▲▲ 2004  / 4月 ▲▲

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NO110 冷池山荘建前特集  新緑寒波来襲の中も、工事は1歩も2歩も前進!!

2004/04/24

 強風吹き荒れて延期された第2回資材荷上げも4/21に晴天の下無事にアカギヘリコプター“ラマ”(薬師寺機長)にて行われ、屋根材や造作材などが30便以上荷上げされました。同時に職人さんも第2陣が入山していよいよ工事も本格化です。新築の平成16年館(中央館)は順調に“ボウズも”建ち1,5トンをも超えるような鉄骨の柱も鳶さんや鉄工所の職人さん達、山荘スタッフたちによって次々に建ってきています。晴天が一変した23日、24日の吹雪模様の中も細心の注意を払いながら、かじかむ手に息を吹きかけながらの作業です。まさに“プロジェクトX”、 頭の下がる思いです。また内部全面改装の昭和51年館も大工さん達が手際よく工事を進めてくれています。7/15のオープンへ向けて1日も早い完成をめざして全員一丸となって頑張っています。

  なお新雪は24日夜までに30センチに達しています。来週からはいよいよゴールデンウィークが始まりますが、この時期は新緑寒波とかG.W寒波と呼ばれるような寒波が毎年のようにやってきます。くれぐれも装備や計画、ルート判断等に不備のないように願います。まだまだ北アルプスは名ばかりの春山が一変する真冬の領域であることをお忘れないように願います。 


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前回の荷上げで上がった鉄骨の山。職人さんの到来を待ちます(4/20)

職人さんも上がって、丸太をクレーン代わりに使う“ボウズ”が、いよいよ立ち上がります。(4/21)

諏訪大社の御柱祭の“建御柱”を前に、冷池山荘の建御柱は真っすぐに建ちました。

初夏を思わせるような陽気の中、建方作業の開始です。鳶さんの軽快な動きは北アルプスでもきまります。

クレーンがなくても、“ボウズ”と工具を使って建っていきます。人間の知恵は大したものです。

昭和51年館の改装も順調です。部屋も廊下も一新して木の香漂う姿に変わってくれるはずです。

4/23午後からは雪降りです。まだ雪が降ることはわかっていてもきびしい作業です。(4/23)

手前から昨年新築のトイレ棟、内部改装の昭和51年館(西館)、建方進む平成16年館(中央館)、最奥に厨房と談話室の東館。(4/23)

NO109 今週からはいよいよ冷池山荘の工事が本格化。

2004/04/19 

 岳の上は今日は雪になったり雨になったりみぞれになったりとめまぐるしい天候だったようです。先週末は天候に恵まれて工事資材の第一弾約60トン余りが無事に荷上げされました。私は下で工事資材等の荷上げの段取りに追われ、小屋のほうではスタッフが現場での荷受に追われました。荷上げのヘリコプターは前半戦はラマ、後半戦はK-MAXで行われ狭い現場ながらピタッと下ろしてもらい予定通りに終了することができました。大工さんも先発隊が上がり昭和51年館の内部の改装に着手しました。そして今週も資材の荷上げの第二弾が行われる予定で、職人さんも大工さん、鉄工所、電気屋さん、鳶さんらが上山していよいよ工事も本格化していきます。

 この10年間ほどは種池山荘、新越山荘、冷池山荘と全面的な増改築工事が続きましたがいよいよ“平成の改修”も最終段階に突入です。気持ちをもう一度引き締めて当たっていきたいと思います。今年は“平成の改修”竣工の暁には3つの山荘にご宿泊の皆様にはオリジナル記念グッズを贈呈したいと思います。ぜひご来荘くださいませ。


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今回木材を中心に荷上げは本場アルプスでも山岳救助等に活躍のフランス製のラマ。

2トン近い鉄骨も吊り上げるK-MAX(アメリカ製)は重量物を中心にパワーを発揮。

ピストン輸送でやってくる資材に大忙し。誘導員の合図で正確に現場に下ろされます。

資材で満タンの冷池山荘現場。いよいよ今年の着工開始です。左側の赤い屋根が昨年建てたトイレ棟。(空撮)

ヘリコプターより見た爺ヶ岳の北峰。中央下の雪原が西沢。スキーで滑り降りる人も多いです。(4/17)

同じく中央の赤岩の頭より左下へ派生する赤岩尾根。雪は少な目ですが取り付きよりたっぷりあります。(4/17)

