NO 1242 直
近 情 報 10/ 4(木)
▲天気
◎台風17号通過の際に、悪かったくらいで、このところの天気は、まあまあのお天気が続いています。4日も午後は、しぐれ模様でしたが、夕方には晴れてきました。
(P.S 5日早朝もしぐれ模様でしたが、時間とともに回復してきています。)
◎9/2
2頃から28日ごろまでは、比較的冷え込み、9/26には山頂方面で初霜、27日には山荘でも初氷を観測しました。ただその後は、朝の冷え込みは弱く、6〜7度前後で、暖かめです。
ただこのあとは、温度低下傾向の予報です。
◎おだやかな秋日和の日中は、10度以上になり結構あたたかになりますが、もう日の当らない寒い日は日中の最高気温が5度程度になってもおかしくありません。
◎富士山では、すでに9/12に初雪が降りましたが、北アルプスでも、もういつ結氷、降雪等があっても、全然おかしくない季節です。昨年(平成23年)で言うと、鹿島槍ヶ岳周辺の初霜、初氷、初氷点下が9/7、初雪と初積雪が9/23です。過去には10月15日の小屋閉めまでに、50センチを超える積雪になったことも何度かありますので、注意が必要です。
◎NHKテレビの天気予報を見る際、北アルプス北部のお天気の目安としては、『長野』のお天気ではなく『新潟』のお天気のほうが類似していますので、そちらを参考にしてください。
さらに『金沢』も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。
◎小屋のテレビで天気情報が映る際も、みなさん雨の確率ばかり気にしていますが、大事なのは気象予報士が冒頭で言う概況の解説と、天気図です。お聴き逃し、お見逃しなきように! また降雨予想のメッシュ図が出れば、今ではかなりの確率でお天気もわかろうかと思います。
▲紅葉
◎爺ヶ岳、鹿島槍の主稜線の紅葉はピークを迎えました。体育の日連休後ぐらいまで、主稜線の紅葉は楽しめそうです。今年の紅葉はとてもあざやかです。
◎柏原新道の中間帯、“包優の紅葉” (2000m〜2200m近辺の爺ヶ岳南西斜面)
も見頃を迎えようとしています。ダケカンバの黄葉が素敵です。小屋閉めの10/15ごろまで楽しめそうです。
◎赤岩尾根の高千穂平周辺の紅葉も見頃を迎えています。
▲登山ルート等の状況
◎現在は凍結している箇所はないと思われますが、これからは雨が降ったあとに、冷え込んだときや、雪が降ったりしたときは、凍結して通行困難の箇所も出てきます。アイゼンやピッケルの備えが必要なとき
や、場所が出てきます。とくに鹿島槍ヶ岳南峰からキレットへの下りや、赤岩尾根の上部などは、注意が必要です。
◎登山道は、読んで字の如く、山へ登るための道であり、山を下りるための道です。高いところから石が転がるのが、自然の摂理のように、山にも登山道にもどうしても危険性がつきまといます。誰が見てもわかる危険な場所は当然のことながら、なだらかな場所でも決して気を抜くことなく登下降していただきたいものです。また雨や雪や風などによっても、大きな影響を受けるのも、至極当然のことです。100%安全な登山道はありません。
あわてずに一歩ずつ慎重に・・・
◎鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障はありません。
◎柏原新道のガラバ付近では落石に注意してサッと通過してください。 また下山時は、特に滑落に注意して、慎重に通過してください。
また下部のケルン付近も両側がガケになっていますので、注意して下さい。
◎赤岩尾根も支障ありません。赤岩尾根は急登ですが、整備はされています。
◎鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。
また鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。
◎針ノ木大雪渓は、ほとんど消えて、秋道歩きになっています。指示に従って通行してください。
◎赤沢岳の頂上直下、南側下り(スバリ側)は崩れやすい岩と、土がミックスした少々悪い場所が、80mぐらいありますので、慎重に下山してください。また間違った踏み跡もあるので、
ペンキ印を見落とさず、気をつけて通行してください。
◎雨や地震等による登山道被害報告等はありませんが、浮石への乗り上げや、落石等には十分に注意をはらってください。
また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません
◎大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。
※こういった事前規制は 猿倉、中房、上高地等
北アルプス各所の登山口への車道でもあります。
▲混雑状況(10/ 4現在)
各山荘予約状況一覧表
◎体育の日連休の冷池山荘は、10/6(土)がやや込み合うくらいで、5日(金)、7日(日)、8日(月)はたいへんすいています。
◎種池山荘は、10/5(金)、10/6(土)、10/7(日)、10/8(月)、ともに、たいへんすいています。
◎また連休後も、大変すいていますので、お天気確認の上で、直前予約にてお出かけ下さい。
◎冷池山荘と種池山荘は、10/15(月)のご宿泊までOK となっております。最終営業日近くは、必ずご予約くださいませ。
