NO 1648 直
近 情 報 9/8(月)
▲天気
◎7月、8月、そして9月に入っても天候不順が続いていましたが、週間予報で見ても、今週は週中に少しくずれるかもしれませんが、その後敬老の日連休にかけて、ようやく安定傾向に向かいそうな感じです。
◎秋山シーズンは、秋雨前線の上がり下がり、台風の発生、移動性高気圧の東進 等をチェックしてください。
◎朝の温度は、5度以下に下がるようになってきました。また日中の温度も、もう20度を超える日は
そうそうはないと思われます。
◎北アルプスは、もういつ初霜初氷等があっても、全然おかしくない季節に入ってきました。昨年度2013年で言うと、鹿島槍ヶ岳周辺で確認できた初霜は9/17、初氷も9/17、初雪が9/26でした
が、2011年
などはさらに早く初霜、初氷、初氷点下が9/7、初雪と初積雪が9/23です。
なお9月中の雪で、10センチ近いような積雪はそう滅多にはありませんが、過去には秋分の日連休に20センチ近い積雪になったこともありますので、決して油断はなさらないようにしてください。また今夏は冷池山荘にて、初霜というのか、超遅霜というのか、7/29に降霜を観測しています。
◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気ではなく『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。
さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。
気象庁 9月8日 発表週間予報
◎小屋のテレビで天気情報が映る際も、みなさん雨の確率ばかり気にしていますが、大事なのは気象予報士が冒頭で言う概況の解説と、天気図です。お聴き逃し、お見逃しなきように! また降雨予想のメッシュ図が出れば、今ではかなりの確率でお天気もわかろうかと思います。
▲花と紅葉
◎主稜線では、秋のお花も盛りを過ぎようとしています。
◎鹿島槍や爺ヶ岳稜線のウラシマツツジはかなり、赤味を帯びてきています。ナナカマドの実も赤く色付いてきています。主稜線の木々の色も夏の緑とはちがっ
て黄色味がかってきています。草紅葉も日に日に進んでいます。
◎主稜線の紅葉は、秋分の日飛び石連休ごろから、色付きだすのではとみています。最近の傾向からは、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳の主稜線では、9月末から10月初頭が
いちばんの見頃になると思われます。今後の冷え込み次第でしょう。
◎柏原新道の中間帯、“包優の紅葉” の見頃は、10月第2週辺りからでしょうか。
▲登山ルート等の状況
◎登山道は、読んで字の如く、山へ登るための道であり、山を下りるための道です。高いところから石が転がるのが、自然の摂理のように、山にも登山道にもどうしても危険性がつきまといます。誰が見てもわかる危険な場所は当然のことながら、なだらかな場所でも決して気を抜くことなく登下降していただきたいものです。また雨や雪や風などによっても、大きな影響を受けるのも、至極当然のことです。100%安全な登山道はありません。
あわてずに一歩ずつ慎重に・・・
◎鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障報告はありません。
◎柏原新道の“ガラバ”付近では落石に注意してサッと通過してください。集中豪雨時には、土砂崩れに注意です。
また下山時は、特に滑落に注意して、慎重に通過してください。 また下部の“ケルン”付近も前後がガケになっていますので、注意が必要です。
◎赤岩尾根も支障ありません。やや急登ですが、整備されており、問題はまったくありません。
◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。
また鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。“キレット”だけでなく、各所に岩場やガケの上部を通過するところがありますので、慎重に歩行してください。
◎針ノ木大雪渓は、まだ中間帯に残雪がありますが、危険を避け “秋道” 登山道を通行するように、針ノ木小屋でルート指示
をしていますので、指示に従って通行してください。(9/6及び9/10付け
針ノ木小屋ブログ参照してください)
◎赤沢岳の頂上直下、南側下り(スバリ側)は崩れやすい岩と、土がミックスした少々悪い場所が、80mぐらいありますので、
気をつけて下りてください。また間違った踏み跡もあるので、 ペンキ印を見落とさないようにして下さい。
◎雨や地震等による登山道被害報告等はありませんが、浮石への乗り上げや、落石等には十分に注意をはらってください。
また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。
※こういった事前規制は 猿倉、中房、上高地等
北アルプス各所の登山口への車道でもあります。
▲混雑状況(9/8現在)
各山荘予約状況一覧表
◎例年9月の連休は、テント場が相当に混み合います。冷池テント場も種池テント場も、到着の遅い方はテントを張る場所がなくなって、小屋泊まりにしていただく場合があります。指定場所以外での違法テントなどがないよう、ご協力お願いします。なおテントの予約は承っておりません。
◎今週末の敬老の日3連休は、9/8現在で11日(土)と12日(日)の両日とも、冷池山荘が125人ぐらい、種池山荘が80人ぐらい、新越山荘が30人ぐらいのご予約をいただいております。
