7/30付けの
直 近 情 報
▲天気
◎今週は
雨の降らない日がない、残念な一週間でした。新潟県の集中豪雨のような降り方ではありませんが、降ったり止んだり、止み間も出たりの一週間でした。
◎太平洋高気圧の張り出しが弱かったり、北からの寒気の流入、南からの暖湿流の流入等があり、この一週間あまりは全国的に
大気の状態が不安定になりました。いましばらく同様のお天気が続く心配がありますのでご注意を。
◎ここ一週間ほどは岳の上も涼しい天気が続いています。日中は17度ぐらいまでしか上がらず長袖シャツがちょうどいいくらいです。朝は8度ぐらいまで下がって肌寒い日もあります。
雨合羽は良質のものを用意しましょう。
◎来週は太平洋高気圧が徐々に勢力を盛り返してきそうな予報が出ています。後半は新たに発生した台風9号の北上も心配されますが、太平洋高気圧の頑張り次第で大陸方面へと進んで影響がでなければ幸いなんですが・・・・ とにかく太平洋高気圧の頑張りに注目いたしましょう! 毎日天気図で要チェック!です。
◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気より『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。
さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。
▲花
◎今年は春先のコブシ、シャクナゲ、ドウダンツツジ等も大当たりの開花でしたが、夏になってもどのお花も花の付き方がとてもいいようです。ニッコウキスゲなども例年になくお花の付き方がいいです。このあとも秋のお花まで大いに期待ができそうな予感です。
◎主稜線ではチングルマ、コマクサ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウ等の夏をいろどるお花たちが盛りを迎えています。
◎盛夏の代表ともいうべきハクサンフウロやクルマユリ、ウサギギクなども咲きだしています。
◎毎年当たりはずれが大きいコバイケイソウも今年は当たり年のようです。種池山荘直下のコバイケイソウのお花畑も
登山道沿いでどんどん咲きだしています。種池平ではチングルマやアオノツガザクラなども咲きだしています。
◎鹿島槍ヶ岳頂上方面ではイワオウギやシコタンソウ、タカネツメクサ、チシマギキョウなどが咲いています。
◎夏に大きなお花畑になるところも、先に雪が消えた場所から
夏の花がどんどん咲きだしています。お盆前まで夏のお花を楽しむことができます。
◎新越街道も棒小屋乗越、新越乗越周辺のお花畑が8月上旬にかけて見頃を迎えます。蓮華岳のコマクサの大群落も最盛期を迎えたことでしょう。
▲登山ルート等の状況
◎鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障はありませんし、主稜線の登山道上の残雪も全部消えました。アイゼン等も必要ありません
◎柏原新道は例年遅くまで残る
ガラバに雪渓が残っていますが、小屋のスタッフがカットしていますので気をつけて通行すれば問題ありません。ガラバ付近では落石や滑落にも注意してサッと通過してください。
◎赤岩尾根には残雪はありません。最上部のトラバース部分では上部からの落石に注意です。
◎種池山荘〜新越山荘間も登山道上の残雪は全部消えました。
◎針の木大雪渓の雪はまだたっぷりありますが、最上部針ノ木小屋直下は残雪も消えて夏道
が現れていますので安心して通行できます。中間帯には大雪渓が続きますので不安な方はアイゼン、
ピッケル等お持ちになってください。
針ノ木小屋で軽アイゼンを借りて大沢小屋で返却することもできます。ヒンヤリとした大雪渓歩きは夏山登山の醍醐味です。
◎針ノ木小屋から針ノ木岳のあいだの残雪もすでに消え去りました。
◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間は常駐隊やお客さま情報では特に支障はないようです。
ただし鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。
◎梅雨時の雨や地震等による登山道被害報告等ははありませんが、この時期はまだまだ浮石や落石等へ十分に注意をはらってください。
また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原登山口までの道路もまったく問題ありません
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 ※こういった事前規制は
猿倉、中房、上高地等 北アルプス各所の登山口への車道でもあります。
◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑ですし、大渋滞
や交通事故の原因にもなります。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。
◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。
▲冷池・種池・新越山荘混雑状況(7/
30現在)
◎今週末は悪天候のため、各山荘とも当初予想された混雑はありませんでした。
◎7月最終週を悪天候でキャンセルをした方がスライドしたりで、今後の天気次第では、8月第1週8/5(金)〜8/6(土)の週末は、各山荘ともに夏山シーズン前半のピークになりそう
です。かなりの混み具合になりそうです。なお盆を含めて、お盆の前後は比較的すいていますので、ご一考願えればさいわいです。
当方でお盆が夏山登山のピークになったのは30年も前の話しです。
◎7月下旬の悪天候のため何校かの中学校登山が夏休み明けに延期になり、下記の予定で実施されます。この中では種池山荘の
9/1(木)が小屋の定員に近い人数ですので、この日のご宿泊は避けていただきたくお願い申し上げます。ほかにも黄色の日が混み合いそうですので、宿泊日がスライドできるお客様におかれてはスライドしていただければ助かります。
種池山荘と冷池山荘の学校登山日程表
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8/22(月) |
8/23(火) |
8/24(水) |
8/25(木) |
8/26(金) |
8/29(月) |
8/30(火) |
8/31(水) |
9/01(木) |
9/06(火) |
種池 |
120人 |
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70人 |
30人 |
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140人 |
190人 |
予備日 140人 |
冷池 |
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150人 |
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◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。
◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えると
まれにお断りすることもありますが
、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。
ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります
のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入
り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。
▲アドバイスや注意
◎夏山最盛期に入っています。日焼け対策、熱中症対策、落雷、雷雨対策等を各自がしっかりととりましょう。
◎岩場でもストックを使っている人がいます。たいへん危険です。登山道の変化に応じて用いましょう。また平気で草付きやお花畑にストックを突く人が多々いるようです。ストックの突きそこないでの事故を含め、突くときはしっかりと場所を考えて突けるようになりましょう。
◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、
一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。
またインターネット等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢、吹聴したり誇張したものもままあります。あくまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考にしてください。
◎昨夏、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが何件か見受けられました。子供は疲れきっていて、途中からは
ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。
これは子供連れパーティに限ったことでありません。
◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。
またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。
◎夏は雷と夕立に注意。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう。
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