▲▲ 今までの情報  : 2020 / 7月分まとめ ▲▲

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NO 2503  登山と感染対策はセットで!

2020 7/ 31(金) 

  あっという間に7月も晦日、今朝もまだまだ愚図つき気味のお天気です。それでも10時前からは、晴れ間ものぞき始めてきました。本来ならいろんな意味で、最も華やいだ時季を迎えている鹿島槍ヶ岳周辺のはずですが、今年においては残念ながら、新型ウィルスと長雨の影響で、そんな空気感はありません。新型ウィルス感染症拡大は、まったく衰えることなく明日からの8月を迎えて参ります。

  さて私どもの冷池山荘と種池山荘においては、6月2日に発表した当山荘の新型ウィルス対策ガイドラインに沿って、粛々と準備を進めて参り、ほぼ対応を終えて、7月15日からの営業再開を迎えております。主なもので、@宿泊定員を5分の一の50人程度の完全予約にする Aテント場の張り数も冷池で35張り、種池で20張りの完全予約とする B宿泊者名簿は当サイトから印刷して、事前に全員の名前等を完全記入のものを持参していただく C食事の際の食器は使い切りの紙製食器、割り箸は完全密封のもの、しょうゆやソースも一人ずつに小分けの小袋タイプを用意すして共有を避ける D飲料水は水道を通しての提供は今季は止め、ペットボトルのみで対応(悪天続きでヘリが7月にまったく飛べず、品切れのため、現在は煮沸した水をお客さまの水筒に注意しながらお入れしています) E小屋内スリッパと外履きサンダルは、番号をふって、お客さま各人の専用とする F布団については、1人ごとの首元の不織布製襟カバーと枕カバーの取り付け。お客さまには個人のインナーシーツの持参の呼び掛け徹底。持参できない方へのインナーシーツの販売 G室内にはシャワーカーテンを用いて、仕切りを作って飛沫感染を防ぐ H食堂や談話室、外ベンチの席数の削減 I共有を避けるため談話室の本や雑誌を撤去 J6月中旬以降の入山スタッフにはPCR検査を実施

  等々を現在実施しております。なお館内でのマスク着用や大声を出さない、定期的なアルコール消毒の実施及びアルコールの館内配置などは、基本中の基本であり、あえて申し上げるまでもありません。ようやく長かった梅雨には終いが見えてきたようですが、新型ウィルス感染症蔓延に関しては、とても不安のなかでの8月入りとなりそうです。お客さまにおかれましても、何かと不安の中での今夏の登山になると思いますが、体調管理はしっかりとなされ、準備するものはしっかり用意していただき、入山に至っていただきたいと思います。2月頃から『休業要請と保障はセットで!』 と、よく言われていますが、お客さまには今さらながらですが 『登山と感染対策もセットで!』 を、懇願いたします。また小屋へ到着後も油断することなく、対策対応をお願いいたします。

  感染の再拡大もあいまって、あちこちの自治体において、また“プチ休業要請的なもの”の発出が検討されはじめています。長野県内山小屋においては4月の国の緊急事態時においては、長野県から全業種のなかで唯一5月いっぱいの休業要請の検討が出された経緯もあります。そんな中での各種対策です。何かと窮屈な感もある今般の登山ですが、トラブルのないよう何とか全員で力を合わせていきたいものです。あまりにもぎこちなく感じられる方には、誠に残念ではありますが、今年の登山計画は先送りされるのがよろしいのかなと思っています。なにとぞご協力お願い申し上げます。

不織布のロール紙から掛布団用の襟カバーを自作いたします。
仕切りのカーテンおよび紙製枕カバーと襟カバーの取り付け完了。インナーシーツについては、ぜひご持参ください。小屋でも販売をしております。
館内に入る際は消毒ジェルで手をもみ洗いして、手拭き紙でふき取って下さい。その上で別途アルコールスプレーをお願いいたします。
靴棚には予備も含めて50数人分の置き場を用意。それぞれにスリッパと外サンダルがセットされています。翌日お客さまが出発された後には、消毒をします。
早くワイワイと楽しく食事ができる日が戻ってきてほしいですね。
こちらはスタッフの食事風景。今季は広いお客さま用食堂で、お客さまと同じスタイルでの食事です。大皿に載せた賄い料理を皆でお箸をつつくといった光景もありません。
談話室もこんな感じです。
換気タイムには爽やかな風が流れ込み、部屋内の仕切りカーテンがそよぎます。
各登山口にも啓発ポスターと当山荘からの案内を出してあります。
完全予約につき予約の無いかたのご宿泊、テント設営はできません。

