▲▲ 最 新 情 報    : 2013 / 6月  ▲▲

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NO  1403  稜線は楽しみがいっぱい!

2013  6/ 29(土)  

    6月最終土曜日は、好天のスタートです。それなりに梅雨らしかった? それともあんまり梅雨らしくなかった? 今ひとつ、よくわからなかった6月も、とにもかくにも、あと2日で終わりです。次週はいよいよ待望の7月入り! 穏やかな梅雨の最終盤を迎えてほしいものです。

   さて新緑も今が最高潮! 新越山荘の小屋開けを手伝いにきてくれた、M さんもこの新緑にも会いたくて来てくれたそう・・・  緑にもいろんな緑があって、見ていても本当に飽きることがありませんね。 ところで、M さんからは、茶飲み話のなかで、興味深い話をききました。そうしたらN 君からも別の興味ある話題を聞きました。時期的なものもあるし・・・ 場所的なものもあるし・・・ それに技術的なものもあるし・・・  といったところで、皆さんにも、いつの日にかご紹介できればしたいものです。もったいぶった話しで申しわけありません。今年もいろんな発見をしたいですね・・・

6月最終週末、鹿島槍ヶ岳も姿を見せてくれました。ただ最近は朝の内の好天も、午後にはパラパラ という天気が続いています。今日もそんな予報が出されていますが6/29:冷池山荘)

朝日を浴びるダケカンバの新緑と、遠く白馬連山に思いを馳せて・・・(新越山荘にて:6/28)

ダケカンバ、ナナカマド、ミヤマハンノキ、ハイマツと、微妙に緑も違う。(6/28)

NO  1402  稜線は桜が満開!

2013  6/ 29(土)  

    雪融けのスピードは、イマイチ上がりませんが、そんなことを、お花たちは待ってはいられません。雪の消えたところから、どんどんといろんなお花が咲きだしています。この時期は気をつけて、見てないと、見過ごしてしまうような、小さい小さいお花たちが多いのも特徴でしょうか。そしてもうひとつ、長かった日本の桜前線のトリを取るタカネザクラを愛でるのも、また楽しみのひとつです。1月中旬に沖縄で始まった桜前線の北上。落花盛んの主稜線のタカネザクラを見るにつけて、沖縄ではもう梅雨も明けて、ビーチもにぎわいだしている図を思い浮かべると、日本の大きさ、そして日本の植物の多様性を誇らずにはおられません。今年もいろんなお花の名前を覚えたいですね・・・

大阪造幣局の“桜の通り抜け”とまでは、いかないまでも、“自慢の通り抜け”を独占です。
落花盛ん! キヌガサソウやエンレイソウにも、今年の桜前線終了を伝えているようです。
コメバツガザクラ。 コミヤマカタバミでしょうか。
もちろんシラネアオイの大輪も。

NO  1401  新越山荘は7/1から、営業開始です。

2013  6/ 28(金)  

   山荘の前庭の残雪は例年になく多い新越山荘ですが、各種夏山準備は順調に進んでおり、スタッフ一同和気あいあいとやっています。予定通りに7/1から、今夏の営業を開始いたします。ただし残雪は多目であり、安心して種池山荘〜新越山荘〜針ノ木岳〜針ノ木小屋の縦走ができるようになるのは、7/10ごろでしょうか。

今朝は新越山荘前庭で、モーニングコーヒーを飲みながら、最高のスタートでしたが・・・ (6/28)
あっという間にガスの中です。ゴールデンウィーク後や、6月初めに除雪作業を少なからずやっておいたのでよかったのですが、そうでなければ窓が全部埋まったままだったかも・・・  新越山荘小屋開けスタッフ、元気に連日頑張ってくれています。9月下旬まで、健康第一で、よろしくお願いしますネ。本年もたくさんのお客様のお越しをお待ち申し上げます。
半地下の玄関からはまだ、雪の山が目前です。 水場のエンジンを新調。今日は100キロのエンジンを皆の力を借りて、背負い下ろしました。

NO  1400  雪融けのスピードが、遅れ気味。

2013  6/ 28(金)  

