサやイワオウギなどの乾いた岩礫地に咲く花々が咲いています。

◎すでに秋の花ともいうべきハクサントリカブトなどの早咲きも見うけられますし、トウヤクリンドウのつぼみもふくらんできています。山の夏はあっというまに行き過ぎてしまいます。

登山ルート等の状況

◎鹿島槍ヶ岳及び爺ヶ岳周辺の登山道には残雪はほとんどありません。軽アイゼン等まったく必要ありません。

◎針の木大雪渓は中間帯の雪はまだたっぷりあります。針ノ木小屋の直下や上部では巻き道が出ていますので、夏道の上を歩けますので心配いりません。なお不安な方は軽アイゼン、ストック等お持ちください。 針ノ木小屋で軽アイゼンを借りて大沢小屋で返却することもできます。

◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間は特に問題ないようです。 ただし鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。

◎海の日連休以降、多くの登山者が各コースを歩かれていますが支障報告はありません。

◎今年の梅雨の総雨量は相当に多かったです。さいわい周辺で長雨による被害報告等はありませんでしたが、斜面はまだまだ水分を大量に含んでいます。落石等へ十分に注意をはらってください。

◎大谷原(タクシー・マイカー最終地点)から赤岩尾根登山口の西俣出合までの登山道でもある工事用道路では2箇所でガケ崩れの防災工事をすすめています。現場通過の際には工事関係者の指示にしたがって仮設道路等を通行してください。

◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。  ※こういった事前規制は北アルプス各所の登山口への車道でもあります。

アドバイスや注意

◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、 一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でもしっかりと情報収集をしてください。

◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。 またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。

◎天気よくなれば温度高く、日差しも一気に強くなります。帽子、サングラス、日焼け止め等忘れずに。毎年長い縦走で焼けて軽いやけどに近いような方も見受けられますので、日焼けに弱い方は半そで、半ズボン等はご注意下さい。

◎雷と夕立に注意。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう。

◎熱中症対策をお願いいたします。特に女性はトイレを心配して水分の摂取を控え気味ですので、注意が必要です。スポーツドリンク等を早め早めに摂取しましょう。

混雑状況(8/ 4現在)

今週末8/8(土)の冷池山荘 のご予約はまもなく定員に達しそうな状況です。 ご予約をされなかった方は、他の日への変更や種池山荘への宿泊にご変更下さい。今週末は天気も良さそうな予報ですので混み合いそうです。

◎8/10からの次週の平日は、あまり込み合いません。ご予約も少なめです。

◎なお例年お盆の時期は意外と込み合いませんので穴場です。 現時点で冷池山荘で8/14,15 いずれも50人ほどのご予約状況です。8/13,16はまだ20人ほどの予約状況です。どの日も定員に達することはないと思われます。

◎今年限定の9月の大型連休 “シルバーウィーク” は現時点でのご予約はほとんどありません。8月末頃から予約も入ってくるものと思われます。このあとでは8/29(土)の冷池山荘のご予約が増えてきています。

◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。

◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えるとお断りすることもありますがご協力お願いいたします。

 

NO 572  今までとは空が違う。ほぼ梅雨明けでしょう。

2009  8 /  3(月) 

  今年何回かあった梅雨の中晴れの際の天気とは明らかにちがう今日の空でした。これぞ梅雨明けという感じの朝焼け、青空、ぷかりぷかりと浮かぶ雲、湧き上がる雲、昼にかけては周囲をおおう夏特有のガス・・・ どれをとっても梅雨明け、そして待ちに待った真夏の到来といった感じです。そしてお客様の表情も、足取りも実にさわやか、やわらか軽やかです。長野県北部は今日がおそらく本当の梅雨明けではないでしょうか。もしかしたら北陸地方も梅雨明けかもしれませんね。北アルプス北部もいよいよ正真正銘の夏山到来といった感じです。 

  気象庁でさえ、関東甲信がすでに7/14に梅雨明けしたであろうというミステイクをしているので、今さら少々まちがっていても許してもいただけるでしょうか。本当に長かった今年の梅雨、本当によく降った今年の梅雨、3年前と2年前同様に梅雨明けが遅れお客様がたいへん少なかった今年の7月、もうすべてをまさに水に流して8月夏山本番へ遅ればせながら突入です。

ようやく始まる、今年の“夏山”の夜明け。 昨日の雨は過去。頑張った甲斐がありました。

秋のような澄み渡った空が冷池山荘をおおう。

冷池にはハクサンフウロやハクサンボウフウ咲く

山の夏はあっという間ですよ。秋の花トリカブト。

夏の表情も凛々しい鹿島槍ヶ岳。

今年のナナカマドはどんな紅葉に。9月連休楽しみ

火打、妙高山まで雲海がつながる。

NO 571  ようやく一息。

2009  8 / 3(月) 

  今朝はようやくお天気も回復、みごとな夏空が広がりました。おかげで1週間近く延び延びになっていたヘリ荷揚げも無事に行われました。小屋の機械系統の故障もあり大変でしたが、それも整備士さんと代替機が上がり無事に復帰してほっと一息です。そして何よりもお天気の回復、明らかな空の変化、誘われるかのように登ってこられたお客さま、待ちきれずに登ってこられた方、ようやくお客様の動きにも勢いが見られるようになってきました。ちょっとスピードダウン気味だった夏の高山植物も、この後は開花が一気に進みそうです。秋の花であるハクサントリカブトですが、すでに気の早いものには咲き出したものもあります。稜線ではトウヤクリンドウなどもつぼみをつけ始めそうです。今年は9月に5連休などという、滅多にない連休もありますが、やっぱり登山の醍醐味でもある夏山は夏山に登りたいですよね。お盆期間中は意外と込み合いません。

雲海上の針ノ木岳をバックに名機“ラマ”の雄姿。

記念写真もバッチリ。新越山荘出発。針ノ木岳を目指す。

北陸地方の剱岳上空にも夏空がつながっています。