NO 2502  青空の存在。

2020 7/ 30(木) 

  朝方の強雨はその後小止みになり、夕方には小屋の上空にも久しぶりに青空が広がってくれました。 あったんですね・・・  良かったです・・・ なんか奇跡にさえ思えるくらいです。 種池・冷池・種池山荘に3連泊してくださって鹿島槍ヶ岳をゆっくりとピストンされたお客様も、たいへん喜んで下さいました。濃いガスと雨の中、足下のお花たちに囲まれての山歩きも、勇気づけられたでしょうが、北アルプスの上空に広がる青空の存在と山々の展望は、やはり格別で す。最後に良いお土産ができてよかったですね。

  ただ期待に反して明日はまたまた梅雨空が戻ってしまうような予報になってしまいましたが、とっても長く長くそしてやたらと重暗く感じた今年の梅雨トンネルの出口にも、ようやく明かりが垣間見えてきたようです。しかしその一方で新型ウィルス感染症のトンネルから脱け出す術はまったく見つけ出せないようで、不安は増すばかりです。

今日もヘリ荷上げは出来ずじまい・・ もうしばらくの辛抱です。クマの目撃は一件、引き続きご注意下さい。
普段なら6人掛けの外テーブルも今季は対角線に2人掛けです。

NO 2501  注意! クマの目撃あり。

2020 7/ 29(水) 

   昨年の8月下旬にも一週間ほどクマの目撃が相次いだ種池山荘〜爺ヶ岳稜線でした(当最新情報2019年8/28付け:NO2384)が、本日また同じような場所で、クマの目撃情報を数人からいただきましたので、注意が必要です! 新型ウィルス禍の下、大声を出すのもはばかられますが、周囲に気を配りながら大声をときどき出して自分の居場所をアピールしたり、大きな音のカウベル等をお持ちになって下さい。正直そんな対応策しか浮かんできません・・・  種池山荘スタッフもときどき周辺をパトロールしたいと思いますが、どうやっても万全ではありませんので、各自で十分ご注意下さい。もし見かけた際は小屋のスタッフにお知らせ下さい。 あれもこれも、いろいろと心配や悩みが尽きない今シーズンです。

  なお現在受け付けている予約可能期間を8/29(土)から、8/23(日)へ変更いたしましたのでよろしくお願いいたします。度々の変更申しわけありません。またご予約受付電話がたいへん混み合っております。平日の分については余裕がありますので、しばらく時間を置いておかけくださるようお願いいたします。

午後遅くには雨も上がりましたが、なかなかパッとしません。柏原新道の上部もクマに気をつけて下さい。
夕方にはまた濃いガスと霧雨に包まれてしまいました。

NO 2500  梅雨明けへの一里塚。

2020 7/ 28(火) 

   梅雨末期のまとまった雨が連日降り続く鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳周辺です。7月の頭に予定していたヘリ荷上げは、大幅に遅れてすでに3週間以上の時が過ぎています。とにかく今は梅雨明けそして燃える夏の青空が到来するのをひたすら待つばかりです。

  不足気味の食材や、今季はどうしても必要な衛生用品やウィルス対策グッズは、たびたび登山口の扇沢や西俣出合から、両方の山荘の男衆がボッカしてくれています。今日も雨の中、両方の登山口からボッカを実施して、今週末お迎えするお客様にご迷惑のかからぬよう、皆で頑張ってくれました。

  そんななか今日はあの大きな豪雨被害に見舞われた九州南部が梅雨明けしたといううれしいニュースが届きました。信州や北陸地方の週間予報も、今夕あたりのものは、今までよりはちょっとだけ良い方向に変わりつつあるような感じも受けました・・・  何でもいいから明るいニュースがほしい昨今ですね!