   どちらかといえば、温度は、高めの感じで推移していますので、やっぱり雨の量が少ないということでしょうか。ここへ来ても、いまひとつ雪融けのスピードが上がってきません。柏原新道の上部や新越山荘方面の雪融けは、確実に例年よりも1週間から10日ほど遅めの感じです。なかには赤岩尾根のように、例年並みのところもあるんですが・・・  心配な方は、もうしばらく、アイゼンやピッケル等をお持ちになることをおすすめいたします。また新越山荘〜針ノ木岳方面は、まだ冬山装備は必携です。“備えあれば憂いなし”の格言のとおりで、使わなきゃ使わないで、それでいいんじゃないでしょうか。“骨折り損のくたびれもうけ”でも、“無用の長物”でもないと思います。

柏原新道上部の“ガラバ”〜“富士見坂”〜種池山荘にかけて。“石ベンチ”から上は、いくつもの雪渓を横断して行きます。下り時に要注意!(6/28)
こちらは新越山荘付近。種池山荘〜新越山荘先にかけては、登山道を雪庇の残がいが覆っているので要注意です。狭いところや、雪庇から夏道に下りるときが要注意です。(6/28)
種池山荘の西方、新越山荘へ向かう。残雪多し。 種池山荘直下も、例年になく雪解けは遅い。
柏原新道の“富士見坂”には、2箇所の雪渓が残る。下山時に最も注意しなければならない箇所。 柏原新道の“ガラバ”。ここはいつもよりやや多目と言ったところですが、上部からの落石も含め注意
“アザミ沢”も例年にないボリュウムの残雪。 “石ベンチ”あたりまで、下ると安心。

NO  1399  スッキリの朝です。

2013  6/ 28(金)  

   見事な、梅雨の中休みの朝です。残雪と新緑の、コントラストが岳をさらに引き立たせます。
   ゆっくりと、北アルプスの大観を堪能していたいところですが、この好天も、午後には下り坂へ向かうみたい‥‥  それ より前に、手伝いにきている新越山荘の外仕事をなんとか終わらせなくちゃ。

まだまだ残雪たっぷりの新越山荘。小屋開け作業も、まだまだ真っ最中です。(6/28)

NO  1398  どっぷり梅雨空の一日。

2013  6/ 26(水)  

    昨日までは、午後には暗い雲が覆い始め、夕方には夕立といったお天気が数日続きましたが、それでも朝方に関しては、良いお天気の日が続きました。ただ今日は朝方から 終日雨模様の一日になってしまい、視界もなく、雨量もかなりまとまったものになりました。先日までの雨不足空梅雨モードのお天気は、もはや幻の世界 といった感じの一日で、スタッフも小屋の中仕事に終始する一日でした。

   さてここへきての梅雨らしい空模様には、先週に引き続いて、来週もう一回予定されているシーズン前最後のヘリ荷上げや、まだまだ途中の小屋周りの各種作業 、さらには登山道や登山口までの道路等の安全の確保等には、ちょっと心配になってきます。ところでヘリ準備やら、夏山の各種準備で慌しい毎日ですが、今週末は、名古屋で初めて開催される『第1回 夏山フェスタ』に、私どもも参加いたします。夏山シーズン入り前の、山岳関連総合イベントということですので、ぜひとも名古屋周辺の皆さんは、お出かけいただければ幸いです。相談コーナーには、各地の山小屋の関係者も多数参加しますので、なんなりとご相談にお越しくださいませ。われわれとしても名古屋の高まる登山人気にも、接せられればうれしいことです。 会場は名古屋駅桜通口から徒歩4分、ミッドランドスクエアの東方向の『ウインクあいち』です。

NO  1397  恒例の中学校登山。

2013  6/ 25(火)  

   夏山シーズン入りもまもなくに迫ってきましたが、今夏も長野県内の各山域では、恒例の中学校登山が実施されます。当方の種池山荘にも、今年も10校ほどの学校が登ってきてくれますが、下記の日程で実施予定ですので、ご参考に願えれば幸いです。一般の登山者の皆さんの中には大きな団体登山等を敬遠される方もいらっしゃいますが、生徒さんはみな素直ないい子ばかりです。ただ元気な盛りですので少々小屋の中でもにぎやかなときもあ ったり、登山道上でのすれ違い等に時間がかかったりする大きな学校もあったりですが、みなルールを守って山小屋生活や登山を毎シーズン楽しんでくれています。 なにとぞ将来の日本を背負って立つ、未来の山ガール、山ボーイにご理解をお願い申し上げる次第であります。なお7月の実施日が雨天の際は8月下旬へ追加延期される可能性もあります。

