▲天気
(10/ 4)
◎9月中旬以降お天気は周期的に変わっています。このあとも秋雨前線の上がり下がりや移動性高気圧の東進、気圧の谷の通過等によって変わりそうです。10/4も前線の通過に伴って強雨でしたが、夕方までに雨は上がりました。
◎9/25に初霜、9/26にはマイナス3度で初氷を観測しました。その後も2回氷が張りました。
また最高気温で5度程度の日もでてきました。ただ日中はお天気さえよくて日差しがあれば10度ぐらいでも温かく感じる季節になってきました。
◎9/22に大雪山、9/25には富士山で初雪が降りました。
また9/27未明には西隣の立山では初雪が降っていたようです。(この日は黒部川をはさんですぐ東隣の新越山荘にいたんですが、朝方までの霧雨とガスで気が付きませんでした。残念・・・ ) 寒気が入れば
鹿島槍ヶ岳でもいつ初雪が降ってもおかしくありません。天気予報の冒頭で気象予報士が寒気が南下するとか、北海道や本州の高い山では雪が降るかもしれませんといった
内容を口にしたときは気をつけてください。
◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気より『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。
さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。
▲紅葉
◎小屋の建つ主稜線の紅葉はほぼ最盛期を迎えたと思われますが、もう一段の色乗せのある場所もあるかもしれません。
◎柏原新道中間帯や赤岩尾根の高千穂平上部などの紅葉はなかなかの色合いになっており、体育の日連休まではしっかりと楽しめるものと思われます。とにかく体育の日3連休まではどこかで素敵な紅葉にきっと出逢えるはずです。
▲登山ルート等の状況(10/ 4現在)
◎鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳周辺は支障はありません。まだ今秋は初雪も降っていません。
◎五竜岳方面も皆さん支障なく縦走されています。
ただし雪が降ったり、冷えて雨が凍結したりすると、通行が困難になる場所があります。鹿島槍ヶ岳〜五竜岳縦走などはそういった場合は自重して引き返してください。
◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間は、鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。
◎柏原新道上部の“ガラバ”では落石や滑落に注意してサッと通過しましょう。
◎赤岩尾根の最上部の“馬の背”付近と主稜線に出るトラバースは転滑落に注意。また落石にもご注意下さい。赤岩尾根はやや急登ですので、下り時は一歩一歩ゆっくりと下りて
下さい。
◎種池山荘〜新越山荘〜針ノ木岳方面も登山道に支障はありません。
◎針の木大雪渓は中間帯に残雪がまだ少しありますが、案内に従って巻き道(秋道)を通るようにしてください。
情報は針ノ木小屋や大沢小屋でお尋ね下さい。
◎これからは台風シーズンにもなりますが、雨が降るとすぐに、登山道は大丈夫かと聞かれる方がおられますが、大雨が降ってもすぐに登山道の全線の状況を把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 ※こういった事前規制は北アルプス各所の登山口への車道でもあります。
▲アドバイスや注意
◎体育の日3連休は天気良ければマイカー登山の駐車で、登山口の扇沢および大谷原は混み合います。できるだけ公共交通を利用くださるようお願い申し上げます。なお
車道上での路肩駐車やはみ出し駐車は絶対におやめ下さい。扇沢では黒部ダム入山車輌や観光バスに多大な迷惑がかかり周辺で大渋滞を引きおこします。また大谷原では工事の大型ダンプの通行妨害になり作業ができなくなります。登山口付近に駐車できないときは扇沢の場合は扇沢バスターミナルの一番下の市営駐車場に入れてください。また大谷原の場合は550mほど手前の鹿島槍スキー場への三差路の駐車場に停めてください。
◎日没が早くなり、真夏のような感覚で歩いていると、あっという間に暗くなります。とくに下山の場合は下へ行くにつれて木々が高くなりますので、余計に暗さが増します。下りだからと安心して
いたら、たいへんです。
◎寒さ対策はしっかりお願いします。強風でも吹けば一気に体感温度は10度ぐらい下がってしまいます。手袋は必携の季節です。
天気予報もしっかり確認して、無理な行程、日程はおやめください。
◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、
一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。
◎またインターネット等に発表される個人の山行記録はあくまで個人の記録です。誇張されたものもありますので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的
かつ常識的な無理のないものを参考にしてください。
そして自分はそれらの参考タイムの1.5倍の時間でだいたい歩くとか、3割り増しの1.3倍で歩くとか、ご自分なりの係数というものをお持ちいただきたいと思います。
◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。
またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。
◎北アルプスをはじめ中部山岳ではこのところ、重大事故が多数発生しています。しっかりとした計画のもとで、休憩をしっかりとりながらゆっくり慎重に下山いたしましょう。
▲混雑状況(10/ 4現在)
◎体育の日連休は今のところ、ご予約は大変少ないです。週間予報が出てからお決めになられる方が多いようですが、最盛期のような込み方はなさそうです。
◎新越山荘の本年の営業は9/25(土)
で終了いたしました。本年のご利用まことにありがとうございました。また周辺ではキレット小屋は9/30、針ノ木小屋は10/11までで終了の予定です。当方の冷池山荘と種池山荘は10/16(土)のお泊りまでになります。
◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。
◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えるとお断りすることもありますが
、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。
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