こちらは冷池山荘の精鋭?歩荷(ボッカ)スタッフ。
みんな元気に4時間の行程の赤岩尾根に出発!雨の中ありがとう。
今日も種池を強雨が打ち続ける一日になってしまいました。
種池山荘前庭にライチョウが突然の訪問。ヒナは連れてないようです・・・ 残念。

NO 2499  明日から第U期の受付を開始いたします。

2020 7/ 26(日) 

  梅雨明けへ向けての芳しい情報が、どの気象情報からも気象予報士からも聞こえてこない状況で、なかなか意気が上がって参りません。上がるは新型ウィルス感染症患者数だけといった状況で、本当に心配は尽きません。どちらも一日も早く心から収束していってほしいですね

  なお現在ご予約に当っては、8/15までの分の小屋泊まり及びテント泊を承っておりますが、明日からは第U期の予約期間 8/16(日)〜8/30(日) までの分の種池山荘と冷池山荘のご宿泊予約とテント泊予約の受付をいたします。また引き続き8/15までの分も受け付けておりますので、ご用命をお待ち申し上げます。 なお明日27日(月)は午前10:00から午後6:00までの対応とさせていただきます。27日と28日は電話がかなり混み合ってつながりにくいかと思いますが、なにとぞよろしくお願いを申し上げます。電話のみでの対応とさせていただきます。また当サイトの新型ウィルス関連情報をしっかりとお読みいただいた上で、ご予約くださいますようお願いいたします。皆様にはいろいろとご協力いただき心から御礼申し上げます。 

NO 2498  “我慢の4連休” 終了。

2020 7/ 26(日) 

 日本医師会の新しい会長さんがおっしゃったとかで、この4連休は “我慢の4連休” だったらしいですね。でも“我慢”は、今に始まったことではなく、どなたもがもう半年近いことに思えます。それどころか “忍耐の一年?” で収まってくれたらいいなぁ・・・ なんて考えてしまうこの頃です。

  それにしましてもお天気もほとんど味方をしてくれなかった残念な4連休に終わってしまいました。雨の中登ってきて下さったお客さまには、ひたすら頭が下がるばかりです。本当にありがとうございました。最終日の今日はほぼほぼ雨降りの一日になってしまいましたが、昨日一昨日の朝方には少しだけですが、雨も上がって視界の利く時間帯もあってよかったです。次の北アルプス登山の際は、いろんな意味でおだやかな、登山シーンがやってくることを祈るばかりです。

  なお7月15日の営業再開以来、小屋泊まり、テント泊まり、日帰りを含めてお客さま全ての方々に、新型ウィルス対策にご協力をいただいてますことを深く感謝申し上げます。今後も皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。

雨の止み間のコーヒーブレイク。心から待ち望む梅雨明け情報です。(7/25)
強雨がたたく種池畔に、キヌガサソウがひっそりとたたずむ今年の長梅雨です。(7/25)

NO 2497  朝焼けと怪雲の競演に、束の間の歓喜。

2020 7/ 24(金) 

  “海の日4連休” と言うのでしょうか? それとも “幻の東京五輪開幕4連休” と言うのでしょうか? はたまた “Go Toドタバタ4連休” でしょうか? テレビニュースを見ていても、4連休の上には、なんの冠も付かない どこか物寂しい大型連休となってしまいました。また例年なら子供たちも夏休み入り!といった表現になるのでしょうが、今夏の子供たちの夏休みっていったいどうなってしまっているのでしょうか・・・ 

   とにかく、その4連休も昨日から始まりましたが、相変わらずお天気に安定感はありません。4連休ということで、本来なら超縮小営業の下でも、そこそこのにぎわいを見せてくれるはずだったんですが、とにかくお天気がパッとしないということで、お客さまの入り込みもたいへん緩やかな爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳稜線です。

  そんななか今日の朝方はビックリするほどに焼けて、しかも 上空の強い風の下、面白いかつ怪しい感じの吊るし雲が次々と小屋の上を通り過ぎていく印象的な連休二日目のスタートとなりました・・・・ ただそんな光景も長続きはせず、皆さん小屋を出発されたころには、またまたの梅雨空に逆戻りしてしまい、その後も ほぼ終日パラパラする一日でした。それでも少しでも皆さんに喜んでいただける瞬間があって本当に良かったです。なんとかこのあとも4連休中に山々が顔見世してくれる時間帯がありますように! そして梅雨明けに一歩でも近づきますように!