                  種池山荘と冷池山荘 の2013年学校登山日程表

  7/16(火) 7/17(水) 7/18(木) 7/23(火) 7/24(水) 7/25(木)   8/27(火) 8/28(水)
種池

 30人

120人

 20人

120人

200人

120人

 

190人

 60人

冷池  

 

 50人

   

 

 

   

 

 

 

   学校登山の予定日では種池山荘の7/24(水)と8/27(火)が小屋の定員に近い人数で あり、またすでに別の一般登山者のご予約もいくつかいただいており、定員をオーバーしています。よって現在は新たな、一般のご予約はお断りさせていただいてます。同時期にご計画の皆さんには、なにとぞご了承いただき、日程の変更や、宿泊地を冷池山荘や新越山荘へ変更していただくようお願いいたします。どうかよろしくお願いいたします。

  

   また学校登山以外の一般のお客様に関しての予約状況では、種池山荘、冷池山荘の両山荘は、海の日3連休から始まって、7月第3週の週末7/20(土)、 7月第4週の週末7/28(土)、8月第1週の週末8/3(土) と、例年混み合う週末に平均的に、ご予約が入ってきている感じです。その中では7/28(土)の週末が現時点では、もっとも混み合いそうな感じです。どちらにしましてもご予約数が さらに伸びてくるのは、梅雨の動向を見ながら、6月末から7月に入ってからのことですので、まだまだ今シーズンの混雑日も変化してくるものと思われます。当方ではできるだけゆっくりとお休みいただけますように、定員を超えると予約をお断りして日程の変更や宿泊小屋の変更等をお願いする場合もございますが、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。ただ定員と申しましても下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入 り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約をよろしくお願いいたします。  

NO  1396  新越山荘順調に小屋開け。

2013  6/ 25(火)  

   昨日小屋開けスタッフ総勢7人で、新越山荘に無事到着。2日目の今日も朝から好天に恵まれ、小屋開け日和です。海の日連休までも、もう20日程度ですので、頑張ってどんどんとやっていかなくちゃ! 小屋開け作業も一段落する週末までは、種池山荘からの応援メンバーも加わって、一気呵成に作業を進めていきます。

冬の大雪から守ってくれた、窓の鉄板外しから作業開始です。おかげで無事に冬をやりすごしてくれました。新越山荘後方には今日も剱岳立山がきれいに姿を見せてくれています。(6/2 5)
新越山荘前から見る、手前より鳴沢岳、赤沢岳、針ノ木岳。主稜線登山道の雪が、消えるのは、7月中旬以降です。(6/25)

NO  1395  いざ新越山荘へ。

2013  6/ 24(月)  

   昨日、今日と午前中はまあまあのお天気も、午後は小雨模様といった天気が続いています。そんな中、今日は新越山荘の小屋開け作業に、スタッフが種池山荘から移動して、無事に小屋開けすることができました。このあとは、7/1からの営業開始をめざして、どんどんと作業を進めて参ります。

   O 支配人の下で、今年も頑張ってやっていきますので、9月下旬までの3ヶ月間、お引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。新しいメンバーも、気合十分のスタートです。なお周辺の残雪状況はほぼ、平年並みで、まだまだ注意が必要です。

晴天の下、種池山荘を出発して、新越山荘へ。ようやく私共の3つの山小屋の全部がスタートを切ることができました。(6/24)
鹿島槍ヶ岳も顔を見せて、新越山荘のスタートを祝ってくれました。(6/24)

NO  1394  祝 富士山 世界文化遺産登録。

2013  6/ 22(土)  

   いろいろな課題も見え隠れする、富士山の世界遺産登録。直近でも入山料の徴収問題や“弾丸登山” ? といった問題が、マスメディアに盛んに取り上げられています。今回の登録で、今まで以上に登頂したいという方が増えるのも、これまたごくごく当然のことでしょうか。北アルプスにとってもお手本になるような、今後の富士山登山の潮流、世界遺産としての潮流をぜひ期待したいものです。

