▲▲  2003  / 4月  ▲▲

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NO69 4日間続いた土砂降りの雨もようやく終わってのG.W入り。

2003/04/26

 ゴールデンウィーク入りにあわせるかのように、いくぶん日差しも戻ってきました。今朝のうちも土砂降りでしたが、それにしてもよく降りました。目に見えて雪融けが進んだところもあれば平年並みに落ち着いたところもあればいろいろです。全般的に尾根筋は残雪多めです。沢筋は今回の大雨で土砂崩れが出たり、いつもならまだ残雪におおわれて歩けるところが既に大きな流れになったりで注意しなければなりません。赤岩尾根に取り付く西股出合付近も沢の雪の上を横断する際は安全をしっかりと確認する必要あり。近年扇沢をスキー登行する人もいますが、状態はよくないです。今年の連休はあまりいい型でないので前半はほとんど出足はなさそうです。5/3ごろに少し集中しそうです。週間予報では4/30ごろには寒気が入り大気の状態が不安定になり、山岳では降雪が予想されていますのでまた冬に逆戻りになるかもしれません。滑落事故等のないように慎重な行動、装備等お願いします。

ようやく雨も小降りになり日も差してきました。冷池山荘より岩小屋沢岳。〔上〕


冷池山荘の手前にもその奥にも大きな雪庇がまだまだ残ります。これが不思議なことになかなか落ちないんです。〔右〕

 
 

NO68 4月後半はどしゃぶりの雨続きで雪解け進む

2003/04/24

 4/19,20,23,24とこの時期に岳の上では珍しいどしゃ降りの雨続きです。

4/23も朝のうちこそ雪降りでしたが、その後は暴風雨です。本州上に前線が停滞してもうしばらく雨が続きそうです。おかげで雪解けは進んでいますが、逆に不安定になっている場所もあるので要注意です。そんな中、束の間の晴れ間をぬって冷池、種池山荘の7人で新越山荘の屋根の掘り起こしに行ってきました。 大忙しの日帰り仕事でしたが、これでひと安心です。

 

 

 4/22の新越山荘。当日は梅雨の中晴れ?のような快晴で仕事もはかどりました。後方に白馬連峰。

 

NO67 山の上はまだまだ冬山の領域.今日の新雪は15cm積もりました。

2003/04/21 

ここ数日来の暖かさで大町市街地でも一気に昨日、今日とサクラが開花し始めました。しかし山の上は真冬に逆戻りです。夕方には既に気温もマイナス7度ほどまで急降下です。入山してから例年以上に暖かだっただけに余計に寒さが身にしみます。明朝はマイナス10度以下まで下がりそうです。なお営業開始は4/29からの予定ですが準備も整いそうですので4/26より仮営業を始めます。週間予報を見ますと今週末の4/26はお天気いまひとつの予報ですのでしっかりとお確かめの上でご計画ください。このホームページ上の昨年の4月の情報等もご参照ください 。このところ長野県内はルートを間違えて13日ぶりに無事下山とか、濃いガスの中をルートを失い疲労凍死といった山岳遭難が相次いでいます。この時期は夏山でいうところの登山道といったものは雪の下に埋まりありません。この時期は適切に自力でルート判断等できる方でないとまだまだ危険な冬山の領域です。

G.W中に雪のまったく降らない年はまずないといっていいくらいです。

夕焼けの剣岳小窓王付近.(4/17) 冬型の気圧配置になった4/21は朝から雪降りになりました。

NO66 一石二鳥の暖かい雨になりました。

2003/04/19   

 4/16に入山してから3日間連続の無風快晴、しかも最高気温は岳の上としてはポカポカの12度ぐらい、朝の最低気温も0度ぐらいという暖かさが続きました。今日もこの暖かさは続き、雨は雪に変わることはありませんでした。この雨は雪融けを進めてくれ、飲料水の確保もできてラッキーでした。これから先は雪にでもなればちょっとがっかりです。高温の影響か4月に入ってから雪のナダレの音や跡が目立ちます。

種池山荘と針の木岳:冷池山荘より(4/18 )種池山荘も除雪作業が急ピッチで進みます 4/17の夕日はほとんど剣岳の頂上に沈みました。
入山4日目は朝から黒い雲におおわれていましたが、10時ごろからまとまった雨になりました。鹿島槍の尾根筋は残雪多めです。(4/19AM7:00) 数百トンにも及ぶであろう堅く締まった残雪に埋もれていた屋根もようやく掘り出しました。明日には玄関まで到達しそうです。(4/19)
 

NO65 無風快晴の4月16日冷池および種池入山

2003/04/17

無風快晴の大安の4月16日に総勢13人のスタッフで冷池山荘と種池山荘へヘリで無事入山しました。

16日、17日と2日続きの暖かさで4月末からの営業開始へ向けて除雪作業もはかどっています。

昨年に続く無風快晴の中での小屋明けになりました。

荷上げした除雪機で早速大屋根の上から除雪開始!