  さて皆様にもこのページにおいて何回かご報告申し上げてまいりましたが、6月末以降の不安定な空模様続きで、7月初旬に予定していたヘリ荷上げがまったく実施できず、大幅に遅れている状況にあります。6月の初旬には除雪機やエンジン系を中心に、最低限の食材等も荷上げして いただいたのですが、ここへ来ての夏山本格荷上げの度重なる順延で、飲料系や食材、日用品、燃料等に品切れ気味のものが出てきています。なんとかやりくりしたり、ボッカしたりで対応しておりますが、皆さんお買い求めの飲料品や軽食品等 においても品切れがあった際には、何卒ご容赦をお願いする次第であります。

  とにかくいくら梅雨どきとは申しても、ここまでの雨模様続きの年はそうそうにありません。 それでも35年ぐらい前にもこんな年があって、何度も下からボッカをしたかな・・・・  今のところ幸いに両方の山荘とも、食事付き小屋泊まりには支障が出ておりませんが、なかなか梅雨明けに向けてどの気象予報士からも、明確なアドバルーンが上がらない中、心配はなおも尽きません。

  ヘリのチャーターはタクシーを依頼したりトラック運送屋さんを気軽にお願いしたりというわけには参りません。ガスがかかれば、雨が降れば、風が強ければダメですし、 そもそも山岳物輸が出来る機体も、ヘリ会社も、山岳物輸に熟練しているパイロットさんも、ヘリ業界においては超少数派なんです。またたとえ天気が良くなっても、日本中のいたるところの山小屋や 山岳地の工事現場で、機体の飛来を順番に待っているんです。 パイロットさん整備士さん営業さん・・・  そして荷上げ物資を供給する業者さん、私たち山小屋スタッフ等々・・・  今はひたすらお天気の回復を 祈りつつ、安定した青空の到来を待つばかりです。

  お隣のキレット小屋もヘリ荷上げができず、まだ素泊まりでの宿泊対応しかされていません。また北アルプスにおいては、他にも荷上げができず、今季の食事付き宿泊営業がまだ再開されてない山小屋もあるようです。お客さまに置かれましては、しっかりと情報収集をされて、本年においてはどこの小屋であってもしっかりとご予約をしていただきたいと思います。新型ウィルス禍そして長雨禍 の影響が続く今季前半戦です。

朝日に染まる冷池山荘を怪しい雲が襲う。(7/24)
瞬間でも鹿島槍ヶ岳に逢えて良かったですネ。妙高山や火打山・焼山も遠望!(7/24)
妖怪雲の供給源は剱岳?(7/24)
種池山荘と爺ヶ岳。小屋泊まりの醍醐味ですね。(7/24)
刻々と姿を変える様子が楽しい瞬間。(7/24)
期待の朝焼けも、長くは続かぬ今年の7月のお天気です。(7/24)

NO 2496  Go To キャンペーンに関して。

2020 7/ 21(火) 

  Go to キャンペーンに関して、何件かお問い合わせをいただきましたが、正直な話し、どういった内容なのかよくわかりません・・・ また大町市観光協会や大町市観光課にお伺いしても、しっかりとした情報等がいまいち不明なようです。 どこかへ登録しないといけないのか?よくわかりません。

  どちらにしましても事務所のほうも、お客さまの予約受け付け作業等で、手一杯の状態でおります・・・ またヘリの荷上げ作業も、この悪天候続きで大幅に遅れており、そちらへの各種対応もあったりするなか、小屋の営業そのものや感染対策等への注力が最優先でありますので、誠に申しわけありませんが、当方の山小屋はGo to キャンペーンへの参加? はございません。ご了承のほどよろしくお願いいたします。

