10/04 付けの
直 近 情 報
▲天気
◎北アルプスではすでに9/22〜23日にかけて、各所で初雪が舞いました。そして昨日10/2には今秋2回目の雪が当山荘周辺でも降り、3センチ程の積雪を記録しました。鹿島槍ヶ岳頂上では10センチぐらいの降雪になったと思われます。これからは冬型気圧配置が強まればまとまった積雪になってもまったく不思議でありません。
◎今秋は9/7
に初氷と初霜を観測しています。また9/23の山荘での初雪以降は氷が張る日が多くなっています。今年は冬の訪れがいたって順調にやってきているようです。
◎おだやかな秋日和の日中は、まだ10度以上になり結構あたたかな、小春日和モードなりますが、もう寒い日は日中の最高気温が2度以下の日も現れてきています。東京や大阪の真冬よりもはるかに寒い日があるということです。
◎今週末は今秋最後の3連休、体育の日連休ですが、現在の予報からはかなり期待できそうな感じです。気圧配置予想からも良い感じのようですし、先週末からの温度低めの傾向も10/8ぐらいからは解消されそうな
予報です。
久々に週初めから期待が持てそうな予報です。ただし天気はまさに生き物です。毎日しっかりとチェックしましょう。
◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気より『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。
さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、過去の経験則からいっても北アルプス北部も大体晴れるでしょう。
気象庁 H23・10/4午後8時発表 週間予報 10/5〜10/11
期待できそうな感じですね!
▲紅葉
◎主稜線の紅葉は平年よりはやや遅めに推移していますが、ほぼ昨年並みのペースという感じです。人気の種池山荘周辺(2400m前後)は今週の中頃には
ピークを迎えそうです。体育の日連休の頃は主稜線から少し下がった柏原新道の上部が見頃を迎えることでしょう。
◎柏原新道の中間帯の人気ポイント “包優の紅葉” は、
体育の日連休後も、しばらく見頃が続くでしょう。
※“包優の紅葉”については、『今までの情報』 昨年10月の10/8付け
NO809 をご参照下さい。
▲登山ルート等の状況
◎鹿島槍南峰を越え五竜岳方面へ向かうと、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。
またこれからは凍結や強烈な降霜、積雪があれば凍結し、危険度は高まりますので、完全装備の熟達者のみの世界になります。
またキレット小屋の今年の営業は10/1(土)で終了していますので、ご注意ください。
◎10/2の積雪で、しばらく日陰や西側、北側斜面には雪が残ったり、凍結するおそれがありますので、転倒等に注意が必要です。
慣れない方には軽アイゼン、ピッケル、ストック等の持参を勧めます。
◎現在周辺の登山道や、登山口までの車道等に支障は報告されていません。雨が降るとすぐに、登山道は大丈夫かと聞かれる方がおられますが、大雨が降ってもすぐに登山道の全線の状況を把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。
◎柏原新道のガラバ付近では落石や滑落に注意してサッと通過してください。
◎赤岩尾根では最上部のトラバース部分で上部からの落石に注意です。
全般に急登ですので、登山口まで気を抜かず、一歩一歩確実に、転倒に注意して下山してください。
◎針ノ木大雪渓は中間帯の一部に雪渓が残っていますが、現在は中間帯の “ノ ド” 付近を含めて、全ルートで雪渓を通らずに山腹を高巻きする “秋道”
を通行するようになっています。針ノ木小屋で指示して下さっていますので、ルートを間違えないように注意して通行してください。
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原登山口までの道路もまったく問題ありません
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。 ※こういった事前規制は
猿倉、中房、上高地等 北アルプス各所の登山口への車道でもあります。
◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑ですし、大渋滞
や交通事故の原因にもなります。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。
◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。
▲冷池・種池・新越山荘混雑状況(10/
3現在)
◎新越山荘の今季営業は9/25(日)
で終了いたしました。
このあとは冷池山荘が10/15(土)のご宿泊まで、種池山荘が10/22(土)のご宿泊まで営業いたします。
◎種池山荘のみ当初の予定より一週間延長して10/22(土)の宿泊まで
営業いたしますので、ぜひご計画くださいませ。
◎今週末は秋の三大3連休の最終弾、体育の日連休ですが、今現在、冷池山荘、種池山荘ともにご予約は
まだ少なめです。お天気は良さそうな感じですので、今後ご予約も増えていくと思われますが、最盛期のような混み方にはならないと思われます。
◎紅葉シーズンでも、平日はほとんど込み合いませんので、ぜひともご来荘くださいませ。
◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。
◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。ご予約段階で定員を超えると
、まれに予約受付をお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申し上げる次第であります。
ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります
のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入
り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。なお予約がなくても現地山小屋にて宿泊をお断りすることはございません。
▲アドバイスや注意
◎初雪、初積雪もあり、氷が張る日も増えてきています。天気予報で冬型の気圧配置だとか、本州や北海道の高い山や峠では雪が降るかもしれないと言ったときには、アイゼン
、ピッケル等の冬山装備も必要になってくる時季です。また岩場が凍結すると数メートル程度でも通行が困難になることもありますので注意が必要です。
◎9月下旬にもなると、北アルプスの早いところでは、営業終了、小屋閉鎖になっていきますので、山行前にしっかりと確認する必要があります。
周辺ではすでに新越山荘とキレット小屋は閉鎖しております。
◎日もすっかり短くなりました。夏以上に早出早着に心がけましょう。特に昼頃に扇沢を出発して種池山荘泊まりの方は、できるだけ早く出発なさってください。
◎朝夕を中心に寒くなってきました。フリース、ジャンパー等の上着をお持ちになってください。手袋も
良質なものを用意しましょう。雨合羽は防寒着にもなりますので、必ず良質なものを用意するようにいたしましょう。防寒を第一に考慮しなければならない季節です。
◎登山靴の底がはげてしまう事例が、たいへん多くなっています。山荘ではテーピングテープをお買い上げいただき巻いてもらうようにしています。突然はげてしまうことが多いようで、入山前の確認がなかなか難しいようですが、それでも事前のチェックは必須ですし、長年使用してきたものは張替えや買い替えの時期を検討することも必要と思われます。
◎岩場でもストックを使っている人がいます。たいへん危険です。登山道の変化に応じて用いましょう。また平気で草付きやお花畑にストックを突く人が多々いるようです。ストックの突きそこないでの事故を含め、突くときはしっかりと場所を考えて突けるようになりましょう。
◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、
一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。
またインターネット等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢、吹聴したり誇張したものもままあります。あくまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考にしてください。
◎昨夏、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが何件か見受けられました。子供は疲れきっていて、途中からは
ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。
そしてこれは子供連れパーティに限ったことではありません。
◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。
またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。
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