▲▲ 2005  / 4月・5月 ▲▲

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NO148  不安定な天候続く。今度は雷と強風と降ひょうです。

2005/05/28

   先日降った雪が少し落ち着いたと思ったら、昨日の午後はまたまた表題のような悪天です。今年の5月後半は安定しません。例年でしたら梅雨入り前の比較的安定したお天気の日が多いんですが。来週は早くも6月入り、お天気の流れも変わって欲しいものです。でも梅雨入りももう間近ですね。

お問い合わせもいただく柏原新道の開通時期ですが、先日も書きましたように雪どけのスピードが上がりません。もうしばらくお待ちください。登山道でない爺ヶ岳南尾根を登るルートは雪の消えた部分の自然を傷めることにもなりかねませんので、この時期おすすめいたしません。どちらにしましても柏原新道の開通までお待ちください。他の残雪の山々もぜひお楽しみいただきたいと思います。

  話は変わりますが、ニュースで世界遺産屋久島の縄文杉の大株の一部が切り取られて、持ち去られたという報道がありました。悲しい話です。インパクトの差こそあれ同じような事がそこかしこで行われています。お盆の際に焚く迎え火、送り火にいつの頃からかホームセンターやスーパーに白樺の皮が売られるようになりました。それに合わせるかのように周辺の山でも白樺の皮のはぎとられた跡が見られるようになりました。  私たちも登山道整備で草刈をしたり伸びたハイマツの枝を切ったりすることがあるわけで、これからも常に細心の注意をはらって対応していきたいと思います。


以下は5/24、25の冷池山荘周辺の写真です。やはり雪消えが遅れ気味です。

小屋の前のうず高く残る雪の山もまだ屋根の高さと同じです。新雪の爺ヶ岳がまぶしい。

冷え込み木花が咲きました。先日稚内市でサクラが開花したけれど、ここはまだ1ヵ月先のお話し。

未明には雪もやみ、期待通り新雪におおわれた鹿島槍が現る。真冬の厳しさとは違うやさしさが伝わります

痛々しいすがた。以前妙高山に登った時にブナの木に登山ナイフでサインがしてあるのも残念であった。

NO147  連日の降雪に雪どけも大幅にペースダウン。

2005/05/25 

  前回も5/13,15の降雪をお伝えしましたが、その後もお天気は今ひとつで温度も低めの傾向です。寒気が流れ込んで各地で雷雨があった5/22から24日にかけても、山の上は雪模様で23日には20センチの新雪が積もりました。それでなくても低温傾向で雪どけのペースが上がらなかったんですが、このところは消える量と同じだけ新雪が積もるので、小屋の周りの積雪状況もG.W後と大差ない感じです。おまけにまとまった雨がないのも痛いです。暖かい雨が降ってくれれば一気に雪どけも加速してくれるんですが・・・・これからの温度や雨量次第ですが、柏原新道の開通も6月中ごろになりそうです。それまでは通行できません。下の写真は5/24の種池山荘です。スタッフも雪どけが進み新道の除雪作業に手が付けられる日をひたすら待っています。


前夜の雪も上がり鹿島槍ヶ岳も姿を現わしました。寒気に伴う雲がまだ残る上空。

種池山荘の屋根にもうっすらと新雪が。小屋周りの雪もほんとうに消えてくれません。

爺ヶ岳より種池平と剱岳、立山連峰。雪どけも思うようには進んでくれません。

はるか下のほうではタムシバが開花。清楚なその姿にしばしたたずみます。

入山して、あっというまの1ヵ月。早く柏原新道が開通してお客さんが来てほしいな。

NO146  北海道の季節はずれの雪は、北アルプスではまだまだ当然のことです。

2005/0 5/15 

 季節外れの寒波?が居座って東日本は寒い日が続いていますが、鹿島槍周辺も入山した4月下旬よりはるかに寒い日が続くこのごろです。私の日記を調べたら私共の山小屋で記録した最も遅い降雪、終雪は平成12年が5/20,以下6/2,5/27,5/19,

そして昨年が5/24でした。そうしてみればまだまだ半月以上冬の領域というところですね。ちなみに過去7月1日に雪が瞬間舞ったこともありました。早い年は8月下旬には初氷が張ることを考えれば、北アルプスの夏なんて本当にひと月もないんです。こういった厳しい環境の中で生命を育む動植物は人間の想像を絶する智恵を蓄えてきたんでしょうね。今夏もけなげにそして可憐に咲きほこる姿は私たちに勇気を与えてくれることと思います。


