NO 1461 直
近 情 報 9/10(火)
▲天気
◎8月下旬から、そして9月に入ってからも、天気はいまひとつ安定感がありませんでしたが、ようやく昨日9日そして本日10日と好天が続いています。2日続きの好天は8/29以来です。
◎秋雨前線が日本近辺にありますので、位置や動きに注意してください。
◎朝の温度は、昨日そして今朝と5度以下に下がるようになってきました。また日中は最高で18度ぐらいで、たいへん涼しいです。もう日中も20度を超える日は
、ほぼないと思われます。
◎北アルプスは、もういつ初霜初氷等があっても、全然おかしくない季節に入ってきました。昨年2012年で言うと、鹿島槍ヶ岳周辺の
初霜は9/26、初氷が9/27、初雪が10/6です。一昨年はさらに早く初霜、初氷、初氷点下が9/7、初雪と初積雪が9/23です。
ただし9月中の雪で、10センチ近いような積雪はそう滅多にはありません。
◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気ではなく『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。
さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。
◎小屋のテレビで天気情報が映る際も、みなさん雨の確率ばかり気にしていますが、大事なのは気象予報士が冒頭で言う概況の解説と、天気図です。お聴き逃し、お見逃しなきように! また降雨予想のメッシュ図が出れば、今ではかなりの確率でお天気もわかろうかと思います。
▲花と紅葉
◎主稜線では、秋のお花も盛りを過ぎようとしています。種池山荘前のコバイケイソウの枯れ穂の林立が面白いです。
◎鹿島槍や爺ヶ岳稜線のウラシマツツジはかなり、赤味を帯びてきています。ナナカマドの実も赤く色付いてきています。主稜線の木々の色も夏の緑とはちがっ
て黄色味がかってきています。草紅葉も日に日に進んでいます。
◎主稜線の紅葉は、次週の週末、秋分の日連休ごろから、色付きだすのではとみています。最近の傾向からは、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳の主稜線では、9月末から10月初頭が見頃と思われます。今後の冷え込み次第でしょう。
◎柏原新道の中間帯、“包優の紅葉” の見頃は、10月第2週辺りからでしょうか。
▲登山ルート等の状況
◎登山道は、読んで字の如く、山へ登るための道であり、山を下りるための道です。高いところから石が転がるのが、自然の摂理のように、山にも登山道にもどうしても危険性がつきまといます。誰が見てもわかる危険な場所は当然のことながら、なだらかな場所でも決して気を抜くことなく登下降していただきたいものです。また雨や雪や風などによっても、大きな影響を受けるのも、至極当然のことです。100%安全な登山道はありません。
あわてずに一歩ずつ慎重に・・・
◎鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障報告はありません。
◎柏原新道のガラバ付近では落石に注意してサッと通過してください。集中豪雨時には、土砂崩れに注意です。
また下山時は、特に滑落に注意して、慎重に通過してください。 また下部のケルン付近も両側がガケになっていますので、注意が必要です。
◎赤岩尾根も支障なく歩けます。赤岩尾根は急登ですが、整備はされています。
◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。
また鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。
◎針ノ木大雪渓は、まだ中間帯の“ノ ド” 付近には残雪があります。針ノ木小屋のルート指示に従って通行してください。
◎赤沢岳の頂上直下、南側下り(スバリ側)は崩れやすい岩と、土がミックスした少々悪い場所が、80mぐらいありますので、
気をつけて下りてください。また間違った踏み跡もあるので、 ペンキ印を見落とさないようにして下さい。
◎雨や地震等による登山道被害報告等はありませんが、浮石への乗り上げや、落石等には十分に注意をはらってください。
また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。
※こういった事前規制は 猿倉、中房、上高地等
北アルプス各所の登山口への車道でもあります。
▲混雑状況(9/10現在)
各山荘予約状況一覧表
◎今週末の敬老の日3連休は、冷池山荘が15日が混みあいそうで、定員を超えるかもしれません。14日はまだ余裕があります。また種池山荘は14日
が混みあい定員を超えそうです。
15日はまだ余裕があります。2泊での鹿島槍ヶ岳ピストンをお考えの方には、14日(土)が冷池山荘、15日(日)が種池山荘泊まりでの山行をおすすめいたします。
どちらにしましても、お客様の動向もお天気次第、秋雨前線の動き次第のようです。
◎敬老の日3連休の新越山荘は、14日だけが定員の半分超の入込が予想されますが、15日は大変すいていますので、ぜひお出かけ下さい。
◎次週末の秋分の日連休は21日(土)の種池山荘のご予約が増えてきていますが、まだご予約は少なめの感じです。
ただ紅葉も始まりだしますので、天気予報と相談しながら、ご予約も増えてくるものと思われます。
◎今季の新越山荘最終営業日(宿泊可能日)は、9/24(火)となっております。また冷池山荘と種池山荘は、10/20(日)となっております。最終営業日近くは、必ずご予約くださいませ。
◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。
◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えると
まれにお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。
ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります
のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入
り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。 また予約はキャンセルされても、キャンセル料等は一切頂戴いたしません。雨の日や体調の悪いときには、絶対無理はなさらないで下さい。
▲アドバイスや注意
◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。登山口の先には年間100万人以上の来場者がある黒部ダムがあります。通常の行き止まりの登山口行きの林道ではありません。
◎昨年より黒部ダム入口の 扇
沢 駅 駐車場 (柏原新道登山口ではありません)
の舗装した箇所はすべてが、諸般の事情で有料化されました。無料はいちばん下部にある、 未舗装の大町市営駐車場のみになりました。
ご理解、ご協力お願いいたします。
なお有料駐車場の最下段部の第3駐車場は36時間利用で1000円ということですので、一泊2日の登山者には利用しやすい料金かと思いますので、柏原柏原新道登山口周辺の駐車スペースが一杯のときには、ぜひともご利用下さいませ。
◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。
◎朝夕を中心に、すっかり涼しくなってきました。もう冷え込めば、いつ初霜や、初氷がはっても不思議でない時季になってきましたので、防寒対策等に気をつけてください。
◎一昨年あたりから、ヘルメットを着用されて登山される方が増えてきています。事故防止の点からもたいへん良い傾向かと思います。また今年はモンベル社から長野県にヘルメットの寄贈があり、県内の岩場が多い場所の山小屋で、一回1000円にて貸し出しも行なっています。当方では冷池山荘とキレット小屋の間で貸し出していますので、ご利用下さい。
◎当山域では、今夏大きな事故がなくて幸いでした。ただいわゆる“高山病”に由来する、肺水腫や肺炎等で重症になる事例が相次ぎました。各自の自己管理をしっかりとお願いしたいと思います。また遭難とは
、とてもいえないような、安易な“遭難騒ぎ”も相次ぎましたので、こちらもしっかりとした計画、体調管理、ゆとりある行動での登山をお願いいたします。
◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、
一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。
またインターネットやブログ等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢したり誇張したものが、ままあります。またそういった自慢の記述に
変に感化された方が、最近目立つのも何かと心配でなりません。 あ
くまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考に、余裕を持って、楽しみながらの山行にしていただきたいものです。
◎ここ数年、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは
ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。
これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶なコースの日帰りの人が多いことです。
◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。
またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。
◎まだまだ夕立や雷には要注意です。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう
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