▲▲ 2003 / 11・12 月 ▲▲ 

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NO101 2004年夏の冷池山荘新装オープンへ向けて、いい年を終えることができました。

2003/12/26   

 あっという間に、今年も残すところもう5日間しかないんですね。なかなかホームページも更新することができなくて、アクセスしていただいた方には申し訳ございません。全国的な暖秋で北アルプスも雪は初雪以来何回も降るんですが、一回雪が降ったら、その後は高温が続いたり、雨になったりでなかなか積雪が増さなかったんですが、12/5頃からはようやく本格的な冬将軍が到来して北アルプスも日に日に積雪も増してきました。山麓の大町もなかなか本格的に降れなかったんですが12/18以降は雪の日が多くなり12/21には58cmの積雪になりました。高かった温度も一気にマイナス10度以下に下がるようになってきました。ひと月遅れの冬の到来です。今年もまたまた天候不順とか異常気象とか云われましたが、季節がひと月ずつずれていると解釈すれば妙に納得してしまうのも何か変ですね。

  今年は冷池山荘の工事に追われてしまい、夏山シーズン中にあった事やお花のことや、天気のことも今ひとつ思い起こせないような状態です。正直いって頭の中はいまだに今年の工事のことや来年の工事のことばかりです。そんな訳で、恒例の?我が三軒の山小屋の五大ニュース(といっても昨年から始めたばかりですが・・・・・)も冷池山荘の工事関連が上位4位までを占めてしまいました。一括して1位:冷池山荘の増改築工事関連の話題 でもよかったんですが。とにかく工事の手続き、資材の荷上げ、土木建築工事に追われた1年でした。関係のスタッフや職人さん、指導して頂いた省庁のみなさん、お客さますべてに厚く御礼申し上げます。以下私が選んだ五大ニュースです。写真とあわせてご覧ください。

  1、冷池山荘の昭和38年館、40年の歴史に幕をとじる。

  2、冷池山荘の平成の改修、第1期、第2期工事無事に完了。来年の第3期工事への道すじ               

    をつけることができました。

  3、冷池山荘にトイレ土壌処理循環システム、雑排水土壌処理システム、生ゴミ処理機など

    を導入して環境対策を一歩前進。

  4、北アルプスにヘリコプターK-MAX初登場!

  5、周辺では針の木大雪渓をはじめ、覚えがないくらいにたくさんの残雪が万年雪で秋まで

    残ったこと。普段はほとんど残らない爺ヶ岳や岩小屋沢岳東面などにも大量に残った。  

以上です。皆さんの五大ニュースや十大ニュースはいかがでしたでしょうか。山好きの皆さんですから必ずや一つや二つ山のことが入っているんでしょうね。暮になっても大きなニュースが飛び込む毎日ですが、来年こそはおだやかな年になってほしいものです。皆様には一年間お付き合いいただきまして誠にありがとうございました。年末年始登山におでかけの方もいらっしゃると思いますが、少ない少ないといわれていた北アルプスの積雪も一気に平年と同じくらいか、それ以上の積雪になってきています。事故などないように良い年をお迎えください。


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冷池山荘昭和38年館の屋根裏部屋。今では懐かしい光景です。若い方では喜んでくださる方もいましたが、年配の方にはハシゴの上り下りが大変だったようです。

昭和38年館の跡には、来年建てる平成16年館の基礎工事が今秋無事に完成。来春には工事の槌音がふたたび響きます。奥には今春建設した厨房の増築部分。

夏山の営業をはさみながらの工事で無事完成のトイレ棟。簡易水洗のトイレは好評でした。これからもトイレを使用するたびに大変だった工事を思い出しそうです。

トイレ棟2階の冬季避難室。利用者は雪の吹き込み防止と、密閉性が高いのでコンロ使用時等に小まめに換気するよう最大の注意をはらってください。

奥には大きな便槽を据え付けるためのコンクリート補強工事。手前の広場にはこの後、トイレ土壌処理槽の設置工事が。写真はその間をしきるコンクリート壁工事。

アカギヘリコプター(株)のK−MAXが重量物を荷上げして飛来。日本に2機しかない機体です。他にも204B,ラマ、B1などの機体が大活躍してくれました。

春先はそんなに多いとも思えなかった針の木雪渓の雪の量でしたが、“ノド”の下部には最後の最後まで300m程の雪渓が残りました。例年は全部消えてしまうんですが。

12月の初旬までは、本当に雪が少なかったんですが、やはり暮も近づけば冬山の表情になってきました。岩小屋沢岳と手前に爺ヶ岳の南尾根。(12/25)