敬老の日連休のころには、移動性高気圧もやってきそうで、お天気も期待できそうですので、週中にはご予約も増えそうです。
ただ定員を超えるような感じではありませんので、ぜひご計画くださいませ。
◎次週末の秋分の日飛び石連休については、20日(土)の冷池山荘のご予約が増えてきていますが、まだまだご予約は少なめの感じです。
ただ紅葉も始まりだしますので、天気予報と相談しながら、ご予約も増えてくるものと思われます。
◎冷池山荘も種池山荘も、9月末から10月上旬の、紅葉シーズンは、土曜日がやや込み合うくらいで、平日に関しては至って空いていますので、ぜひともご計画下さい。いろんな山域のいろんな紅葉をお楽しみにお出かけ下さい。
◎今季の新越山荘最終営業日(宿泊可能日)は、9/23(火)となっております。また冷池山荘と種池山荘は、10/18(土)となっております。最終営業日近くは、必ずご予約くださいませ。
◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。
◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えると
まれにお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。
ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります
のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入
り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。 また予約はキャンセルされても、キャンセル料等は一切頂戴いたしません。雨の日や体調の悪いときには、絶対無理はなさらないで下さい。
▲アドバイスや注意
◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています。登山口の
700m先には年間100万人以上の来場者がある黒部ダムの入山口である扇沢バスターミナル(扇沢駅)があります。通常の行き止まりの登山口行きの林道ではありません。
なお登山口周辺が一杯の時は、扇沢駅の駐車場へ停めてください。夏山及び秋山トップシーズン中の柏原新道登山口周辺は、週末はほぼ満車状態が続きますし、平日も混雑します。
◎扇沢駅の駐車場は、有料(24時間で1000円と、36時間で1000円の2種類)と無料がありますが、無料スペースはすぐに満車になります。
◎柏原新道登山口から200mほど扇沢駅方向に向かった先に、新しく大町市営第2駐車場が完成しました。9/13(土)より供用開始になります。黒部ダム観光の方々も使用されます。
◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。
◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、
一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。
◎インターネット等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、早走り、日帰りを自慢したり誇張したものが多々あります。
またそういったものに悪い意味で触発されて、強引なコース設定の方が目立つ昨今です。あくまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考にしてください。
朝な夕なに山の変化を楽しむ、ゆっくり登山で足元の見落としそうな、小さな花に感動を覚える、そんな登山を楽しみましょう!
◎近年、種池山荘から午後4時過ぎに小さな子供を連れて下山する日帰りグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは
ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。
これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶な日程、コースの日帰りの人が多いことです。
◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。
またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。
◎夏は雷と夕立に注意。2時ごろまでに小屋へ到着するのが最大の安全策でしょう。そのためにも早朝出発に心がけましょう。
◎朝夕を中心に、すっかり涼しくなってきました。もう冷え込めば、いつ初氷がはっても不思議でない時季になってきましたので、防寒対策等に気をつけてください。
また9月下旬になれば、初雪も舞ってもまったく不思議ではありません。
◎一昨年あたりから、ヘルメットを着用されて登山される方が増えてきています。事故防止の点からもたいへん良い傾向かと思います。また今年はモンベル社から長野県にヘルメットの寄贈があり、県内の岩場が多い場所の山小屋で、一回1000円にて貸し出しも行なっています。当方では冷池山荘とキレット小屋の間で貸し出していますので、ご利用下さい。
◎当山域では、今夏大きな事故が相次いで発生してしまいました。岩場やガケ上ではくれぐれも、足元に注意しながら、ゆっくりとバランスを取りながら慎重に通過してください。また体調管理には十分に注意していただき、寝不足や摂水不足等にもしっかりと配慮ください。
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