NO108 除雪作業が無事に完了しました。この後もお天気が続きますように。

2004/04/14

  除雪機フル稼働。人力パワーも全開で、冷池山荘増改築工事の最初の難関除雪作業が予定通りに終了することができました。小屋の周りすべて、そしてこのあと建前をする箇所の除雪で一体何千立方メートルの雪を吹き飛ばしたことでしょうか。まさに入山スタッフ一丸となって頑張ってくれました。

 私は除雪終了後下山して、資材の荷造りやヘリポートへの荷運びに今は追われています。山は入山当初の暴風雪が嘘のようなおだやかなここ数日のお天気です。このお天気がこの後の資材荷上げ、そして建前作業へも続いてくれることを願わずにはお られません。


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除雪機も吹き上げる能力に限界があります。吹き上げた雪をもう一度吹き飛ばしてから、そこへ下の雪をまた吹き上げます。

ようやく昨年秋に作った平成16年館用の基礎コンクリートが9メートル余りの雪の下から登場。安堵感と歓びが交錯します。

鹿島槍ヶ岳と手前に爺ヶ岳北峰。北峰の雪庇もいつもより小さめです。

種池平からの爺ヶ岳北峰と中峰。稜線の雪は少なめでハイマツもかなり出ています。

女性軍の美味しい手料理があってこそ仕事にも力が入ります。これから職人さんやスタッフがどんどん増えますがよろしくお願いします。ちなみに今日のお昼は手巻き寿司です。

種池山荘にも4/1に同時入山。G.Wからの営業開始をめざして除雪作業と小屋内の片付けを進めています。

おだやかな4月の一日が終わりを告げる瞬間。今日の除雪の疲れも忘れさります。(種池山荘にて)

日が沈んで約15分。入山後いちばんの夕焼けになりました。いつ見ても剣岳のシルエットには風格をおぼえます。

NO107 まるまる3日間続いた暴風雪もようやく終了

2004/04/05

 入山翌日から荒れて荒れて荒れまくった3日間でしたが、 4日目にしてようやく朝から青空がひろがりました。今朝の最低気温はマイナス16℃です。晴れのやって来ない雪なんて無いことはわかっていても、それにしてもすごい暴風雪でした。3日間の降雪量は1m20cmぐらいに達したと思われます。昨日は下界でも雪が舞ったようですが、岳の上は半端ではありません。まだまだ真冬の領域であることを思い知らされました。それでも悪天の中除雪ははかどり、除雪機も快調、スコップ部隊も全員元気一杯で頑張ってくれました。おかげで除雪の目途も立ってきました。この後はしばらく天気もよさそうなので助かります。


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7/15の竣工、オープンに向けて秒速30mを超える暴風雪といえども休んでいられません。

新雪におおわれたシラビソの向こうには真っ白な立山連峰。

NO106 冷池山荘完成へ向けて早、入山しました。

2004/04/01 

 本日(4/1)スタッフ一同無事にヘリコプターで入山しました。稜線はかなりの強風が吹き荒れていましたが、鹿島槍ヶ岳のことを、すみずみまで熟知しているベテラン小宮パイロットの、愛機ラマにてスタッフと除雪機2台を始め3.5tの荷物を安全に上げていただきました。いつもの事ながら、頭が下がります。まさにヘリコプターは山小屋にとって最も大切なライフラインのひとつです。本年もよろしくお願いします。 今回は山荘スタッフのみの入山で、4月中旬以降の工事再開に向けての除雪作業と小屋内部の片付けや準備が主な仕事です。さっそく本日荷上げした2台の除雪機とスコップを使って作業開始です。昨秋基礎工事をやった場所の残雪は約9mはあります。そこの除雪だけでもたっぷり10日間はかかりそうです。今回の工事も最初の除雪作業にすべてが、かかっていますので、除雪機の力と人力を織り交ぜて全員で頑張っていきたいと思います。いよいよ今年も始まりです。

 

P.S  尚、冷池山荘7/15迄は宿泊は一切できませんのでお間違いのないようお願いいたします。  また冬季小屋の利用もできませんのでお気をつけてください。


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入山前にスタッフとアカギヘリコプタークルーで。今シーズンも力合わせてお願いします。

さっそく除雪開始。吹き飛ばされる雪を見るたびに除雪機のありがたみを覚えます。

先陣を切って小宮機長の愛機ラマ参上。風にも強い山岳向きの力強い存在です。

前々日の新雪で真っ白な剣岳です。