   それにしても、自然遺産では認められず、文化遺産という、ある種の裏技を使っての世界遺産ですので、ただ登頂だけをするというのでなく、文化的な側面 も積極的にアピールしていっていただきたいと思います。学生時代に冬山訓練で、富士吉田の浅間大社?から、富士講の古い参道を登ったのが思い出されます。どちらにしても今夏は、いままで登録された国内のどの世界遺産よりも、はるかに注目され露出することでしょう。わたしは爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳の頂上から、そっと祝福したいものです。

昨年12月に登った丹沢の鍋割山荘前から望む富士山。気忙しい師走からの逃避の瞬間です。
冬枯れの鍋割山稜、新緑もきれいでしょうね。 若い人もいっぱいの個性的な鍋割山荘。名物の鍋焼きうどん食べにもう一度登りたいですね。

NO  1393  2013 『夏山予約状況一覧表』 をアップしました。

2013  6/ 22(土)  

   7月夏山シーズン入りも、まもなくということもあってあって、日に日にご予約や問い合わせも増えている、このごろであります。大変遅くなって申しわけありませんでしたが、予約状況一覧表を掲載しました。あまり見やすくないとか、よくわからないといった声もありますが、ご参考にしていただき、すいている時にご計画いただければ幸いであります。定員があってないような山小屋ゆえの、わかりにくさもあるかと思いますがご理解くださいませ。少しでも入り込みが平準化して、お客様が少しでもゆったりできるようにしていきたいと願っております。

まもなく始まる2013夏山シーズン。 無理をしない、事故のないゆっくりゆったり登山で行きましょう!今年こそ鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、針ノ木岳へGO!

NO  1392  連日の梅雨空。

2013  6/ 22(土)  

   週初めまでの好天続きが、うそのように、重く暗い雲が立ち込める鹿島槍と爺ヶ岳周辺です。期待の週末土曜日も、あいにくの小雨模様のスタートですが、残雪と新緑の北アルプスをもとめてお客様もちらほらお見えになっています。明日の日曜はなんとか、晴れ間ものぞいてほしいものですね。

   なお、まだまだ柏原新道や赤岩尾根の上部には、たくさんの残雪帯がありますので、注意が必要です。主稜線に出ると種池山荘周辺や冷池テント場の北方に500mぐらいに渡って残雪がありますが、平らですので、注意して山側を通行すれば問題はありません。鹿島槍ヶ岳〜五竜岳の情報は把握できておりませんので、悪しからず。また新越山荘〜針ノ木岳方面には、ところどころに残雪が残っていますし、まだ針ノ木小屋も新越山荘も開いていませんので、カットとかもまったくしてありません。6月中は、冬山装備の慣れた方でないと、 新越山荘〜鳴沢岳〜針ノ木岳縦走はまったくおすすめいたしません。

 

  PS.午後遅くになってガスもとれて、青空も見えてきました。明日の日曜日は期待できるかな・・・

たまに青空が見えるときもあるものの、濃いガスや、雨がぱらつく時間帯が多い今週です。ゴールデンウィーク中の除雪の甲斐もあって、種池山荘の前庭は全部現れました。(6/21)
今朝もどっぷりのガスの中、小雨模様です。(6/22) 小学生の兄弟がおじいちゃんと鹿島槍めざして来てくれました。晴れてくれるといいね! 種池山荘のラーメンは美味しかったかな?(6/22)
天気悪くても準備進めないとね!(6/21) 種池山荘フロント周りは態勢整いました。(6/21)

NO  1391  名実ともに梅雨入り。

2013  6/ 19(水)  

   昨日には、遅れていた北陸地方の梅雨入り宣言も出されて、北アルプスも本格的な梅雨に入ったようです。さっそく今日は土砂降りの一日で、150ミリ近い大雨になりましたが、夕方には小康状態になっています。ただ今日のまとまった雨で、柏原新道の雪融けもスピードアップしてくれたのはまちがいないことでしょう。

   7月の夏山シーズン入りまでも、早いもので10日余り。 梅雨本番もいよいよ到来して、これからは、各種準備作業も空模様と相談しての毎日になりそうです。

土砂降りの種池山荘2階客室から。昨日今日とベンチを温めてくれる登山者は誰一人なし。(6/18)

NO  1390  感謝。感謝。

2013  6/ 19(水)  

   梅雨に入って初めて?の、本格的な雨降りの一日になった大町と北アルプスです。それだけに昨日、無事に今夏山シーズン最初の本格的ヘリ荷揚げ作業が無事完了したことに、ほっと胸をなでおろす一日になりました。