  本日も午前中は、割りに良いお天気でしたが、午後は次第に雲行きも怪しくなり、夕方は雷雨に見舞われている鹿島槍ヶ岳周辺です。なお今季においては、キャンセル料を頂くかもしれないと申し上げておりましたが、従来どおりに頂かないことといたしました。お客さまにおかれましては、本年の新型ウィルス禍における超縮小営業のもと、ご予約される際は、仮押さえ的なものや二重予約的なものは絶対におやめいただきますよう、切にお願いを申し上げます。

  早くも明後日からは4連休ということですが、なんとかお天気が安定することを願うばかりです。

NO 2495  先週末はまあまあのお天気でしたが・・・

2020 7/ 20(月) 

   とにかく良く降る今年の梅雨後半です。そんななか今季の営業を15日に再開しての最初の週末は、土曜日こそ午前中はまだまだ愚図つき気味でしたが、土曜の昼前からはお天気も回復へ向かい、日曜日にかけては久々に安定した良いお天気になってくれました。日曜はほんとに安定した夏空が広がり、ああ夏山がようやく到来してくれたんだと安堵の一日になりました。雨が一日中まったく降らなかったなんて、7月3日以来でしょうか・・・・  ただ週明け月曜はまたまた愚図つき気味のお天気に逆戻りへ。不安定なお天気はまだまだ続きそうです。  

  こんなお天気状況ですので、ヘリの本格的な夏山物資荷上げも、もう半月以上も滞っており、お客さま用のペットボトル天然水が不足してきています。当方では今季においては、当方独自の新型ウィルス対策として、蛇口を通してのお客さまへの生水提供はしない方針ですので、ペットボトルが終了した際には、飲料水の提供 に関しては煮沸したお水を差しあげますので、各自必ずご自分の水筒やボトルはお持ちになっていただくようお願いいたします。

  それにしても早く安定した夏空が続いてほしいですね。お天気に安定感が欠ける今週後半戦の海の日4連休についても、キャンセルが増えています。なおご予約は前日までにお願いいたします。なお今季におきましては、やはり新型ウィルス対策の一環で、当日や当朝でのご予約は、お断り申し上げますのでご協力をお願い申し上げます。

19日の日曜日は久しぶりに布団干しもできるさわやかな一日になってくれました。(7/19)
典型的な夏の空模様。日中は信州側はガスの中です。種池山荘前庭もソーシャルディスタンスをお願いしています。
冷池山荘へあと10分。剱岳には夏雲がかかります。これも夏の典型的なお天気。気持ちのいい日曜日でした。ようやく少しだけお客さまも動いていただけました。
冷池山荘の道標周りにはミヤマキンポウゲが咲き誇る。みんなで夏本番の到来を祝いたいところですが長雨に、そして新型ウィルス禍ときついシーズン入りです。

NO 2494  雨降り続く。

2020 7/ 15(水) 

  とにかく良く降る今年の梅雨後半です。15日には、前日に崩落したと思われる、柏原新道“ガラ場”での登山道欠損箇所が見つかり、種池山荘スタッフが、復旧工事を完了させています。

  種池山荘と冷池山荘は、今年初のお客様もお迎えすることができました。ただ今週末にかけても、まだまだ降り続くようですので、同場所を含め、山中すべての登山道に置いて、斜面の崩落の危険性が高まっているものとおもわれます。

  柏原新道“ガラ場”に限らず、どこであっても、崩落や流失箇所に遭遇したら、絶対に無理はしないで引き返して、私どもに第一報を入れていただくようにお願いいたします。とにかく全国各地で被害が続出の今年の梅雨です。今しばらく慎重な行動が必要です。

NO 2493  予定通りに明日から営業を開始いたします。

2020 7/ 14(火) 

  新型ウィルスの再拡大、やたら不安定なお天気、悪天続きでいつになるか先の見えないヘリ荷上げ・・・ いろいろと小屋を取り巻く環境が厳しい中、ほぼ 3ヶ月遅れでの営業開始です。また今までにない各種感染対策を施しながらの、模索と不安の中でのスタートです。まだ 予約なしで来荘された場合の追加代金とかキャンセル料とか、しっかりと決めきれてないこともあり、本格的な入り込みを迎える来週までには決定しなければならないこともまだ残っている状況です。

  とにかく先日も書きましたが、感染対策等で相当に制約された、ぎこちない、ややもすればギスギスした感じの今年の山小屋ライフ、登山スタイルになってしまうのではと心配していますが、現状においては小屋内では、感染対策の徹底が最優先されるべきことと考えておりますので何卒ご理解くださるようお願い申し上げます。スタッフも精一杯笑顔でやっていきますのでご協力よろしくお願いいたします。 なんとか良いシーズンになりますように!