種池山荘からはほぼ剱岳の頂上に日が沈むこの季節。黒部側に珍しい雲海がでました。でも秋になるとたまにあるんですよ。

夕方真上に弧を描くように虹が現れました。太陽の周りに現れる虹のようなものとは違います。夕方に出現です。何か特異な現象でしょうか

5/13は10センチ、15日は20センチの降雪。吹き溜まりでは80センチにもなるところも。もちろん終日零下の真冬日です。

わが家のリフォームも終盤へ。新しいダイニングからは北アルプスを望めるように窓も大きく取ってみました。ヤマブキの黄色もあざやか。

UFO?それとも県警ヘリ? 長年ねらってた米軍の訓練飛行と思われる機体をついにゲットしました。マッハですからとにかく速いんです。

NO145  ご報告が遅れて申し訳ございません。今シーズンのスタートをきりました。

2005/0 5/11   

 先ず以って皆様にはお詫び申し上げなければなりません。1月の前回の更新以来3ヶ月以上も空いてしまい自分自身でも忍びない気持ちです。この間にも小屋開けしたり、G.Wもあったりで皆さんには山の様子や小屋の状況を逐一お知らせしたかったんですが・・・・ 体調不良や道路拡幅工事に伴う自宅の半分取り壊しとリフォーム工事、家財の度重なる移動や処分作業といったことに追われたことも影響したのでしょうか、それとも一連の山小屋の工事が一段落してほっとしたからでしょうか、はたまた初めて現れた花粉症のせいでしょうか、それとも最近よく云われる男性の更年期障害でしょうか。一度タイミングを失ってしまうとなかなかパソコンを開くことができませんでした。私のつたない文章や写真、洒落っ気のない当HPの更新を待っていて下さる方がいることを思うとほんとうに申し訳ない思いでした。電話で心配してくださる方や、G.Wに山荘へ来られた方からもご心配を頂いたりでひたすら恐縮です。

  ここへきて小屋開けも無事完了しG.Wも 鹿島槍ヶ岳周辺では大きな事故等もなかったり、とりあえず新しい冷池山荘の一年目の冬越しができたり、自宅のリフォーム工事も順調であったり、田植えの準備も整ったり?で少し余裕もでてきました。花粉症ももう少しのようです。今までの遅れを取り戻すべく情報の更新をしていきたいと思います。また長く間隔が空くことがありましたなら更年期障害がひどいとでも思われお許しください。 ほんとうにご心配をおかけしまして申し訳ありませんでした。またずうっと待って下さってありがとうございました。これからも末長いおつきあいをお願いいたします。

  4/29のオープンに向けて4/23に入山しましたが、今春の鹿島槍ヶ岳周辺は今冬のようすからは想像できないくらい少雪です。ここ数年続いている春山の感じと同じです。地球の温暖化をここ数十年、数百年の尺度ではかるべきでないといった論評も最近見ますが、やはりこの雪の少なさは気がかりです。今夏も高山植物の開花も早まりそうな感じです。このようなことを書きますと気の早い方はすぐにでも登ろうと考えられるかもしれませんが、少ない少ないといっても下記の写真のような雪山です。春爛漫の近郊の低山とはまったく違いますのでご注意を。 北海道の平地でも積雪があった今回の寒気の流入では当山域も5/9から10日にかけて10センチほどの降雪がありました。まだまだ柏原新道も厚い厚い残雪の下で通行不可能です。もうしばらくお待ちください。 順調に行けば今年は6月上旬には通行できるようになるかもしれません。

  下の写真はG.Wの後半のものですが、今年のG.Wほど天気に恵まれたのは最近では覚えがありません。北アルプスに限らず本州中部の山岳に登られた方はどなたもいい山行だったのではないでしょうか。G.Wも終わりこれから6月中旬まではほとんど登山者もおりません。残雪期の北アルプスの状況をよく理解しないまま入山して事故に至ったケースが4月下旬から数件発生しています。他人のトレースや赤布を頼っての登山もおやめください。まだまだ冬山の領域です。当山域の情報については昨年及び一昨年の情報をご覧になった上で、電話にてご確認ください。山は夏山シーズン入りまでしばらく静かになりますが、私たちは最後の準備に向けて何かとあわただしい日々が続きそうです。例年のごとくあっというまに7月に突入ということに今年もなりそうです。


赤岩尾根との分岐点より。いつもより小さめながら雪庇と高度感あふれる鹿島槍ヶ岳は絵になります。

今春はやけに黒い部分が目立ちます。十字峡へと注ぐ棒小屋沢も今年は早くも流れが見え、黒部の春の訪れも早そうだ。

西股出合付近。正面に西沢と爺ヶ岳北峰。残雪期赤岩尾根へは右側のがけ崩れ辺りから取り付く。夏の登山口とは違います。

高千穂平からの赤岩尾根上部と爺ヶ岳北峰。雪少ないと云えども雪稜が続き快適です。雪稜歩きはまさに春山の醍醐味。

赤岩尾根の最上部。主稜線直下はG.W中直登する人に、トラバースする人に。新雪雪崩の心配さえなければ夏山同様にトラバース可。

これでも雪は少なめ。じきにやってくる梅雨の雨はアッという間に雪を融かし、2ヵ月後には種池山荘周辺は可憐なチングルマの花に包まれます。

爺ヶ岳中峰付近からの西日が当たる端正な鹿島槍。強風のもと終日薄い黄砂が舞い続け、足もとの雪はよごれが目立つ。しかしこれもまた大自然のなせる業か。

いつもなら富山側の屋根が一部だけのぞいている新越山荘も、雪少なく屋根が全部現れていました。除雪作業という点では大助かりなんですが・・・

宵闇迫る冷池山荘。建物が高くなったので周辺に比べ小屋周りは雪が多かったです。小屋の前は屋根より高い鯉のぼりならぬ残雪の山です。

今年のG.Wは入り込みがばらけたようで 山荘周辺のテントも少なめでした。天候は安定しており快適なテント生活が楽しめたはずです。