 
NO64 一気に暖かくなるという予報の今週中に入山予定です。

2003/04/13 

今週は週間予報では日本のほとんど各地で雨マークがない晴天続きの一週間になるとか。しかも最高気温は各地で20度に達し、25度を超える所もあるとか。4月前半は肌寒い日が多く山は雪の日が度々だっただけに、雪解けもようやく進んでくれるのではと大いに期待をしています。 昨日の下界の雨は山の上でも雪にならず雨だったようで爺ヶ岳の“種まき爺さん”も頭の部分に黒い点が現れました。そんな情報の中、今週中には冷池山荘と種池山荘に入山の予定です。4月1日に下見で入ったときより、その後の降雪でかえって積雪が増しているであろう小屋の周囲の除雪を進め、小屋内の準備も進めて4月下旬の営業開始に備えます。いよいよ今シーズンもスタートです。今年は冷池山荘の工事も開始するだけに例年以上に慌しい入山直前ですが、スタッフ一同一丸になって頑張っていきます。今シーズンもよろしくお願いいたします。

種池山荘より薄暮の鹿島槍ヶ岳(4/1) 穏かな早春の一日の終わり、剣立山連峰。(4/1)
春の陽光をあびる雪稜(4/3) 種池山荘前の雪庇の向こうには前日の新雪におおわれた立山連峰(4/3)

 

NO63 なんとなく寒い日が多い4月上旬。岳は雪の日が多くなっています。

2003/04/09 

 報道されましたように4月6日に鹿島槍ヶ岳の鎌尾根で残念な雪崩事故が発生しました。前日の新雪は40センチぐらいあったようです。その後も8日、9日と北アルプスは雪模様です。9日は夕方から大町でも雪が舞っています。昨年は異常に早いサクラの開花で大町も今頃は咲き出したんですが、今年はまだウメも咲いていません。来週は暖かさが戻るという予報ですが、今年はG.Wも含めまだまだ寒波に気をつけないといけないような気がします。鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳周辺は平成に入ってから厳冬期より3・4・5月の残雪期の方が事故が多い気がします。

鹿島槍ヶ岳:鎌尾根 高千穂平より(5月中旬) 赤岩尾根上部:高千穂平より(5月中旬)主稜線直下の雪壁でも平成2年G.Wに新雪表層雪崩事故が発生しています。滑落も要注意です。
鎌尾根上部、右側に鹿島槍ヶ岳南峰。 雪が消えれば爺ヶ岳稜線で一番最初に心なごませてくれる花です。

 

NO62  小屋の下見に行ってきました。雪は若干少なめの感じ。

2003/04/06

 4月1日〜4日まで三軒の山小屋の下見に登ってきました。いろんな情報では残雪は平年よりやや多めということでしたが、私の印象ではやや少なめの感じでした。稜線は強風で雪が飛ばされ例年以上にハイマツが出ていました。寒さや強風にやられて赤く焼けているハイマツが印象的でした。また十字峡へつながる棒小屋沢には既にわずかながらも川の流れも見えたりもしました。ただし三軒の小屋の周囲はどこもここ十年ぐらいでは一番の積雪で、いちばん屋根やひさしへの荷重がかかりやすい種池山荘の屋根の上の雪はスコップとスノーダンプで全部取り除いてきました。場所によっても残雪の量はずいぶんと違います。4月4日の下山時にもまた天候は雪へと変わりました。これから先は雪でなくて雨に変わってくれれば小屋主としてはうれしいんですが、今年はいつまでも寒いのでどうなることでしょうか。

種池山荘の長野県側はすっかり埋まっており3人で三日がかりの屋根の掘り出しでした。後方は爺ヶ岳(4/1)

爺ヶ岳には平年並みの雪庇が張り出していました。正面に鹿島槍ヶ岳の雄姿。(4/1)

剣岳の表情も心なしかおだやかな感じへ変わってきています。(4/3)

針の木岳。今年はアルペンルートも大町から室堂の間だけは4/10の開通です。扇沢駅の除雪も進んでいます(4/3)