NO 2492  急告 針ノ木岳登山道(雪渓ルート)通行禁止へ。

2020 7/ 12(日) 

   新型ウィルス禍によって、今季の針ノ木小屋および大沢小屋の営業が中止になった影響で、扇沢〜大沢小屋〜針ノ木雪渓〜針ノ木小屋間の登山道の通行禁止が関係諸機関の話し合いによって、この度決定いたしました。この登山道は、従来から針ノ木小屋のスタッフによって、途中の沢を横断する木橋が架けられたり、雪渓上には朱色のベンガラがまかれることによって適切なルートが示され、登山者の安全が確保されてきたものであります。

  今季はそれらが全くできないことによって、大雨の際に沢の横断ができなかったり、雪融け時にも適切なルートが示されない、登山道を間違えておかしな沢に入り込んでしまう、薄くなった残雪を踏み抜いて沢へ転落といったことが、多分に想定されてくるわけです。ぜひとも登山愛好者の皆さんにおかれましては、今シーズンは針ノ木岳登山道への入山はもちろん、下山についても絶対になさらないように強くお願い申し上げる次第であります。なんとか新型ウィルス収束後の針ノ木岳登山を楽しみに取っておいていただき、本年の針ノ木岳登山自粛にご協力願いたいと思います。今季は白馬鑓温泉ルートでも同様の処置が取られ、通行禁止になっています。

  また今般の大雨や、北アルプス南部の地震等によって、山小屋の開始時期の遅れや、登山ルートの通行不能等が新たに発生しているところがあるようですので、関係山域の山小屋のホームページ等の確認をしっかりとしていただきたいと思います。また北アルプスにおいては7月に入ってから新たに、今季の宿泊営業を中止にされた小屋もあるようですので、そちらのチェックもお願いいたします。当方では冷池山荘と種池山荘の縮小営業を予定通りに7月15日(水)から開始する予定です。また周辺登山道にも今のところは被害等の確認はございません。ただお天気には今ひとつ安定感がありません。ゲリラ的に全国で発生している梅雨末期の大雨にはまだまだ要注意です。

扇沢駅横の登山口。通行禁止のロープが張られ看板が出されています。
今季は絶対に入下山なさらぬようお願いします。
種池山荘外ベンチも互い違いに2人掛けでお願いします。またバーナーの使用等も禁止です。
終日の雨模様・・・ よく降ります。

NO 2491  梅雨空続き。

2020 7/ 10(金) 

   梅雨の前半戦は、梅雨空と中晴れが交互にやってきて、メリハリの利いた今年の梅雨空ですね!なんて申し上げていましたが、後半戦に入ってからは九州での大被害を見るまでもなく、梅雨前線が本州上に居座ってしまい、鹿島槍ヶ岳周辺もまとまった雨の毎日です。 そんな状況ですので、ヘリの荷上げも延期延期延期になってしまい、一体いつになるのか、目処がまったく立ちません。これは私どもだけでなく、どこの山小屋も 同じ悩みかと思われます・・・ 7月初めに営業開始の予定だった山小屋では開始が延期されたところもあるようです。

  また今回の大雨で上高地への道路がガケ崩れで通行止めになったというニュースは、大きく報道されましたが、北アルプスは南部方面で地震も度々発生しており、そちらへの注意も必要です。またここへ来ての新型ウィルス感染者の増加傾向に、為政者は検査する人が大幅に増加しているのだから、それも当然みたいなことを 平然と言っていますが、そちらも心配でなりません・・・ とにかく7月15日からの営業再開へ向けては、できる範囲でしっかりと対策を採っていくだけです。

  小屋内においては、マスクして下さい! 離れて下さい! 消毒して下さい! 大きな声を出さないで下さい! 等々、お客さまに対しても、今季は 例年の山小屋と違って相当にギスギスした感じになってしまうのではと、正直なところ心配かつ申し訳なく思っております。なにとぞ安全第一の対応とご理解のほどよろしくお願い申し上げる次第であります。