   そう、北陸地方も梅雨入り宣言が出された昨日、どんよりとした厚く黒い雲の下、小雨も時おりパラパラするお天気の中でしたが、無事に全便の荷揚げと荷下げが完了したんです。昨夜は長く続いたヘリ作業疲れで、少々ダウン気味で早々に休んで、ご報告もできませんでした。

   大崩れすることなく、最後までもってくれたお天気に感謝! 時おりの小雨と、稜線ではやや強い風の中を順調にフライトしてくださったヘリクルーの皆さんに感謝! そして小屋のスタッフのみんな、ヘリポートでいつも手伝ってくださる食品会社のFさん他、関係する皆さん全員に感謝です。もちろん今回25トン余りの荷物を上げてくれた、ヘリコプター名機204Bにも感謝です。今季も皆さんに支えられて、山小屋の最大のライフラインであるへり作業に当たってまいります。それにしても昨日は、針ノ木岳方面は終日ガスの中で、全然飛べるような状況でなかっただけに本当に助かりました。

昨日は針ノ木岳はまったく見えない、一日でしたが、ウチの小屋の方はガスもかからず、本当にラッキーでした。今季もお天気に恵まれたヘリ日になってほしいものです。(6/18)
まさに北陸地方梅雨入り宣言に、ふさわしいお天気の中、204B種池山荘に到着!(6/18)

NO  1389  再びの “梅雨の中休み”。

2013  6/ 16(日)  

   朝から好天に恵まれた、日曜日になりました。お客さんもチラホラと動き出しましたので、今日はまたまた種池山荘スタッフは、雪切り作業に出勤です。ときどきスコップでカットを入れたり、登山者もうごきだして、足つぶが付くと、そこから雪解けが早まっていってくれます。柏原新道の雪もこのあとは、順調に消えていってくれそうです。なお赤岩尾根のほうも、高千穂平の上部や、国境稜線直下に残雪が残っていますので、注意が必要です。

   一方山荘の中も、女性スタッフも来てくれて、少しずつスッキリとしてきましたが、営業2日目の今日には、種池山荘にも早々に、小屋泊まりとテント泊のお客様がきてくれましたので、仕事甲斐があるってものです。

   今週は、ヘリの荷揚げがあるので、慌しく動いていますが、なによりもお天気が心配でなりません。今日の晴天を貯金できるものなら・・・・

新緑も少しずつ上がってきました。雪もいい感じで消えていく柏原新道上部。でももうしばらくは転滑落には要注意です。足元に注意しながらバランスよく下山してください。(6/16)
種池山荘から雪切り作業へ慎重に出発です。(6/16)
さっそく山ボーイがやってきてくれました。種池テント場はまだまだ深い雪の下です。(6/16)

NO  1388  小屋開きを祝う、虹のアーチ。

2013  6/ 15(土)  

   昨夜の雨も上がり、朝の内は晴れ間ものぞきましたが、昼前からは久しぶりの雨模様、欲を言えばもう少し降って欲しかったところでしたが、それでもなんとか雨水タンクも久しぶりに、何本か満タンにすることができました。そしてその雨も、夕方には早々に上がり、みごとな虹のアーチを爺ヶ岳に架けました。種池山荘にはいらっしゃいませんでしたが、冷池山荘には早速数名の今夏山最初のお客様にもお越しいただいていたので、素敵な虹のプレゼントを大いに楽しまれたことと思います。早々のご来荘まことにありがとうございました。     

   ところで長らく続いた、梅雨の中休みならぬ “長休み” もそろそろ終わりか、来週は梅雨前線も本州付近に現れそう・・・・   このあとは、ヘリの荷揚げや、新越山荘の小屋開け作業、各山荘の水場の設置や登山道整備等々、夏山シーズンに向けて作業も目白押しです。好天の貯金も、やや使い過ぎた感もある今年の梅雨前半戦、、このあとは6月後半そして7月前半のお天気 と、いったいどうなるものやら・・・・   穏やかな梅雨後半戦を願いたいものです。そして願わくば、海の日3連休の直前には、梅雨前線も大きく北上してほしいものですね。

   今夏山シーズンも鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳をはじめ北アルプスの山々、そして冷池山荘、種池山荘、新越山荘をよろしくお願い申し上げます。