 

NO100 昨年とは打って変わって穏かな勤労感謝の日の3連休でした。

2003/11/24   

 一昨日は北海道では、まとまった雪が降ったり、東北各地でも初雪になったりと寒波に見舞われたようですが、大町は温度高めの日が続いています。北アルプスも降雪があってもその後暖かい日が続いたり、この時期には珍しい雨になったりでなかなか本格的な冬山の気配がいまひとつ感じられません。日本各地から届く初雪、初氷などの話題もほとんど平年より1〜2週間おそいようですね。今年の冬は暖冬といったニュースもちらほら聞こえてきますがどうなるでしょうか。私たちとしては降るときにはしっかりと降ってもらうのが一番ありがたいんですが。それでも22日の雪は大町温泉郷の奥や白馬村でも少し舞って初雪になったようです。やや遅れ気味の冬の到来もこれからは加速していってくれることと思います。やっぱり雪山はいいですよね。そんななかで富士山や涸沢岳では残念な遭難が相次いだようですが、低山でも高山でも夏以上に気をつけて雪山へは入っていただきたいものです。

  先日は小屋の見回りに行ってきましたが、20,21日と雨降りで雪もかなり融けてしまい、やや拍子抜けでした。ちなみに冷池山荘のみ冬期緊急避難室が空いています。ごみの持ち帰り、火の元の注意、雪の吹き込み防止、トイレの清潔な使用、ガスコンロ使用時の換気等に注意してお互いに気持ちよく使うようにしてください。


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1900mぐらいから上が、新雪におおわれた岩小屋沢岳(11/23)

爺ヶ岳中央峰と右下へ延びる東尾根(11/24)

22日の降雪で鹿島槍ヶ岳は稜線で20〜30cmぐらいの積雪でしょうか(11/24)

昨年は既に滑れた鹿島槍スキー場もメインゲレンデはまだです。人工雪で一部分可(11/24)

11/21の冷乗越の赤岩尾根分岐点。20〜21日の雨でかなり雪が融けてしまいました。

爺ヶ岳稜線の登山道は吹き溜まりで50cmぐらいの積雪。(11/21)

11/12前後の雪でかなりの積雪になったはずですが、雨でかなり消えていました。(爺ヶ岳:11/21)

ライチョウはもう数枚の羽を残してほぼ真っ白です。

NO99 おだやかな11月入りの中、本年の営業全終了。感謝感謝の一シーズンでした。

2003/11/07 

  文化の日3連休は最高気温が10度近くまで上がるような、この時期にしては異常なくらいの暖かさでした。昨年の同時期は1メートルをはるかに超える積雪でほとんど厳冬期並みの種池山荘でしただけに、ちょっと拍子抜けではありました。大自然の中での仕事ですので本当にいろんな年があります。とにかく無事に今シーズンの全山小屋の全営業を大過なく終了できましてホッとしている現在です。お越しくださいましたお客様、総勢50名を超えるスタッフ、冷池山荘の工事に携わった職人さん達等全関係者にお礼申し上げます。またいつものことながら、これから半年間北アルプスの想像を絶する猛烈な吹雪と積雪に立ち向かう三つの山小屋 と動植物たちの無事を願わずにはおられません。冬眠するもの、じっと耐えるもの、どちらにしてもつらく厳しい半年間です。

  来春の入山まで、気のおもむくままに時々はこのページも更新していきたいと思っていますが、昨冬も思うようには書けませんでした。今冬はもう少し頑張って行きたいですが・・・。たまには開いてみて下さい。シーズン中のご愛読ありがとうございました。


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爺ヶ岳全山霧氷。抜けるような青空の下、日が昇るにつれて霧氷は音をたてながらキラキラと落ちます。

小屋閉めの際には小屋周りの雪も裏の日影に少しだけ残るだけですが、もうじき冬将軍到来。一冬の無事を願わずにはおられません。

種池山荘の小屋閉めも終了。雪もほとんど消えて仕事は楽でしたが、昨年の大雪の中の下山を思うとちょっとさびしさも。

小屋閉めスタッフにも一シーズンを無事に終えた充実感と安堵があふれんばかりです。ごくろうさまでした。