種池平の残雪もわずかに。まもなくチングルマやコバイケイソウが咲き出す季節を迎えます(7/9)
昨日の夕方から今日の早朝にかけては雨も上がってくれましたが、今日の午前中には梅雨前線復活です。鹿島槍ヶ岳周辺の梅雨明け平年値は7月23日〜24日ごろですが、週間天気を見ていても来週も梅雨前線は本州近辺に停滞傾向か・・(7/9:ナナカマドの花と鹿島槍ヶ岳)
種池の残雪もすっかり消え去り、サンショウウオがもまもなく産卵開始です。
爺ヶ岳のコマクサもやや早めの開花?でしょうか。
ヘリ荷上げが悪天続きで延び延び状態。野菜を中心に不足品をボッカ。
扇沢の駐車スペースの準備も着々と・・ ただ雨続きでラインがなかなか引けません。

NO 2490  粛々と・・・

2020 7/ 6(月) 

    熊本県を中心とした九州の豪雨被害には心痛むばかりです。慎んでお見舞いを申し上げます。なおこの後も日本各地で大雨が続きそうな気配で 、この新型ウィルス禍の下、心配は尽きません。被害が出ないよう祈るばかりです。北アルプスも昨夕から今日にかけてはまとっまた雨量になっています。

  さて新型ウィルス禍における感染防止、そしてソーシャルディスタンス等を守るための、超縮小営業での2020シーズン開始まで10日余りになって参りました。ただここへきての首都圏を中心にした感染者数増加には正直申し上げまして大変憂慮しております。 今は“新しい生活様式”の下、可能な限りのウィルス対策を施して、粛々と対応していくばかりと思っております。またお客さまのご協力なくしては、山小屋や北アルプスそして登山そのものの安全確保は絶対にありえませんので、何卒よろしくお願い申し上げる次第であります。

梅雨空が続きます。雪融けに関しては至って順調な7月の入りです。(7/5)
可憐なチングルマの開花にも終息を願う。そういえば明日はもう七夕ですね。
好天を狙って、スタッフは新型ウィルス禍で今季休業の新越山荘へ様子を見に行ってきました。無事ひと冬を乗り切ってくれました。今年は開けられなくて小屋に申し訳ない気持ちです。(7/3)
一晩泊まりで小屋の換気をしたり、カビ取りをしたり、種池山荘へ移動させる資材等の整理に当りました。今夏は見回りと換気作業には時々行かなければ!
新越山荘から針ノ木岳と蓮華岳。今季は峠の針ノ木小屋は休業。岳も静かに休ませてやって下さい。
岳の上だってソーシャルディスタンス。ご理解ご協力をお願いいたします。
 部屋の中の仕切り。気休めかもしれませんが、無いよりははるかに良いでしょう・・・

NO 2489  関連時刻表等を直しました。

2020 7/ 2(木)

   2020バス時刻表 の修訂正を完了してアップしました。ご予約電話受け付けの際にも、扇沢〜白馬方面へ向かうアルピコ交通バス “アルペンライナー号” の照会が、何件かございましたが、ご覧になって下さい。八方や五竜スキー場にマイカー回収に行かれる方には便利です。なお必ず各社の正式ホームページの時刻表等を再確認下さるようお願いいたします。 

NO 2488  今季の針ノ木岳登山や縦走は自粛願います。

2020 7/ 2(木) 

   めりはりの利いた今年の梅雨。今日のお天気は晴れのほうへと傾きました。夕方の県内ニュースによれば、今年の梅雨は県内どこもいつも以上に、やっぱり雨量が多い傾向のようです。例年でしたら梅雨明けまであと20日間ほど・・・ なんとか梅雨末期の集中豪雨とかがありませんようにと願うばかりです。さて新聞報道によれば、6月末には白馬岳方面では遭難が相次いだようです。ひとつは白馬大雪渓で滑落した男性が長野県警山岳救助隊に救出された案件ですが、新聞報道だけでは詳細はわかりませんが、この方も新型ウィルス感染が疑われる所見があったようで、隊員は感染対策をとっての搬送作業になったようで大変だったようです。