種池山荘と冷池山荘の今夏の営業開始を、大きな虹が祝ってくれました。(6/15)
朝夕の好天写真とは、裏腹の日中は雨模様でした。(6/15)

NO  1387  空梅雨モード。

2013  6/ 14(金)  

   沖縄は早々に梅雨明けしたようですが、こちらは空梅雨状態がずうっと続いています、といっても北アルプスの西側の北陸地方はまだ今年は、梅雨入り宣言も出てないのですが・・・・  そんな好天が続いている昨日には、柏原新道からの夏山スタッフ第一陣の入山がありました。ある程度慣れているメンバーの上山ですので、まだ安心もできますが、これが慣れていない人間の、下りということになれば、心配も出てきます。下りと上りでは、バランスの取り方も、高度感の感じ方もまったく違う長く急な雪斜面です。登山は登山口から上って登山口に下るまでが、“登山”です。 また日中は雪がグサグサに腐っていても、朝夕はしっかりと締まって、まだまだ凍りつくこともあるもある北アルプスの6月です。いろんな場面場面に対応できる方のみが、登ることができる時季でもあります。

   一昨日も白馬乗鞍岳でルートを見失って、一晩ビバークするといった遭難がありましたが、この季節は登山者もまだほとんどいないので、トレースもすぐに消えてしまい、広い雪原では、ガスでもかかれば、ルートがわからなくなってしまうのはよくあることです。さいわい救助隊に発見され、翌日には全員無事下山できてよかったのですが、6月の北アルプスは、まだまだ冬山でもないかといって夏山でもない、いろんな意味でむずかしい時季であります。

   各所で夏山開きが、催される季節ではありますが、この時季はまだまだ、いろんな意味で各自の実力にあった山域に入っていただきたいものです。とにもかくにも比較的安心して、北アルプスを楽しめるのは、7月入りの声を聞いてからです。なお最近『山の日』を制定しよという動きがありますが、安全と言うことを、最大限考慮すれば、やはり7月から9月の間がいちばん良いのではなかろうかと思います。『山の日』イコール『登山の日』でないことは重々承知していますし、登山が北アルプスだけでないことも、山が日本アルプスだけでないことも重々承知しております。しかしこれだけ、日本人に登山人気が定着している現代では、万人が安心して日本中のあらゆる山々に足を運べる季節に設定するのがいちばん良かろうと個人的には思っています。

柏原新道の中間帯から種池山荘にかけては、雪道が続きます。(6/13)

NO  1386  柏原新道は一応の開通へ。

2013  6/ 12(水)  

    6/13より、柏原新道は一応通行可能になります。ただ中間帯から種池山荘にかけての上部は、たいへん積雪も多く、転滑落でもしたものなら大事故は必至です。状況等については、NO.1384にも書きましたし、過去のオープン時にも、毎年毎年記述しているとおりです。ところどころに10mとか20mの雪渓の横断があるといった状況ではありません。延々と残雪が続く状況ですので、慣れない方にはまったくおすすめいたしません。各自の責任で登降してください。

柏原新道の“ガラバ”付近。この付近は例年よりも多目です。(6/11)

NO  1385  雨はなかなか降れません。

2013  6/ 12(水)  

   どうも台風3号の進路も行く末も、迷走気味ですし、期待された雨にしても、ちょっと期待薄のような感じになってきましたね。こちら鹿島槍ヶ岳周辺でも、雨が降れない状態が続いています。小屋開け作業や、先週から開始した柏原新道の雪切り作業には助かるんですが、こんなにお天気続きが続くと、梅雨後半のお天気が心配になってきてなりません。

   そして柏原新道の雪切り作業は、スタッフがたいへん頑張ってくれて、今日中には完了しそうです。順調にいけば、明日の13日には、柏原新道も仮開通になりそうです。ただ毎年、口をすっぱくして申し上げていますが、開通といっても、延々と続く広い急な雪の斜面を、50センチほどの幅で、スコップでカットしてあるだけです。滑落でもしたなら、大事故は必至です。このあとも毎日カット作業に出られるわけもありませんし、雨や太陽の日差しで雪面もどんどんと融けて、直角にカットした斜面も、時間がたつに連れて、ダレて谷側へ斜め下がりになってしまうのは、 至極当然のことです。さらに “ガラバ” の前後や “富士見坂” のあたりの高度感は、なかなかのものがあります。過去にも種池山荘まで上がってきたはいいものの、怖くて下れないなんていう方もいて、対応にたいへん苦慮したことがあります。万人が安心して、上り下りできるようになるのは、6月末、そして7月の声を聞いてからです。慌てる必要はまったくありません。そのころでも新緑と残雪の北アルプスは十二分に満喫できます。