◎今季の新越山荘の営業は9/24をもって終了いたしました。ありがとうございました。
◎周辺の山小屋営業は、キレット小屋が9/30、船窪小屋が10/7、針ノ木小屋が10/8、五竜山荘が10/13、唐松山荘が10/14までと、伺っております。小屋閉め間際は必ず
各山小屋に予約、確認なさって下さい。
◎申しわけありませんが冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。
◎ご予約をお願いいたします。お客様に少しでもゆっくりと休んでいただくためにも、また私どもにとっても部屋割り等でたいへん助かります。定員を超えると
まれにお断りすることもありますが 、なにとぞご理解いただき、ご協力をお願い申上げる次第であります。
ただ定員と申しましても基本は相部屋で、下界の宿泊施設の定員とはと違ってかなりきつめであります
のでご了承くださいませ。少しでもゆっくりと寝られて翌日の山行に備えられますよう、入
り込みができるだけ平準化しますようご協力とご予約の程よろしくお願いいたします。 また予約はキャンセルされても、キャンセル料等は一切頂戴いたしません。雨の日や体調の悪いときには、絶対無理はなさらないで下さい。
▲アドバイスや注意
◎もういつ氷や初雪があっても不思議でない時季になってきましたので、防寒対策、防水対策をしっかりとお願いします。
◎今夏はお天気が続いて、気がつきませんでしたが、このところの雨天の際、最近登山を始められた方かと思いますが、コンビニ等で売っている簡素なビニール合羽で来られている方が目立ちます。とてもこれからの冷たい雨風や、みぞれまじりの荒天に対応できるものではありません。命にもかかわりますので、ぜひ良質な合羽をお持ち下さい。
◎周辺では、今夏転滑落による負傷事故が相次ぎました。下山時は慎重に一歩ずつゆっくりとお願いします。またパーティ内での、連携連絡ミスによる“遭難騒ぎ”も数多く発生しています。ゆとりある行動、事前のしっかりとした打ち合わせ、計画をしっかりと共有してください。また体調不良による病気発生も目立っていますので、無理の無い行動、早めの察知、下山等もお願いします。
◎すっかり日が短くなりました。夏以上に早出早着に心がけましょう。
◎週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。登山口の先には年間100万人以上の来場者がある黒部ダムがあります。通常の行き止まりの登山口行きの林道ではありません。
◎本年より黒部ダム入口の 扇
沢 駅 駐車場 (柏原新道登山口ではありません)
の舗装した箇所はすべてが、諸般の事情で有料化されました。無料はいちばん下部にある、 未舗装の大町市営駐車場のみになりました。
ご理解、ご協力お願いいたします。
なお有料駐車場の最下段部の第3駐車場は36時間利用で1000円ということですので、一泊2日の登山者には利用しやすい料金かと思いますので、柏原柏原新道登山口周辺の駐車スペースが一杯のときには、ぜひともご利用下さいませ。
◎大谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。
◎現在、扇沢橋の先の車道では、電線の地中化工事が実施されています。扇沢駅方面から柏原新道登山口までの
、歩いての往来の際は、道が狭くなっていますので注意してください。
またその場所は林間駐車場の入口にもあたりますので、車が出るときは、現場係員の指示にしたがってください。
係員がいないときには必ず工事信号が青色になったことを確認して出てください。
◎いかなる山行でもツアーであっても、各自で装備はしっかりと用意しましょう。またコースや計画の概要は各自がしっかりと理解しておきましょう。自分がどこを通ってどこへ下山するのか、
一体どのくらいの時間がかかるのかもわかってない“連れられ登山”の方が見受けられます。インターネット等だけでなく、専門家が監修したガイドブックや山岳地図等でしっかりと情報収集をしてください。
またインターネットやブログ等に発表される個人の山行記録には、早歩きや、日帰りを自慢したり誇張したものが、ままあります。またそういった自慢の記述に
変に感化された方が、最近目立つのも何かと心配でなりません。 あ
くまで個人の記録ですので、山行時間や行程はガイドブックや山岳地図等の平均的な無理のないものを参考に、余裕を持って、楽しみながらの山行にしていただきたいものです。
◎ここ数年、種池山荘から午後4時ごろに小さな子供を連れて下山するグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは
ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。
これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶なコースの日帰りの人が多いことです。
◎過去、小屋で体調を崩した方の話からも、寝不足や水分不足は登山の最大の敵といっても過言でありません。最大限気をつけ、時間に余裕を持った計画による山行をお願いします。
またゆとりあるゆっくり登山で足腰の疲労回復をすることが、下山時の転倒防止につながります。
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