  またもう一件は今年は営業中止も既に発表になっている白馬鑓温泉小屋へ日帰りで? 向かい、帰路にルートがわからなくなって、同じく長野県警救山岳助隊員に深夜の11時過ぎに無事救出されたという案件です。こちらは入山口の猿倉荘で、今季は白馬鑓温泉小屋が新型ウィルス禍のため休業であることや、登山ルートもまったく管理されておらず、白馬鑓温泉登山道への立ち入りそのものが禁止であると云う事もしっかりと伝えらてもいるし、しっかりと看板等も掲出されている中での登山だったということです。さらに先に下山したお仲間も2人いたということですし、装備も全く不十分だったようですので、相当に常識にかけているのではと思います。同じような案件は、以前にお伝えいたしましたが、6月に私どもの柏原新道でも発生しております。

  前々からお伝えしておりますが、今季は新型ウィルス禍のため、万一の遭難時に救助作業が例年とは比較にならない準備や事前確認作業が必要になっており、救助隊員の皆さんにはいつもの数倍ものたいへんな労力が伴なうということです。もちろん現場での対応も防護服の着用とか、通常からは考えられないものです。

  また私どもの新越山荘もそうですし今回の白馬鑓温泉小屋もそうですが、北アルプスにおいても、15軒近い山小屋が本年は休業するという事実です。何かあったときにも、逃げ込むこともできないし、助けにも行かれないし、登山道の管理なども容易にできません。先日もご報告いたしましたが、針ノ木小屋の苦渋の決断による休業によって、針ノ木大雪渓上のルート管理も、沢を横断する仮橋の管理、またこの時期なら針ノ木小屋から針ノ木岳頂上間の残雪トラバース上の雪切り作業等もまったくなされないということです。ここで色々と書いても、ことの重大性が認識できない方や、その意味を深堀りできない方も少なからずいらっしゃるのが現実です・・・ 針ノ木小屋の担ってこられた各種作業には今さらながら頭がさがる思いです。  とにかく今シーズンは、皆様のご安全のために、針ノ木岳縦走 も針ノ木岳登山もお止めになっていただくのが賢明かと思います。私どもの新越山荘も営業しておりません。

  今シーズンは、北アルプスに限らず、八ヶ岳でも南アルプスでも、そして中央アルプスでも尾瀬においても、山小屋とテント場の営業状況や予約方法、登山道、交通機関 の状況、果ては麓の日帰り温泉の営業や名物蕎麦屋の開設情報までしっかりと確認、情報収集してから山行に移すようにしていただくことと、ご自分の実力にあった無理のない日程 およびコースを選定していただきますよう何卒お願い申し上げる次第であります。

  また7月中旬から9月下旬の毎週末をほぼカバーして下さっていた、当方の冷池山荘千葉大医学部山岳部学士会診療所も、今夏においては全くの不定期で数回程度の入山をしていただくことをこのたび決定していただきましたが、北アルプス各所の山岳診療所においても本年の中止を打ち出したり、大幅縮小を考えられているところがあるようですので、より登山者に慎重さが求められるのは明らかです。

  今年のゴールデンウィークは、緊急事態宣言下まったくといっていいほどに登山者がなく、長野県内の山岳遭難は過去に類を見ないくらいの発生数の超大減少でしたが、今夏においては心配感が漂う6月の遭難傾向です・・・  安易な計画や行動は、厳に慎むよう心よりお願い申し上げます。

種池山荘より針ノ木岳方面。今日の針ノ木岳には雲が被る。大きく見える雪渓が針ノ木大雪渓。雪がある時期はもちろんのこと、雪が消えて秋道に移行する頃のルート設定や、ルート変更がたいへん難しく針ノ木小屋さんには毎年ご苦労していただいてい ます。(7/2)
コバイケイソウの成長に目を見張るころ。梅雨の中晴れの爺ヶ岳を望む。(7/2)
キヌガサソウが可憐に咲きほこる。(7/2)
種池を覆っていた残雪も少なくなりました。明日からの雨で雪融けはさらに加速しそう・・・ (7/2)