   なおアイゼンやピッケルは持って行ったほうがいいかなどという困問はなさらないでいただきたいと思います。6月中、いや場所によっては7月上旬まで持参するのが当然の北アルプスです。また種池山荘と冷池山荘の、今シーズンの営業も、柏原新道 仮開通にともなって、6/15(土)から開始いたしますが、まだまだ小屋開け作業の真最中ですので、今しばらくは小屋の中も、片づけが終わっていなかったり、ざわついていたりしますが、何卒よろしくお願いを申し上げたいと思います。

雲は多いものの、本日もまあまあのお天気。小屋周りの雪も順調に減っています。(6/12:種池) 先週末から連日、柏原新道の雪切り作業へ、種池山荘から “出勤” です。きつい作業ごくろうさま。

NO  1384  もうしばらくは、好天が続きそう・・・・

2013  6/  9(日)  

   台風3号がフィリピン沖に発生して北上を始めたようですね! 14日ごろには日本本土に近づきそうで、梅雨に入っても好天続きだった、天候も一変するかもしれません。そういえば昨年も、6月としてはたいへん珍しい台風が、6月19日に和歌山県に上陸して、長野県をかすめて通過していったことがありました。冷池山荘でも100ミリを超える大雨になりました。ただその後6月中は、比較的好天に恵まれたようです。

   今年は台風3号通過後の天気はどうなるのか? 梅雨前線はどうなるのか? 全国的な雨不足、水不足が心配されるなか、台風3号の進路から、目が離せません。岳の上でも 、梅雨入り宣言後は、雨不足が続いています。そういえば昨年は、今日6/9に梅雨に入った北アルプスだったんですが・・・・

好天続きます。種池山荘より立山連峰と剱岳を望む。(6/9)
種池山荘より鹿島槍ヶ岳。まだ雪多いものの、黒い部分も目立ってきました。(6/9)

NO  1383  種池山荘入山。

2013  6/  8(土)  

   冷池山荘から種池山荘へも、スタッフは移動して、小屋開け作業を開始しました。また新越山荘の6月下旬の小屋開け作業の下準備として、新越山荘への偵察および除雪作業にも、今日は赴きました。新越山荘から戻ったあとは、種池山荘と冷池山荘の夏山準備を徐々にすすめてまいります。

   早い梅雨入りも、中晴れモードがずうっと続いていましたが、次週後半には、ようやく梅雨モードへと向かいそうな予報も出てきましたので、このあとは雪融けもどんどんと進んでいってくれそうです。

新越山荘の小屋周りも順調に雪融け進んでいます。後方に剱岳。(6/8)
種池山荘の周囲も、G.W時の除雪作業が功を奏して順調です。(6/8)

NO  1382  シーズンに向けて、再入山。

2013  6/  5(水)  

  好天下、スタッフの若い衆が赤岩尾根を冷池山荘へ入山しました。下部の登山道は雪も消え、順調に出現してきていますが、上部では例年よりも、残雪の量がやや多目のようです。

  このあとは順次小屋開け作業等ををすすめていきます。7月の本番入りに向けて、上も下もさらに忙しくなりそうです。

赤岩尾根上部にて。(6/5)

NO  1381  安曇野 麦秋近し。

2013  6/  3(月)  

   シーズン前のこの時期は、連日いろんな会議やイベントの連続です。今朝もホームページを更新してから、松本での会議へ。途中の安曇野から眺める、表銀座の山々や、遠くそびえる後立山連峰の峰々が好きですので、松本まで足を運ぶのも、まんざら苦でもありません。すでに、実りの季節も近づいたムギも、黄金色を帯びてきていました。麦秋っていい響きですね。

   ところで北部の山に比べると、明らかに雪の量が少ない、南部の山々ですが、3日ほど前にも、蝶ヶ岳周辺では、2件の滑落遭難が新聞で報道されていました。まだまだ北アルプスは全域で冬山、雪山対応が必要な季節であることは言うまでもありません。

常念岳〜大天井岳〜燕岳〜有明山。(6/3)

安曇野の田園風景と、遠く後立山連峰。(6/3)

NO  1380  まだまだ雪山。

2013  6/  3(月)  

  今朝の信濃毎日新聞を見ると、慎太郎祭をはじめ、昨日開かれた、長野県内各地の山開きの記事が掲載されていました。同様の記事は、きっと全国各地の新聞にも掲載されていることでしょう。そしてこのような明るい話題が提供されると、岳へ足を運びたくなるのもまた人情ってものでしょう。ただ山も千差万別、残雪量もまた千差万別です。大方の北アルプスや富士山が、安心して夏山登山を楽しめるようになるのは、7月入りの声を聞いてからでしょう。

  柏原新道が通る爺ヶ岳南西斜面から、種池山荘直下にかけても、まだまだ残雪とても多く、上部は延長2.5キロに渡り、ほぼ深い残雪の下に埋まっています。当然通行はできません。先にもこのページで書きましたが、スタッフが雪切りをして、仮開通するのは、早くても6/15の週末かと思われます。たいへん危険な作業ですので、少しでも雪解けが進んでから、作業に当たりたいと思います。

  5/27には、早々に梅雨入りが発表された長野県ですが、その後は長い晴れ間が続きそうな感じです。梅雨の中休みというよりは、梅雨のフライングもしくは先走りといったほうが正解だったかもしれませんね。まとまった雨が、雪融けをいちばん進めてくれるのですが・・・  今朝も好天の、北アルプスです。

昨日はやや雲の多い一日でしたが、今日はまたまたのさわやかな好天です。(6/3)
5/24 6/2
主稜線の左上に種池山荘が見えます。柏原新道の上部帯はまだまだ、ご覧の残雪。この10日間の雪融けのスピードは牛歩並みといったところでしょうか。

NO  1379  第56回 針ノ木岳 『慎太郎祭』。

2013  6/  2(日)  

  恒例の針ノ木岳『慎太郎祭』が、開催されました。すでに梅雨に入っている北アルプスですので、お天気も心配されましたが、雲多いものの、雨が降り出すことはなく、無事に開山神事と針ノ木峠までの、記念登山が挙行されました。

  まだまだ残雪の多い、針ノ木雪渓は登り甲斐たっぷり、雪渓歩きの魅力どっぷりの、いちばん雪渓登山が、安心して楽しめる季節です。今日は、大会参加者を含めて、200人近い登山者が針ノ木峠を目指していました。みなさん思う存分、残雪の山歩きを楽しんでいただけたことと思います。

  なお私は、いつものことながら、“お祭り広場” での、神事のみに参加して下山。午後は田んぼの草刈やら、ソバ畑の耕起、夕方からは会合に懇親会と、いつもながらの慌しい6月最初の日曜となりました。ほんとはゆっくりと、針ノ木岳か蓮華岳にでも登って、夏山に向けての鋭気を養いたいところですが・・・・  

  ところで今日は近隣に居住の、当山荘スタッフOBのM さんが、同じくOBの遠く宮崎県在住のKさんご夫妻を案内して、『慎太郎祭』に来られていて、私にとっては、中学時代以来の超久しぶりの再会! ということで、びっくりするとともに、束の間の楽しい時間を過ごさせていただきました。こんな再会やいろんな方との出会いがあるのも、また楽しい『慎太郎祭』です。その後は、神事を執り行った同級生の神主さんとともに下山して、大沢小屋にて美味しいコーヒーを頂戴しての下山となりました。今シーズンも神主さんの、祝詞奏上のとおりに、安定した天候と安全登山、そしてたくさんのお客様がお見えになることを、願わずにはおられません。大会関係者の皆様には、56回目の大会開催、たいへんありがとうございました。

ゴールデンウィークは事故続発の北アルプスでしたが、夏は事故がありませんように・・・ (6/2)
百瀬慎太郎がつくった大沢小屋に三々五々登山者が集う。磨かれたテーブルに美味しいコーヒー。
今シーズンもお若い方の岳人気に翳りなし! 山ガール、山ボーイも年々増加の慎太郎祭。(6/2)